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~4月号~「人と機械のコラボでイノベーションを目指せ!」

電子機器メーカー・オムロンは、工場などの制御機器で国内シェア4割の大手。工場の自動化が進む中、人と働く「協働ロボット」の開発に新規参入しました。その戦略を探る。

ヘルスケア機器で知られる電子機器メーカー・オムロンですが、実は工場などで使われる制御機器で国内シェア4割の大手です。今、工場では人材不足や高齢化を背景に自動化が加速しています。オムロンでは人と働く「協働ロボット」の分野に新たに参入しています。強みを持つセンシング技術にAIを加えた運搬ロボットの販売戦略や、近未来の社会のニーズからビジネスの創造を目指す新たな取り組みについて伝えました。

壺ナビゲーター:増田英彦(漫才師)

【放送】2019年4月28日(日) 総合テレビ 午前 7時45分〜 8時25分

メインコーナー

オムロン 代表取締役CTO(最高技術責任者) 宮田喜一郎さん

人材不足を背景に工場の自動化が加速しています。電子機器メーカー、オムロンがねらう自動化の領域は、“完全な”自動化ではなく“人ありき”の自動化。そこで、人と共に同じ場所で働く「協働ロボット」の分野に新規参入し、事業の柱の一つとしました。協働ロボットは安全性が求められます。元々強みを持つ自社のセンシング技術に加え、AIを搭載した運搬ロボットは人や障害物を避けながら自ら道を考え、運搬を行うことができます。また、近未来の予測から社会のニーズを把握し事業に結びつけるという新たな会社の取り組みを聞きました。

オムロンサイニックエックス 代表取締役社長 諏訪正樹さん

ベンチャー企業コーナー

リハビリテーションは継続が重要ですが、単純作業になりがちで、患者にとってモチベーションの維持が難しい面があります。そこに目を付けたのが大阪のベンチャー企業。VRを使ってリハビリ用のプログラムを開発しました。ゲーム性があるため楽しんでリハビリができる上、体の動きなどを数値で測定可能なので効果も実感しやすいといいます。手がけたのは現役の医師でもある社長。市販のVR機器を使って初期投資を抑え、他社に模倣されないよう特許も取得しています。

mediVR 社長 原正彦さん

スタジオセット紹介

エンディングでは、セットの制作に協力いただいた京都の次世代を担う伝統工芸職人の皆さんの制作風景をお伝えしました。

西陣の織物メーカー
株式会社 細尾 12代目 細尾真孝さん(40)

生地のデザインを手がける細尾さんが担当したのは椅子に張る生地。独特の光沢を見せるAura(オーラ)というデザインをセレクト。西陣の織物の複雑な構造を生かし、見る角度や光の当たり方によって表情が変化するのが特徴です。

唐紙制作
かみ添 初代 嘉戸浩さん(42)

嘉戸さんは、屏風の表面を覆う唐紙を制作。“雪輪”(ゆきわ)という雪の結晶を模した古典文様に現代的なデザインを取り入れた唐紙は、スタジオの背景を彩ります。また、酸化によって風合いが変わる銅色を使用しているので、経年“美化”も楽しめるものとなっています。

京金網
金網つじ 2代目 辻徹さん(37)

辻さんが担当したのは、壺型のランプシェード。今回、専用の木型を制作し、その上から金網を編み込んでいきました。完成したランプシェードは、編み目から漏れる光が特徴的な作品となっています。


コメンテーターの真山仁さんに、「真山の目」に込めた思いと、収録を終えた感想を語ってもらいました。

真山の目

先端技術を道具として常識を破れ!!

この数年、ITがさらに進化して、AIや自動化など、より先端技術が身近になってきたことで、日本中が怯えているような気がしています。なぜ怯えるかというと、これから何が起こるかわからないからですが、怯える必要ありません。所詮技術は、人間が生み出した道具なのです。その事実を忘れてしまうと、道具であるはずの技術に人間が合わせていくようになってしまいます。

自動車にしても、自分で運転したい、自動車の自動化は必要ないという声を最近は封殺している気がします。そうではなく、先端技術もあくまでも道具として使うように考え方を変えていけば、恐らくもっと多様な付き合い方ができると思います。

特に日本では政府が方針を出したことには盲目的になりがちで、AIにしてもiPS細胞にしても、それを知らなかったり、使わなかったり、取り組まなかったりする人はダメだという風潮が起きがちですが、それはよくないと考えています。だから今回の真山の目には、これからの時代、日本人が惑わされないよう「先端技術は道具にしましょう」というキーワードにしました。

真山の目
先端技術を道具として常識を破れ!!

もっと真山の目

ベンチャーの育成を声高に主張される人は、“新たに切り拓く”イメージが強いと思いますが、実はベンチャーの可能性は、既存企業の中に一番あるのです。

日本の企業にはもともと、じっとしていることは停滞となり、会社は衰退してしまう、という恐怖に近い思い込みがあります。だから新しいものにどんどん挑戦しようとしている。ただ、金融の状況もよくない現在、最初から大きな事業部を立ち上げることはなかなか難しい。それで今回取り上げられたオムロンのように、小さなセクションを作っていき、身軽なスタイルで試しにやってみましょうということになる。ビジネスの経験値があるので、新興のベンチャーよりも安定したスタートが切れるのです。つまり事業を続けてきた会社が、ベンチャー的なことをする方が、それまでの経験値や、リスクを取る上でのサポート体制やお金も人材もある。

ベンチャーだからと言って、必ずしもゼロからスタートする必要はない。既存の企業がもっと、ベンチャー的なことをどんどん進めていけばいい。うまくいけば10年後には、その会社のメインの事業が、社内ベンチャーで生まれたものになる可能性を、感じました。

もっと真山の目
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