NHK大阪ホールで開催している「NHK上方落語の会」。昭和36年から始まって330回を超えるこの会は、上方落語の本格の芸を楽しんでいただける会として好評をいただいています。
この会で収録した、今、聞いていただきたい味わい深い話芸をじっくりと堪能していただけるのがこの番組です。旬の若手の噺家から、ベテラン噺家、そして上方落語界を代表する重鎮の落語家まで、多彩な出演者がとっておきのネタを披露。そして、落語に興味を持つゲストが実際に落語会を見て、落語の楽しさ、おもしろさをお伝えします。
笑いと涙の人情噺から爆笑創作落語まで、バラエティー豊かな内容でお届けし、落語をよく知らない人にも、寄席にいるかのように、落語の魅力を感じていただける番組です。

放送予定

※放送日時・内容は変更・休止になる場合があります。

7月27日(金)

今回は平成30年6月にNHK大阪ホールで実施した「NHK上方落語の会」から、桂 坊枝さんの落語をお送りします。
ゲストは、浜口順子さんです。

桂 坊枝(かつら・ぼうし)

桂 坊枝(かつら・ぼうし)

1960年、大阪市の生まれ。
1983年3月に小文枝時代の五代目文枝師匠のもとに入門。
元気いっぱい、汗いっぱいの高座で、
皆さんを笑いの世界に連れて行ってくれます。
今回お聞きいただきますのは、
師匠に最初に教えていただいたという『天王寺詣り』です。
入門のいきさつ、お稽古の様子などは落語のあとの鼎談で、
じっくりとお聞きいただきましょう。
(小佐田定雄)

 

「天王寺詣り」(てんのうじまいり)

彼岸の最中。
亡くなった愛犬クロの供養のために、引導鐘をついてやりたいと、
喜六は甚兵衛を無理やり引っ張り出して、四天王寺へとやって来た。
石の鳥居をくぐり、境内をぐるっと巡るふたり。
境内に出ているおもちゃ屋や寿司屋などを見て、
ようやく引導鐘へとたどり着くが…。


 



浜口 順子(はまぐち・じゅんこ)

【ゲスト】浜口 順子(タレント)
 


7月20日(金)

今回は、平成30年6月にNHK大阪ホールで実施した「NHK上方落語の会」から、桂 吉の丞さんと桂 三金さんの落語をお送りします。
ゲストは浜口順子さんです。

桂 吉の丞(かつら・きちのじょう)

 吉の丞(かつら・きちのじょう)

1982年、大阪府堺市生まれ。
2002年8月に故・吉朝師匠に入門しました。
勢いのある爽やかな語り口で、
登場人物を生き生きと描き出す高座には定評があります。
今回お聞きいただきますのは、
吉の丞さんのような爽やかな人ばかりが登場する『強情』です。
(小佐田定雄)


 

「強情」(ごうじょう)

「ある時払い」で金を貸してもらった辰。
だが、このままでは男が立たないと、月末に知人に借りて返しに行く。
ところが、先方は「遊んでる金やない」と頑固に受け取りを拒否。
仕方なく借りた知人に返しに行くが、
こちらも「今貸したとこや、返して来い」
と突っぱねて…。


桂 三金(かつら・さんきん)

桂 三金(かつら・さんきん)


1971年、大阪府東大阪市生まれ。
1994年6月に三枝時代の六代文枝師匠に入門。
ご覧の通りの巨漢で特技はゴスペル。
「花詩歌タカラヅカ」では「エトワール」として君臨していています。
落語の面では創作と古典の両刀使いとして活躍中。
今回お聞きいただきますのは、古典落語の『蛇含草』。
サゲの一瞬をお見逃しなく。
(小佐田定雄)

 

「蛇含草」(じゃがんそう)

真夏、知人の家に遊びにやってきた男。
うわばみが人間をのんで苦しくなったときに、
人を溶かすという蛇含草を分けてもらう。
知人が餅を焼き始め、断りも無しに食べたところ、口争いになり、
男は意地になってほぼ餅箱一箱分を食べてしまうのだが…。

 


浜口 順子(はまぐち・じゅんこ)

【ゲスト】浜口 順子(タレント)

今回は、「ニンに合った噺」の特集です。
ニンに合う、つまり落語家さんの個性や素顔にぴったり合致している噺、
ということなんですね。

まずは、桂 吉の丞さん。
亡くなった、吉朝さんの最後のお弟子さんで、
大師匠の米朝師匠の家で最後に内弟子生活を送ったという方です。
また、天満天神繁昌亭で、年1回行なわれている上方落語若手噺家グランプリ。
今年、第4回目を迎えたそうですが、
吉の丞さんは、このコンクールの初代チャンピオンという実力者なのです。

