なつかしい「あの人」の、珠玉の言葉がよみがえる
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平成27年5月に亡くなった、詩人の長田弘さん。樹や森・うつろう季節など、日常の何気ない風景から人間の心を解き明かした詩やエッセーを著し、第一線で活躍を続けた。 長田さんは昭和14年福島市生まれ。戦時中は山村に疎開し、森や木々に親しみを感じて育つ。早稲田大学在学中、安保闘争で社会が大きく揺れる中で詩を書き始め、昭和40年、詩集「われら新鮮な旅人」でデビュー。世界各地を旅して見聞を広め、人間の根源的な生き方について思索を深める。平成23年、東日本大震災がふるさとを襲い、自身も大病を経験した後、詩集「奇跡」を出版。平和な日常と感じる力の大切さを言葉にし続けた。
去年10月に亡くなった、俳優の財津一郎さん。「キビシーッ」など甲高い声の独特なギャグで人気を集め、テレビドラマや映画・ミュージカルなど、幅広い分野で活躍した。 財津さんは昭和9年熊本県生まれ。高校卒業後に上京し、劇団などでの活動を経て、昭和37年、大阪の吉本興業に入る。テレビのコメディー番組「てなもんや三度笠」に出演し、ギャグが受けて全国に名が知られるようになる。40代後半には「洪水の前」などのミュージカルに出演。平成7年、脳内出血で倒れるが、翌年放送された大河ドラマ「秀吉」で復帰。平成16年には、連続テレビ小説「天花」でヒロインを見守る祖父を好演した。
NHKに残る膨大な音声映像資料から歴史に残る著名な人々の珠玉の言葉を今によみがえらせ、永久に保存・公開する「日本人映像ファイル」を目指す番組です。
毎週土曜 午前5時40分