NHK大阪ホールで開催している「NHK上方落語の会」。昭和36年から始まって330回を超えるこの会は、上方落語の本格の芸を楽しんでいただける会として好評をいただいています。
この会で収録した、今、聞いていただきたい味わい深い話芸をじっくりと堪能していただけるのがこの番組です。旬の若手の噺家から、ベテラン噺家、そして上方落語界を代表する重鎮の落語家まで、多彩な出演者がとっておきのネタを披露。そして、落語に興味を持つゲストが実際に落語会を見て、落語の楽しさ、おもしろさをお伝えします。
笑いと涙の人情噺から爆笑創作落語まで、バラエティー豊かな内容でお届けし、落語をよく知らない人にも、寄席にいるかのように、落語の魅力を感じていただける番組です。

放送予定

※放送日時・内容は変更・休止になる場合があります。

11月30日(金)

今回は11月8日にNHK大阪ホールで開催した「NHK上方落語の会」から、月亭 八斗さんと月亭 遊方さんの落語をお送りします。
ゲストは、月亭八光さんです。

月亭 八斗(つきてい・はっと)

月亭 八斗(つきてい・はっと)

1980年、兵庫県芦屋市生まれ。
2008年8月に八方師匠に入門。
生後十か月で四泳法をマスターしたというから、
陸より水中に居るほうが元気なのかもしれません。
お聞きいただきますのは、個性的なクセを持った四人が登場する
『四人ぐせ』というお噺。
(小佐田定雄)


「四人癖」(よにんぐせ)

鼻の下をこする癖のある男。
目をこする癖のある男。
着物と羽織の袖口を揃える癖のある男。
「こら、ええ」と握りこぶしで手のひらを叩く癖のある男。
顔なじみの、この四人が癖の直し合いを始めるのだが…。
 




月亭 遊方(つきてい・ゆうほう)

月亭 遊方(つきてい・ゆうほう)

1964年、兵庫県西宮市の生まれ。
1986年2月に八方師匠に入門した一番弟子です。
自称「高座のロックン・ローラー」。
翔んだ発想の創作落語には定評がありますが、
近年は独自の工夫をプラスした古典も演じています。
今回お聞きいただきますのは、『干物箱』という、
上方ではちょっと珍しいお噺です。
(小佐田定雄)


「干物箱」(ひものばこ)

道楽が過ぎた若旦那が外出禁止となった。
1時間だけ銭湯に出かけることを許されると、
声色の巧い善さんに身替わりを頼み、色街へ。
2階で階下の親旦那とのやりとりを、
何とかこなしていた善さんだが…。

 


月亭 八光(つきてい・はちみつ)

【ゲスト】月亭 八光(落語家)




 


11月16日(金)

今回はセレクション放送です。桂あやめさんの「恋する更年期」をお送りします。
(今年6月22日(金)に放送したものです)

桂 あやめ(かつら・あやめ)

 あやめ(かつら・あやめ)

1964年、神戸市の生まれ。
1982年6月に五代目桂文枝師匠に入門して「花枝」と名付けられました。
94年に師匠の前座名である「あやめ」を三代目として襲名しました。
女性の視点から創り上げた創作落語で「女流落語」のひとつの型を確立した
功労者でもあります。
今回お聞きいただきますのは、アラフィフ女性たちの恋愛事情を描いた
『恋する更年期』です。
(小佐田定雄)
 

「恋する更年期」(こいするこうねんき)

麻生ミチル50歳、独身女性。22歳年下のパフォーマーと大恋愛中。
何かにつけ、お金を払うのはミチルであることを聞いた女友だちは、
相手がどれくらいミチルのことを思っているのかを試す必要があると言い出す。
意を決したミチルは、誕生日に30万円の高級腕時計を買って欲しいと告げるが…。


11月9日(金)

今回は10月4日にNHK大阪ホールで開催した「NHK上方落語の会」から、桂 千朝さんの落語をお送りします。
ゲストは、西村由紀江さんです。

桂 千朝(かつら・せんちょう)

 桂 千朝(かつら・せんちょう)

1956年、大阪市生まれ。
1974年1月に米朝師匠のもとに入門しました。
米朝落語を次の世代に伝える正統派…という一面のほかに、
大の演芸マニアというお茶目な一面も併せ持っています。
ことに、たまに披露する古い漫才師の物真似は他の追随を許しません。
今回お聞きいただきますのは、
人情噺…ならぬ犬情噺『鴻池の犬』の一席です。
落語のあとには「お話」もうかがいます。
(小佐田定雄)



「鴻池の犬」(こうのいけのいぬ)
船場の商家の前に捨てられていた三匹の子犬。
店で飼うことになるが、その中の黒犬が、
日本一の金満家・鴻池善右衛門宅にもらわれていく。
クロと名づけられ、船場一帯の犬の大将となる。
そのクロ、ある日、病気を持った汚い犬に出くわし…。

 




 

西村 由紀江(にしむら・ゆきえ)

【ゲスト】西村 由紀江(ピアニスト・作曲家)

今回は、桂 千朝さんの特集です。

千朝さん、桂米朝門下の本流を行く、本格派の噺家さんだそうです。
でも、それは表の顔で。裏には、とてもお茶目な一面があって、
お酒を呑むと漫才のものまねをされたりするそうです。

漫才と言いますと、私の好きな漫才は、レジェンドのやすし・きよしさんです。
おふたりの独自のテンポには、衝撃を受けました。
あと、西川きよしさんの息子さんが同じ小学校に通っていて、
私の1年後輩だったのです。イケメンで、足が長くて、カッコよくて。
運動会の日には、きよしさんとヘレンさんが、揃って応援されてました。
そんなことも、フト思い出しました。

さて、千朝さんのきょうの演目は「鴻池の犬」。
NHKの放送で、千朝さんが「鴻池の犬」を演じるのは20年ぶりとのことでした。
20代で演じはじめた演目だそうですが、
米朝師匠にきっちりとお稽古を付けてもらうのではなく、勝手にやればよい、と
言われたのだそうです。というのは、噺の前半はきっちりと構成されていますが、
後半は犬が主人公になる世界で、いわば「漫画」だからだそうです。
それだけに後半の演じ方は演じ手によって、内容が随分変わるんでしょうね。

さて、番組の冒頭で話が出ました、千朝さんの漫才のものまねの話です。
元旦、一門が集まっての新年会でお酒が入りますと、
米朝師匠の「なんぞ、やれ!」という号令で、
一門の皆さんの隠し芸大会がはじまるそうです。
その席で、千朝さんは、兄弟弟子の吉朝さんと、
中田ダイマル・ラケットさん、松鶴家光晴・浮世亭夢若さん、
漫画トリオさんたちの漫才のものまねを披露してきました。
米朝師匠や枝雀師匠という、一級のお客さんの前で
漫才を演じなければならないとは。想像するだけで、緊張が伝わってきます。

おもしろいと思うのは、子どもの頃にテレビで見て漫才が好きになって、
でも漫才師にはならずに、ご身は米朝師匠の弟子として落語家になられて、
その後に今度は米朝師匠の前で漫才を演じているという。

最後に小佐田先生が「これから、どんな噺家になろうと思ってますか?」と
尋ねたときに、千朝さん「なかなか、自分の思うとおりにやれないんですよ。
歯がゆい。」とおっしゃいました。芸を積み重ねた人の重いひとことでした。
 
さて、今回のシリーズはきょうで終わり。ありがとうございました。
では、またお会いしましょう。

 


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