木曜 文学の世界

この番組は、古今東西の名作や受賞やベストセラーで話題になっている作品をいち早く取り上げ鑑賞すると共に、著者の生き様や作品が出来るまでの知られざるエピソードを講師の解説により丁寧に辿っていきます。

2018年10月~12月放送予定

「英訳で知る“百人一首”の世界」

講師:ピーター・マクミラン(翻訳家、詩人)

百人一首は平安時代、藤原定家が優れた歌人の歌を編纂したもので今も愛され広く読まれている歌集です。イギリス人の日本文学研究者フレデリック・ヴィクター・ディッキンスによって1865年に初めて英訳され、その後幾度も改定を重ね翻訳されています。
今回のシリーズでは、百人一首の世界観をどのように翻訳してきたのか、その困難さと挑戦について触れると共に、歌集、編纂者、題材など、英訳版で紹介されている事項についても説明します。そして、いくつかの歌を取り上げ、詳しく解説していきます。
百人一首の翻訳版を年代順に1番から50番までを読むことで、和歌の英訳について知見を深めてもらうと共に、これまで気づかなかった歌の世界はもとより日本文化についての新しい視点の理解を目指します。
歌の朗読を大切にし、日本語と英語で読み上げ、一部の歌については吟じる予定です。


出演者プロフィール

ピーター・マクミラン アイルランド生まれ。日本在住30年以上。アイルランドとイギリス両国の国籍を持つ。アイルランド国立大学ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンを首席で卒業後、同大学院で哲学の修士号と英文学の博士号を取得。その後米国に渡り、プリンストン、コロンビア、オクスフォードの各大学で客員研究員として2 年間を過ごす。現在は国文学研究資料館招聘翻訳家、東京大学非常勤講師を勤めるとともに日本と世界をつなぐ架け橋としての活動を精力的に展開している。2008 年に『百人一首』の英訳を出版し、日米で翻訳賞を受賞。2016 年には『伊勢物語』が、2018 年5月には『百人一首(新訳)』がPenguin Books より出版された。アメリカ大使館で英語版百人一首カルタ大会開催している。近著に「英語で読む百人一首」(文春文庫)。


第1回  百人一首の世界~外国人の視点から
第2回  百人一首 翻訳の難しさと挑戦
第3回  英訳版で読み解く百人一首: 1-5番
第4回  英訳版で読み解く百人一首:6-10番
第5回  英訳版で読み解く百人一首:11-15番
第6回  英訳版で読み解く百人一首:16-20番
第7回  英訳版で読み解く百人一首:21-25番
第8回  英訳版で読み解く百人一首:26-30番
第9回  英訳版で読み解く百人一首:31-35番
第10回  英訳版で読み解く百人一首:36-40番
第11回  英訳版で読み解く百人一首:41-45番
第12回  英訳版で読み解く百人一首:46-50番
第13回  まとめと英語カルタの作成


2018年7月~9月放送予定

「小泉八雲の文学とその背景」

講師:小泉 凡(こいずみ・ぼん)小泉八雲記念館館長、島根県立大学短期大学部名誉教授

アイルランド人の父とギリシャ人の母との間に生まれたラフカディオ・ハーン(1850-1904)。19歳でヨーロッパを離れてアメリカへ渡り、ジャーナリストとして活動した後、39歳で日本の土を踏み、松江・熊本・神戸・東京と移り住みました。1896年に日本に帰化し小泉八雲と名乗ります。地球半周を優にこえる人生旅行で得た体験と知識は、その独特なオープン・マインドな精神性と多面性を醸成しました。
明治維新から150年となる今年、八雲の代表作『知られぬ日本の面影』(ルポルタージュ紀行文)と『怪談』(再話文学)などを通して、作家小泉八雲が五感でとらえた明治日本の姿を浮き彫りにしていきます。さらに、彼の文学が後世の人々に与えた影響や、現代にも活かされている業績とそこに流れている精神性の魅力に迫っていきます。
講師は、小泉八雲のひ孫にあたる小泉凡さんです。ひ孫ならではの小泉八雲像に迫っていきます。
 