さて、吉の丞さんの性格にぴったりな演目とは「強情」。
吉の丞さんの話し方の、押しの強さが「強情」の物語にぴったりでした。
小佐田先生によると、吉の丞さんは生一本の性格、
曲がったことが大嫌いという人だそうです。
ちなみに、この「強情」は桂ざこば師匠に習ったのだそうです。
ざこば師匠にもぴったり。そこにも大納得しました。

後半は、桂 三金さん。体重が120キロという巨漢です。
三金さんにぴったりな噺、「蛇含草」を演じられました。
餅箱一杯の餅をすべて食べてしまう際の迫力。
蛇含草を口にすることで人間が溶けてしまって
「餅がじんべ着て座っておりました」というサゲでは、
まさしく三金さんが人間の形をした、お餅に見えました。
三金さんのキャラクターにぴったりの噺でした。

今回は、桂 吉の丞さんと桂 三金さん、
おふたりのニンに合った噺を聴きました。

 


 

 


6月29日(金)

今回は、平成30年6月にNHK大阪ホールで実施した「NHK上方落語の会」から、桂 福丸さんと桂 春雨さんの落語をお送りします。
ゲストは、浜口順子さんです。

桂 福丸(かつら・ふくまる)

 桂 福丸(かつら・ふくまる)

1978年、神戸市生まれ。
2007年2月に福團治師匠に入門。
理知的な中にふんわりとした温かさのある語り口が魅力です。
古典落語にも新しい工夫を加えて再構成するなど、
意欲的な活動を続けています。
お聞きいただきますのは、
東京落語を輸入して独自の味付けをした『元犬』です。
(小佐田定雄)

 
「元犬」(もといぬ)
天神さんの境内をねぐらにする、犬のシロ。
ある隠居に
「こういうきれいな白犬は、来世は人間に生まれ変わるなぁ」と、
言われたのをきっかけに、人間になりたいと思うようになる。
毎日「どうか人間にしてください」と天神さんへの願掛けを続けると…。

 




桂 春雨(かつら・はるさめ)

桂 春雨(かつら・はるさめ)

1964年、東京都文京区の生まれ。
1983年4月に三代目春團治師匠に入門。
自称「虚弱体質」でスリムな体だが、
「花詩歌タカラヅカ」の舞台のために、
クラシックバレーのレッスンに通っているという意外な一面もあります。
今回お聞きいただきますのは、「人間の常識とはなにか?」と
考えさせられる不思議な噺『粗忽長屋』です。
(小佐田定雄)

 

「粗忽長屋」(そこつながや)

行き倒れに黒山の人だかり。
行き倒れの顔を見て、自分の友だちだという男が現われる。
そればかりか、その本人を、この場に連れてくると言い出した。
男に連れられて、現場にやってきた男、
行き倒れを見て、倒れているのは俺だと言い始めて…。




浜口 順子(はまぐち・じゅんこ)

【ゲスト】浜口 順子(タレント)

 今回は、「桂春團治一門」の、おふたりの落語を聴きました。

まずは、桂 福丸さん。
福丸さんは、灘中学校、灘高校、そして、
京都大学法学部を卒業したという、超超超かしこですね。
入門12年目で、文化庁芸術祭の新人賞、
新進落語家競演会の新人奨励賞、花形演芸大賞の銀賞と
立て続けに3つの賞を受賞されております。
そして、「福丸」という名前は、師匠の福團治さんと懇意な作家、
藤本義一さんがお付けになったそうです。

福丸さんの演目は「元犬」。
高座に上がられた瞬間、すごく上品な空気感に包まれましたね。
賢そうな。
でも同時に親しみやすさも感じました。
一言で言うと、「犬が人間になる話」なのですが、
私が面白いと思ったのは、
自分が以前に犬だったときの話をするところですね。
これからは、色の白い人に会ったら、
「この人は、むかし犬だったんじゃないだろうか?」と
考えてしまいそうです。

後半は、春團治師匠の直弟子の桂 春雨さん。
「粗忽長屋」を演じられました。不思議な話でした。
人間の生と死を考えさせられる、深さを持った落語でした。
この落語を研究することで幾つもの論文が生まれそうな。
小佐田先生によると、東京の立川談志師匠は、
「粗忽長屋」ではなく「主観長屋」として演じられたそうです。
主人公が振り回されているのは、
己の粗忽具合ではなく自分自身の主観なのだ、ということですね。

今回は、桂 福丸さんと桂 春雨さん、
おふたりが東京の落語から上方に移して演じておられる
2席を聴きました。

 
 
 

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