第7回のテーマは著書「永遠平和のために」を理解するうえで最も重要な論点の一つ=戦争が起こりにくくなる国際関係とは何か?です。カントは近代の国民主権国家が対外的な戦争を起こさないようにするため、「国際法は自由な国家の連合に基礎を置くべき」と考えます。どのような内容の国際法が必要かではなく、どういう国際関係に基礎を置くべきかと捉えたカントの平和への構想について津田塾大学教授の萱野稔人さんが解説します。
第6回はカントが提示した「戦争が起こりにくくなるような国内の政治体制とはどのようなものか」について津田塾大学の萱野稔人さんが解説します。カントは、国内での戦争(内戦)を克服した近代国家が対外的な戦争を起こさないようにするには、1国内的な政治体制の水準2国際法の水準3世界市民法の水準という3つの水準で考えています。今回はカントの3つの考え方のうちの一つ、国内的な政治体制のあり方についてお話します。
この番組は、単に歴史を紹介するのではなく洋の東西を問わず、これまで埋もれていて最近明らかになった史実など新鮮で話題性のあるテーマを取り上げ歴史ファンの知的好奇心にこたえていきます。
毎週火曜 午後8時30分
毎週火曜 午前10時