出演者プロフィール

小泉 凡(こいずみ・ぼん)小泉八雲のひ孫。島根県立大学短期大学部教授・小泉八雲記念館館長・焼津小泉八雲記念館名誉館長。1961年東京生まれ。成城大学・同大学院で民俗学を専攻後、1987年に松江へ赴任。妖怪、怪談を切り口に、文化資源を発掘し観光・文化創造に生かす実践研究や、小泉八雲の「オープン・マインド」を社会に活かすプロジェクトを世界のゆかりの地で展開する。2017年7月、日本・アイルランドの文化交流貢献で外務大臣表彰。主著に『民俗学者・小泉八雲』(恒文社、1995年)、『怪談四代記―八雲のいたずら』(講談社、2014年)ほか。小泉八雲曾孫。日本ペンクラブ会員。


第1回  小泉八雲と語り部たちの系譜
第2回  小泉八雲とアメリカ~クレオール文化を題材とする作品群
第3回  『知られぬ日本の面影』(1)~耳の文学、音の文学~
第4回  『知られぬ日本の面影』(2)~山陰の風景との出会い~
第5回  『知られぬ日本の面影』(3)~出雲大社訪問と神道の理解~
第6回  怪談の再話(1)~八雲の再話文学と「耳なし芳一」~
第7回  怪談の再話(2)~「雪女」をめぐる物語~
第8回  怪談の再話(3)~生まれ変わりの物語~
第9回  家庭における小泉八雲
第10回  フォークロリストとしての小泉八雲~護符の蒐集をめぐって
第11回  八雲の文学とその影響(1)~小村寿太郎、ボナー・フェラーズ~
第12回  八雲の文学とその影響(2)~柳田國男と白樺派の作家たち~
第13回  文化資源として現代に活かされる小泉八雲


2018年4月~6月放送予定

「カリスマ講師に学ぶ近代文学の名作」

講師:出口 汪(でぐち・ひろし)広島女学院大学客員教授・予備校現代文講師

受験生から圧倒的人気を誇る予備校のカリスマ講師として知られている出口汪さんは「コンピュータは多くの知識・情報を扱うが、教養は人間独自のもので、そうした教養を身につけるには、過去の文学作品の名作に触れることが重要」と語ります。
「名作とは、時代を超えて人に感銘を与える普遍的なもので、そうした名作を深く読みとることにより、私たちの世界が深まり、また様々な角度から物事をとらえ直すことができる。ただし、そうした読み方を可能にするためには、鑑賞の仕方を知らなければならない」と出口さんは言います。
今回は、予備校のカリスマ現代文講師の出口さんに、文豪として知られる森鴎外、夏目漱石、芥川龍之介、谷崎潤一郞、太宰治など近代文学の名作をその文学史的背景を抑えながら真の教養を身につけていくためにはどのように鑑賞していけばよいのかをお話し頂きます。


出演者プロフィール

出口 汪(でぐち・ひろし)広島女学院大学客員教授、株式会社水王舎代表取締役、東進衛星予備校現代文講師。関西学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現代文講師として、入試問題を「論理」で読解するスタイルに先鞭をつけ、教室が満員となり、受験参考書がベストセラーになるなど受験生から絶大なる支持を得る。そして、論理力を養成する画期的なプログラム「論理エンジン」を開発、多数の学校で採用されている。著書多数。


第1回  4月5日   プロローグ 教養と文学
第2回  4月12日  森鴎外「舞姫」の世界その1
第3回  4月19日  森鴎外「舞姫」の世界その2
第4回  4月26日  夏目漱石「道草」の世界その1 
第5回  5月3日   夏目漱石「道草」の世界その2
第6回  5月10日   夏目漱石「こころ」の世界その1    
第7回  5月17日   夏目漱石「こころ」の世界その2
第8回  5月24日   芥川龍之介の世界 「地獄変」その1
第9回  5月31日   芥川龍之介の世界 「地獄変」その2と「或阿呆の一生」
第10回  6月7日   近代文学史
第11回  6月14日  谷崎潤一郎「春琴抄」の世界
第12回  6月21日  太宰治「晩年」の世界
第13回  6月28日  太宰治「人間失格」の世界


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