2013年放送内容(総合 毎週金曜 午後10時~10時50分)

4月5日(金)

第1回 患者の訴え「だるくてつらい」

精いっぱい働いて不況を何とか乗り切ってきた自動車整備工場の社長(男56)。整備の仕事はスムーズにできるが、事務作業をすると息苦しくなる。2年前、飲み仲間の死を機にタバコを止め、酒もほどほどにしてきたが…。この日、ボーリングをしていて力尽きて倒れこんだ。ドクターGは患者の仕事ぶりと過去の生活から病名を浮かび上がらせた!
【ドクターG】名古屋大学医学部附属病院 医師・鈴木富雄
【ゲスト】 宮本亜門、東ちづる

~肝肺症候群(かんぱいしょうこうぐん)~
もともと肝臓が悪い人で、心臓や肺の病気がないにもかかわらず、息苦しくなる病気。慢性肝炎や肝硬変になると、血管が拡張したままになり、酸素と二酸化炭素の交換がうまくいかず、結果的に肺動脈に取り込まれる酸素が不足した状態になり、息苦しくなります。肺にたまる血液の重力の関係で、寝た状態よりも、起き上がった状態の時に、特に息苦しさは増します。今回の患者は、かつて大量に飲んでいたアルコールを減らしたものの、肝炎が徐々に進行して発症に至ったケース。肝臓が悪いことから、だるさ・黄だんなどの症状がでていることも、診断の材料になります。1977年ころに報告された比較的新しい病気で、治療はこの病気の原因となる血管拡張を押さえる薬を飲んだり、悪かった肝臓を良くする必要があります。重症の場合は、肝移植をするしかありません。

4月12日(金)

第2回 患者の訴え「風邪じゃないかも…」

日頃、バレーボールで元気いっぱいの44歳主婦。2ヶ月前から、風邪のような症状が出始め、治まったと思ったら、また症状が出る。市販の薬は効かない。なぜか、夫が出張する2週間おきに症状が現れる。手足の関節に加えて胸のあたりも痛みだした。ドクターGは、症状の出る部位から、風邪にはない病名をあぶりだす。判明した病気は?
【ドクターG】総合病院国保旭中央病院(千葉) 医師・塩尻俊明
【ゲスト】 杉山愛、香坂みゆき

~再発性多発軟骨炎(さいはつせいたはつなんこつえん)~
原因不明の難病です。全身の軟骨組織に炎症と破壊が生じる、まれな病気です。男女差はなく中年に発症することが多く、自己免疫が原因といわれています。耳、鼻、関節、気管などの軟骨が炎症を起こし破壊されることでさまざまな症状が出現します。発熱、関節の痛み、咳などの症状は、寛解(かんかい;症状が落ち着いている状態)と増悪(ぞうあく;ますます悪くなる状態)を繰り返します。耳の軟骨に発症することが多く、耳の奥が痛み、赤くなったり、変形したりします。また、手足の関節軟骨、鼻の軟骨が炎症し痛むこともあります。とくに注意が必要なのは気管軟骨炎で、軟骨破壊の結果、呼気時に気管が狭くなり、呼吸困難が生じることがあります。

4月19日(金)

第3回 患者の訴え「おなかが痛む」

定年退職後の67歳男性、妻と行く海外旅行を楽しみにしていた。もともと腰痛持ちだが、、ある日、孫と遊んでいて何とも言えない腹痛が走った。その後の日常生活でも、ふとしたときに痛む。しかも、一日に何度も。ドクターGは痛むときの体の姿勢に注目、明らかになった意外な病気とは?
【ドクターG】洛和会音羽病院(京都) 医師・金森真紀
【ゲスト】 小野武彦、MEGUMI

~(化膿性)椎体炎【(かのうせい)ついたいえん】~
泌尿器の病気などが原因で、大腸菌や黄色ブドウ球菌などの細菌が血液やリンパ液を介して椎体(背骨)に入り、化膿させる病気です。高熱が出て、腰のあたりに激痛が走ります。膿が脊髄(神経)を圧迫して、足がしびれることもあります。糖尿病やガンなど抵抗力が弱くなった人や、中年、高齢者に多いとされています。治療は、確実に菌がなくなるまで抗生物質を数週間、点滴します。

