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~10月号~「巨大市場アフリカ “くらし改善ビジネス”に商機」

経済発展中のアフリカ、ウガンダで関西企業が人々の”暮らしを改善するビジネス”に挑んでいます。将来の巨大市場・アフリカで成功するひけつとは?戦略を伝えます。

高い成長率で発展中のアフリカ、ウガンダで2つの関西企業が人々の”くらし”を改善するビジネスに挑んでいます。大阪の衛生用品メーカーは現地で消毒液を開発。感染症防止の切り札として医療機関への導入が進んでいます。蚊を防ぐペンキを売り込むのは大手塗料メーカー。マラリア対策として公共事業に採用されビジネス成功への糸口をつかみました。最後の巨大市場・アフリカで成功するためのビジネスの「ツボ」を伝えます。

【放送】2019年10月27日(日) 総合テレビ 午前 7時45分〜 8時25分


メインコーナー

サラヤ株式会社 社長 更家悠介さん

大阪に本社を置く1959年設立の衛生用品メーカー。新たな市場を開拓しようよ8年前ウガンダに進出、アルコール消毒液を売り出しました。水が貴重なウガンダでは手洗いの習慣がなくチフスやコレラで毎年多くの人が亡くなり医療施設での院内感染も深刻です。水が不要な消毒液は病気を防ぐ切り札として、医療機関で導入が進んでいます。消毒液の原材料は現地で栽培が盛んなサトウキビ。以前、進出した国で環境破壊を起こしていると批判された経験を活かし、精製の途中で出る廃棄物を使って消毒液を作る“地産地消”を確立しました。企業側だけでなく現地にもメリットのあるビジネスで売り上げを伸ばしています。

わが社の働く知恵

出社時間がバラバラだったウガンダのオフィスに現地社員のアイデアで“朝礼”を導入。
全員の前で自分の1日の仕事の予定を確認することで、互いに助け合いながらミスを防ぐことにつながるようになりました。新しい文化に当初は戸惑いもあったそうですが、効果を実感できたことで現地社員のモチベーションアップにも役立っているそうです。

イノベーションの芽

ウガンダで初めて市販された消毒液は、現地の医療関係者からイノベーションと、とらえられています。アフリカでは金融決済を携帯電話で行うなど、新しい技術が一足飛びに浸透する土壌があると考える更家社長。消毒液の材料にしたエタノールを別の角度で活用、食品を急速冷凍できる仕組みを隣国ケニアで開発中です。


関西ペイント株式会社 執行役員 赤木 雄さん

1918年設立の大手総合塗料メーカー。ウガンダには2年前、現地の塗料メーカーを買収する形で進出しました。市場開拓の切り札としてことし売り出したのが、蚊を防ぐ特殊なペンキ。蚊取り線香に使われる薬剤が配合してあります。ウガンダでは蚊が媒介するマラリアで毎年多くの人が亡くなっています。蚊を防ぐペンキは価格が通常のペンキの2倍と高価なため、小学校などに無料配布することで、効果を広める販売戦略をとりました。政府の公共事業にも採用されるなど、売り上げを大きく伸ばし始めています。

イノベーションの芽

1918年設立の大手総合塗料メーカー。ウガンダには2年前、現地の塗料メーカーを買収する形で進出しました。市場開拓の切り札としてことし売り出したのが、蚊を防ぐ特殊なペンキ。蚊取り線香に使われる薬剤が配合してあります。ウガンダでは蚊が媒介するマラリアで毎年多くの人が亡くなっています。蚊を防ぐペンキは価格が通常のペンキの2倍と高価なため、小学校などに無料配布することで、効果を広める販売戦略をとりました。政府の公共事業にも採用されるなど、売り上げを大きく伸ばし始めています。


コメンテーターの真山仁さんに、「真山の目」に込めた思いと、収録を終えた感想を語ってもらいました。

真山の目

郷に入って“ないもの”を探せ!!

東南アジアや中国のように、日本に近い地域に進出する場合、日本にあって現地にはないものを探すことで、ビジネスチャンスがありましたが、アフリカの場合は日本と比べると“ないもの”ばかりです。
そうした場所では、これまでと視点を変えて何が今この国にとって一番必要なのかを探し、さらに、自分たちの長所を生かせる方法を考えなければならないのです。

アフリカは最後のフロンティアと言われていますが、どんなものでも受け入れられるわけではありません。その国で足りていないものや起こっている問題などを分かったうえで、自分達が最も自信のあるものを、どう提供し馴染ませていくかが大事です。つまり、フロンティアに挑戦するためには、まずは自分達が地域に溶け込んだ後で、一番強い札を切る。そういう発想で展開すれば、成功すると思います。

今回の2つの企業は、自分達の強みを生かしながら、現地の事情に合わせてジワジワ浸透させることで、広く受け入れられていると思います。

それぞれいずれ現地でブランドになっていくでしょう。ブランドの根底にあるのは信頼です。価値を認められ信頼してもらうことによって、ブランドがゆるぎない強さを持つ。日本でのブランドの順位はアフリカの国々では関係ないので、逆転する可能性もあります。その国に“ないもの”を見つけ、さらに信頼を得るためには、その場所に住んで、その国の様々な人達に会って、彼らが本音を話してくれるところまで彼らと溶け合えるかどうかが、とても重要になると思います。

真山の目
知財を守る意味を知れ!!

もっと真山の目

つい最近までアフリカは、絶望の大陸と言われていました。難民が多く、毎日たくさんの子供が死んでいくというイメージが広まっていました。しかし、この10年位で、内戦が減り、社会情勢が安定してきたため、経済が豊かになり始めています。そのアフリカ市場にいち早く参入した今回の2つの企業について、一番印象的だったのは、その国でモノを生産するところまでやっていることです。

以前の日本企業の発想では、商品を輸出しないと商売にならないとされてきました。しかし、アフリカへ輸出すると値段が高くなり過ぎてビジネスになりません。そんな中、現地で生産して販売するという発想を持たれたことがよかった。今までなら、現地で生産した物を逆輸入して、日本で売ろうとすることが多かったように思います。

今回の2つの企業のように、現地で作って現地で売るという「地産地消」をアフリカで実現している日本企業は、まだまだ少ないのではないでしょうか。

企業規模も強い製品の分野もそれぞれ違いますが、発想の仕方がとても似ていて、日本企業がアフリカ進出する際のガイドブックにもなりそうな重要なポイントがたくさんあったと思います。

もっと真山の目
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