NHK大阪ホールで開催している「NHK上方落語の会」。昭和36年から始まって330回を超えるこの会は、上方落語の本格の芸を楽しんでいただける会として好評をいただいています。
この会で収録した、今、聞いていただきたい味わい深い話芸をじっくりと堪能していただけるのがこの番組です。旬の若手の噺家から、ベテラン噺家、そして上方落語界を代表する重鎮の落語家まで、多彩な出演者がとっておきのネタを披露。そして、落語に興味を持つゲストが実際に落語会を見て、落語の楽しさ、おもしろさをお伝えします。
笑いと涙の人情噺から爆笑創作落語まで、バラエティー豊かな内容でお届けし、落語をよく知らない人にも、寄席にいるかのように、落語の魅力を感じていただける番組です。

放送予定

※放送日時・内容は変更・休止になる場合があります。

12月22日(金)

今回は平成29年12月にNHK大阪ホールで実施した「NHK上方落語の会」から、
桂團治郎さんと笑福亭喬介さんの落語をお送りします。ゲストはタレントの浜口順子さんです。

桂 團治郎(かつら・だんじろう)

桂 團治郎(かつら・だんじろう)
 

1988年大阪府吹田市の生まれ。
2009年4月に米團治師匠に入門。
ご覧のとおり、長身のイケメンです。
演劇にも興味津々で、お芝居の舞台にも立っています。
お聞きいただきますのは、昔の上方落語家が修業のために演じていたという
『東の旅・発端』です。
(小佐田定雄)

 

「東の旅 発端」(ひがしのたび ほったん)

喜六・清八の気の合ったふたり連れ。
いい日を選んで、赤飯を炊いてもらい、
近所親戚への挨拶を済ますと東へ東へ、伊勢詣りへと旅立った。
玉造の二軒茶屋で酒を酌み交わして見送りの者と別れると、
あとは二人旅で…。

 



笑福亭 喬介(しょうふくてい・きょうすけ)

笑福亭 喬介(しょうふくてい・きょうすけ)

 

1981年、大阪府堺市の生まれ。
2005年6月に、三喬時代の松喬さんに入門した二番弟子。
陽気で変幻自在な語り口で人気を集めてる前途有望な若手です。
今回お聞きいただきますのは、伊勢詣りの途中で、
喜六と清八が狐に騙される『七度狐』です。
(小佐田定雄)


 

「七度狐」(しちどぎつね)

喜六・清八のふたり連れ、お伊勢詣りの旅の途中、
茶店で盗ってきた茶碗を草むらに放ると、これが狐の頭に当たった。
ところが、この狐がタダの狐ではない。一度悪さをさ
れると七回騙して返すという、「七度狐」と異名をとる狐で…。

 


浜口順子(はまぐち・じゅんこ)
【ゲスト】
浜口順子(タレント)


12月15日(金)

今回は、平成29年11月にNHK大阪ホールで実施した「NHK上方落語の会」から、桂雀五郎さんと桂文華さんの落語をお送りします。
ゲストはピアニストで作曲家の西村由紀江さんです。

桂 雀五郎(かつら・じゃくごろう)

 桂 雀五郎(かつら・じゃくごろう)

雀五郎さんは1977年、大阪府豊中市の生まれ。
2000年6月に雀三郎師匠のもとに入門。
いつもは物静かなお人ですが、話題がプロレスになると人格が変わって、
突然熱弁をふるいだすのだそうです。
ちなみに「プロレス検定3級」という資格を持っています。
今回お聞きいただきますのは『初天神』。
1月25日におこった父と子のエピソードです。
(小佐田定雄)

 

「初天神」(はつてんじん)

父親が初天神へ出かけるところへ息子の寅ちゃんが帰ってきた。
寅ちゃん、連れて行ってくれとせがみ、父親が仕様が無く一緒に出かけると、
飴玉、みたらし団子、見るものなんでも欲しいと言い出して…。

 


桂 文華(かつら・ぶんか)

 文華(かつら・ぶんか)

文華さんは1964年、大阪府羽曳野市の生まれ。
1988年6月に五代目文枝師匠のもとに入門。
小学生のころから「お笑い」が大好きで、大学でも落語研究会で活躍。
その初志を貫徹して落語家になりました。
おなじみの噺にも独自の工夫をプラスして、新しい笑いを配達してくれます。
今回は、風呂敷が重要な小道具になるサスペンス噺『風呂敷』をお聞きいただきます。
(小佐田定雄)


 


「風呂敷」(ふろしき)

亭主の留守に、かみさんが若い男を家にあげたところへ
遠出の予定の亭主が予想外に早く帰ってきた。
かみさん、慌てて男を押入れに押し込んだが、
亭主は押入れの前に座り込んで…。