5月10日(金)

第4回 患者の訴え「様子がおかしい」

市議会議員の61歳女性。知り合いの陳情を聞きに出かけたが、相手の名前が思い出せない、力が入らない…。あまりにも様子がおかしいことを心配した補佐役の女性が、議員を病院に連れて行った。ドクターGは、かけつけた娘からも日常生活のさまざまな出来事を聞き出し、ついに病気を探り当てた。ドクターGがつかんだ事実とは…
【ドクターG】大津ファミリークリニック 医師・谷口洋貴
【ゲスト】 笹野高史、国生さゆり

~ビタミンB12欠乏症(ビタミンB12けつぼうしょう)~
ビタミンB12は赤血球を作ったり、正常な神経機能を保つために必要なビタミンで、肉や魚介に多く含まれています。常に、5~10年分の十分な量が肝臓に蓄えられています。ビタミンB12は、胃の下部でつくられる内因子と呼ばれるタンパク質と結合して、腸で吸収されます。胃を切除してタンパク質が作れなくなった人や、腸内細菌がビタミンB12を横取りした場合など、いずれも肝臓の蓄えを使い果たした時に、欠乏症が起きます。症状は、はじめは貧血、疲労感など、やがて、舌が赤くてテカテカになる、味覚障害、歩行困難、錯乱、痴呆の症状などが現れます。中高年に多く発症します。ビタミンB12を注射などで補充して治療しますが、発見が遅れると、失われた機能の回復が難しくなるので、早期診断が必要です。治療によって治る認知症状のひとつです。

5月17日(金)

第5回 患者の訴え「背中が痛い」

企業研修の講師として活躍する55歳の女性。地方でのセミナーを終え、都内に帰ってきたところ、突然、背中の痛みを訴えた。この1週間は研修会場のホテルに缶詰状態だったが、健康には気を配り、毎日、ウォーキングで体を整えた。また、健康診断を機に服用している薬を欠かすことはなかった。それなのになぜ…。ドクターGはホテルでの生活を詳しく問診し、ある重要な手がかりをつかんだ。
【ドクターG】水戸協同病院 総合診療部 医師・徳田安春
【ゲスト】 齋藤 孝、斉藤慶子

~脊髄硬膜外血腫(せきずいこうまくがいけっしゅ)~
脳と脊髄は硬膜に覆われています。この硬膜の外側にある血管から出血して血がたまるのが硬膜外血腫です。不整脈(心房細動)などで血液が固まって脳梗塞などを起こさないように、血液をサラサラにする薬(ワルファリンなど抗凝固剤)を服用している人などに起こりやすい病気です。背中の激痛のほか、血が脊髄を圧迫して、足が麻痺することもあります。レントゲンではわからず、MRIで確定することが多く、紫色のアザがでる場合もあります。治療は、自然に血が体内に吸収されて症状がよくなることもありますが、場合によっては、手術で血腫を取り除くこともあります。抗凝固薬のワルファリンは大量のマンゴーと一緒に服用すると、相互作用で、更にサラサラ効果が強まり、出血しやすく血腫を作りやすくなります。(2005年、世界的に権威のある「内科学紀要誌」に研究者A.ホルブルックが発表しました) 特定の食物の過剰摂取は、薬剤との相互作用を起こすことがあります。詳しいことは、かかりつけの医師、または、薬剤師へご相談ください。※ワルファリンは薬品名です。商品名ではありません。

5月24日(金)

第6回 患者の訴え「肩が痛い」

親から引き継いだ酒店をきりもりする58歳の男性。年のせいか、これまで軽く持ち上げていたビールケースが運べなくなった。なぜか肩が痛む。ドクターGからリハビリの指導を受け、続けてみたが…。2ヶ月後、ドクターGは、男性のある異変に気づいた。一体何の病気なのか?
【ドクターG】本輪西ファミリークリニック(室蘭) 医師・草場鉄周
【ゲスト】 片岡鶴太郎、安藤和津

