難解と思われがちな“現代音楽”。でも扉を開けば、想像を超える面白さ、本能を揺さぶられる 何かが発見できるはず。作曲家・西村朗さんと未知の世界を冒険して下さい。

らじる★らじる NHKネットラジオ
「現代の音楽」は、作曲家・西村朗さんの分かりやすい解説で現代音楽の魅力を紹介しています。

1月10日と17日は『20世紀・現代音楽の系譜』のシリーズ。
前衛音楽の騎手として名声を博した2人の作曲家、クセナキスとリゲティを取り上げます。

まず1月10日は「クセナキスの数学的試み」と題してお送りします。
ヤニス・クセナキス(1922~2001)はルーマニア生まれのギリシャ系フランスの作曲家です。第2次世界大戦中はギリシャのレジスタンスに参加し、建築と数学を学び、フランスのル・コルビュジエの建築事務所に入ったという、特異な経歴を持ちます。オネゲル、ミヨー、メシアンに師事。コンピューターを用いた「ミュジック・ストカスティック(確率音楽)」という作曲法で作品を発表します。確率論や集合論、コンピューターを導入した独自の作品で、現代音楽界に多大な影響を与えました。

自身の得意な数学的要素を取り入れ、ユニークな作品を生み出したクセナキス。番組では、当時の現代音楽にもたらしたクセナキスの影響や功績を振り返り、その後の現代音楽界に果たした役割とその魅力をご紹介します。


1月17日は「「リゲティのミクロポリフォニー」と題してお送りします。
ジェルジ・リゲティ(1923~2006)は、重要な現代音楽の作曲家のひとりです。旧ルーマニア領トランシルヴァニア地方で生まれ、ハンガリーで活躍し、動乱を機に亡命した作曲家です。ケルンの電子音楽スタジオに所属後、オーストリアを中心に活躍。前衛作曲家として、セリー音楽に対立し、色彩・密度・音量による音響平面の理論を展開します。特に明確な音高をもたない音群「ミクロポリフォニー」による色彩豊かな作品は、西ヨーロッパの作曲家に衝撃を与えました。ミニマル・ミュージックとも接点を持ち、スタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」など、映画にも最先端の音楽として用いられましたので、リゲティを知らなくとも作品をご存知かもしれません。

リゲティ以前の潮流であったセリー音楽に対立し、「ミクロポリフォニー」という新しい概念を打ち立てたリゲティ。この概念がその後の現代音楽に果たした役割や与えた影響について考察します。


1月24日と31日は、現代音楽を中心とするコンサートを取り上げる「最近の公演から」シリーズをお送りします。2020年12月に東京オペラシティで開催した、バリトンの松平敬(まつだいら・たかし)による「声のひとり旅」を2回に渡ってお送りします。

松平敬は愛媛県宇和島市生まれ。東京藝術大学卒業、同大学院修了。現代声楽曲のスペシャリストとして、湯浅譲二、松平頼暁、高橋悠治、池辺晋一郎、近藤譲、三輪眞弘などの100曲以上の作品を初演しています。また9度シュトックハウゼン講習会に参加し、シュトックハウゼンの大作の日本初演に携わりました。2019年に新国立劇場で初演された西村朗作曲のオペラ「紫苑物語」では、モンゴルの特殊な歌唱法である「ホーミー」が要求される役を好演し、注目を集めました。全曲無伴奏独唱曲によるリサイタルや、東京23区の区歌・愛唱歌を網羅する演奏会などを開催しています。

新型コロナウイルスの対策をして開催されたコンサートの模様をお送りします。
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