 


西村由紀江(にしむら・ゆきえ)

【ゲスト】
西村由紀江(ピアニスト・作曲家)

  今回は、まずは桂雀五郎さん。
入門18年目。師匠の雀三郎さんからは、新しいネタを演じる会と、
先輩を招いてその胸を借りる会の、ふたつの勉強会を
続けるようにと言われているのだそうです。
 
聴いてくださる人の前で演じなければならないんですね。
自分ひとりで壁に向かってお稽古しているだけではダメなんですね。
私にとってのピアノもまったく同じです。
新曲を演奏する時ってもの凄く緊張するんですよ。
でも、その緊張感が自分を高めてくれるのです。
新曲を演奏するときには、「今度こそ、今度こそ」と思いながら、
でも毎回緊張を繰り返しながら、CDに収録した曲だけで500曲になりました。
まだ緊張します。おそらく齢80を迎えても同じことを
繰り返しているのだろうな、と思います。
 
雀五郎さんの演目は「初天神」。
みたらし団子が美味しそうでした。甘ーい蜜が口の中に広がりました。
 
後半は桂文華さん。関西学院大学の落語研究会に所属されていたそうで、
そこでの小佐田先生の後輩にあたるそうです。
ちなみに先日聴かせていただいた、文華さんのお弟子さんの桂華紋さんも
同じ落語研究会の出身だそうです。
文華さんのきょうの演目は「風呂敷」。
「こんなことってうまくいくの?」と思いながら聴いていると、
「あらあらうまくいっちゃいましたね(笑)」というようなお話でした。
 
何か、2席とも家族の日常を描いていて、
しかもどちらもお父さんが気の毒な役回りで、
それがまたあるあるっていう世界で。
とても上方落語らしい落語を聴かせていただきました。

 


12月8日(金)

今回は、平成29年11月にNHK大阪ホールで実施した「NHK上方落語の会」から、露の新治さんの落語をお送りします。ゲストはピアニストで作曲家の西村由紀江さんです。

露の 新治(つゆの・しんじ)

 露の 新治(つゆの・しんじ)

新治さんは1951年、大阪市の生まれ。
1982年1月に露の五郎時代の五郎兵衛師匠に入門。
「新次」と名付けられました。91年9月に現在の「新治」に改名。
地道に芸を積み重ねていく努力の人で、2015年には、
その努力が実って文化庁芸術祭で優秀賞を獲得しました。
東京の寄席にも出演しています。
今回は、歌舞伎役者のバックステージ噺『中村仲蔵』をお聞きいただきます。
(小佐田定雄)


「中村仲蔵」(なかむらなかぞう)
苦労の末、名題に昇進した歌舞伎役者・中村仲蔵が昇進後に
はじめて与えられた役は、「仮名手本忠臣蔵」五段目の斧定九郎、
一役であった。
この役は名題下が勤める役どころで、
仲蔵にしたら嫌がらせとも取れるものである。
何とかこの役を自分の工夫で見せられる役にしたいと考え、
うまい工夫が浮かぶようにとお参りする毎日だが…。






西村由紀江(にしむら・ゆきえ)

【ゲスト】西村由紀江(ピアニスト・女優)

 今回は、歌舞伎の役者さんが主人公の落語「中村仲蔵」を聴きました。
演じられたのは、露の新治さんです。
 
苦労の末に名題になった仲蔵さんが、名題になって最初に与えられた役が、
「仮名手本忠臣蔵」の五段目・斧定九郎ひと役。
この恵まれない役を与えられたところから、
これを逆にチャンスに変えていくストーリーがすごく素敵でした。
また、奥様の存在がいいですね。
奥様を演じているときの新治さんの手の動きがとてもしなやかで、
私も学ばなければいけないと思わされました。
この「五段目」は、別名弁当幕と呼ばれ、
お客さんがお弁当を食べた時間帯と言われています。
私もディナーショーをしますので、
そういうときの舞台の上の人間の気持ちがよく分かります。
飲んで食べて、に一生懸命になっている時には、
ピアノを弾いても誰も聴いてくださらないんですね。
そういうときは、「この1曲だけ聴いてください」とか、
少し話しかけてみると注目して聴いてくださったりするんですよね。
 
落語の中の仲蔵さんは、誰も演じたことがない斧定九郎を演じるために、
そば屋で出会った浪人風のお侍をモデルにして、趣向を凝らします。
そもそもこの落語は、東京の落語なので、
新治さんはご自身が演じるにあたって主人公を上方から江戸へ行ったという
設定にしたり、また演目の途中に下座が入ったりと工夫を凝らしておられます。
登場人物・仲蔵さんと演者・新治さんが重なって見えた「中村仲蔵」でした。

 


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