~筋委縮性側索硬化症(ALS)(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)~
身体を思い通りに動かすときに必要な筋肉(手足・喉・舌・呼吸・まぶたなど)を随意筋といいます。ALSは随意筋を支配する全ての神経が侵される原因不明の難病です。2:1の割合で男性に多く、60歳前後に発症することが多い病気です。症状は、筋肉のピクツキや関節の痛み、足のつっぱり、しゃべりにくい、飲み込みにくい、などからはじまり、そのうち、歩けなくなり、呼吸筋が弱ってくると、呼吸機能が低下して息ができなくなるので、人工呼吸器をつける人もいます。視覚、聴覚、感情、内臓機能は保たれます。筋電図の検査や、よく似た病気を除外するための検査をして、他の疾患ではなくALSであると診断されます。進行を遅らせる薬もありますが、その効力は低いといわれています。診断までに時間がかかる(1~2年)ことや、ALSと診断されてからも、本人や家族を支える医療・福祉が不足していることなどが問題になっています。

6月7日(金)

第7回 患者の訴え「足が痛い」

スポーツメーカーで新人営業マンとして働く23歳の男性。1年前に右足首に痛み感じた。しばらくして良くなったが、次に左足首が痛くなった。捻挫した心当たりはない。そのうち、他の箇所にも痛みが出て…。整形外科の薬では治らず、ドクターGの病院へやってきた。問診で明らかになる男性の仕事や暮らしぶり。病気の原因は、ボランティアの少年サッカーの指導か? それとも、彼女のせいか…?
【ドクターG】沖縄県立中部病院総合内科 医師・金城光代
【ゲスト】 渡辺徹、早見優

~バージャー病~
手足に血液を届ける中くらいの太さの血管が、何らかの原因で炎症を起こし、血液の流れが悪くなる病気です。国が指定する難病で、閉塞性血栓血管炎ともいいます。国内の患者数は、7000人余り。9割が男性で、主に20~40歳代で発症します。その大半は喫煙者で、喫煙がなんらかの原因になっているといわれています。初期症状は、手足の冷たさや、しびれなどで、悪化すると潰瘍や壊死がおこり、激しく痛みます。血流が良くならないと、手足や指を切断しなくてはなりません。治療の基本は、あくまで禁煙ですが、血流の改善には、血管拡張薬などの投薬や、血管バイパス手術などもあります。

6月14日(金)

第8回 患者の訴え「だるくて、のどが痛い」

息子と2人で小さな花屋を営む63歳の女性。商品の花のせいで花粉症に悩まされ、くしゃみ、鼻水の毎日。しかも今年は、だるくて、のどが痛い。もしかして花粉症だけではないかも…と心配になり、夜間救急を訪れた。対応したドクターGは、のどの痛みに注目。様子をみると…。はたして、花粉症の症状の裏に、病気が隠れていたのか?
【ドクターG】福井大学医学部附属病院総合診療部 医師・林 寛之
【ゲスト】 高木美保、大和田伸也

~(急性)心筋梗塞【(きゅうせい)しんきんこうそく】~
心臓に栄養を補給する冠状動脈の一部の血液の流れがとだえたために、その部分の心筋細胞が死滅してしまう病気です。死亡率が非常に高いのが特徴で、一般に動脈硬化の進んだ高齢者に多く、女性よりも男性に起こりやすいといわれています。日本人の病気別死亡順位の第2位は心臓病ですが、その中でも心筋梗塞によるものが最も多くを占めていて、非常に危険な病気です。一般的な症状・前兆は、胸が痛む、左肩から左胸までが痛む、痛みを伴って息切れがする、冷や汗が出る、などですが、まれに喉の痛みを訴えることもあります。

6月21日(金)

第9回 患者の訴え「疲れがとれない」

ビルの清掃サービス会社で現場主任を務める30歳の女性。学生時代からスポーツが得意で、体力には人一倍自信があった。しかし、2か月前から、仕事中、疲れるようになった。しばらく休めば回復していたが、近頃、ますます、疲れがたまってきて…、仕事ははかどらず、ごはんを食べるのさえおっくうだと訴える。はたして彼女の病気は?
【ドクターG】香川大学医学部附属病院 医師・池田正行
【ゲスト】 夢枕獏、いとうまい子

~重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)~
重症筋無力症は、物を噛むだけでも疲れてしまう、というほど、筋肉の運動を繰り返したときに疲労を訴える病気です。朝は軽く、夕方に疲労が増悪するという日内変動を示します。複視といって物が二重に見えたり、まぶたが下がって眠そうな顔つきになることもあります。 重症の場合は筋力低下がさらに進行し、呼吸ができなくなり、人工呼吸器を必要とすることもあります。原因は、神経伝達物質(アセチルコリン)の受け皿が自己抗体に攻撃されて、神経の命令が筋肉に伝わらなくなることにあります。自己免疫疾患の難病です。20代~60代までに多く、全国の患者数は約15000人。病気の重症度によって治療方法は異なりますが、副腎皮質ステロイド薬のような免疫抑制薬を投与するなどして、発病前と同じにまで回復できることもあります。

7月5日(金)

第10回 患者の訴え「意識を失った…」

夫婦で弁当屋を営む49歳の男性。風邪を引いたが仕事は休めない。車で弁当を配達していたところ…駐車場で自損事故を起こした。現場にかけつけた救急隊長が病院で報告、その一言にドクターGはピンときた。なぜ、事故は起きたのか?患者の体に何が起きていたのか? 緊迫した救急室で交わされる救急隊長、家族の話から、浮かび上がった事実は?
【ドクターG】八戸市立市民病院 救命救急センター 医師・今 明秀
【ゲスト】 谷村志穂、平 岳大

~髄膜炎(ずいまくえん)~
髄膜炎は、髄膜という脳と脊髄を包む膜に炎症を起こす病気です。原因は、主に細菌やウイルスの感染によります。頭痛や高熱、吐き気をもよおし、重症の場合は命にかかわることもある病気です。早期に病原体を特定して、それに効く薬を点滴したり、内服を投与して治療します。 今回の患者は、もともと糖尿病の既往があり、血糖をコントロールする薬を飲んでいました。糖尿病の薬は飲んだものの、髄膜炎にかかっていて体調が悪く、食事をしなかったことで低血糖になり気を失ってしまったのです。糖を加えれば意識は回復します。 髄膜炎にかかっていることを早くみつけて治療を急がないと重症化する危険性があります。

7月12日(金)

第11回 患者の訴え「腰に激痛」

脳梗塞で倒れた妻を介護する73歳の夫。ある日、妻を車いすに乗せた後、腰に激痛が走った。ぎっくり腰か?いや、痛みが違う…。病院に行き診察を受けていたところ、また激痛が!急遽、入院することになったその晩、突然、奇妙な症状が…。夫婦ふたりで支え合って暮らしてきた家庭に起きた悲劇。嫁ぎ先からかけつけた娘は、実家の散らかり具合を見て父親の変化を話し始めた…。ドクターGは娘のことばに病気の手がかりを得る!
【ドクターG】東京医療センター総合内科 医師・本田 美和子
【ゲスト】 前田吟、森口博子

~(原発性)副甲状腺機能亢進症【(げんぱつせい)ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう】~
副甲状腺は、甲状腺の裏側にある米粒くらいの大きさの4つの臓器で、甲状腺とはまったく別の臓器です。この病気は、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、骨や腎臓にためこまれていたカルシウムがとけ出し、血液中のカルシウム濃度が必要以上に高くなって、さまざまな症状を引き起こす病気です。典型的な症状は、骨病変(骨がもろくなって骨折しやすくなり、ひどいときは身長が縮んだりする)、尿路結石、高カルシウム血症(のどが乾く、胸焼け、吐き気、食欲低下、便秘などの消化器症状、精神的にイライラする、疲れやすい、筋力低下他)などです。根本的な治療は、手術で副甲状腺病変を摘出することです。男性よりも女性に多く、2500~5000人に1人がこの病気にかかっているともいわれています(厚労省)。今回の患者の訴え「腰に激痛」は、症状のひとつである、尿路結石によるものでした。

7月19日(金)

第12回 患者の訴え「突然、倒れた?」

建築デザイン会社で設計をする44歳男性。休日の朝、中学生の娘とウォーキング中、突然、“倒れた”。すぐに意識を取り戻したが、本人は“眠っていたのでは”とよく覚えていない。心配した妻と娘が連れ添って来院。「風邪をひいただけ…」と帰りたがる男性をなだめ、ドクターGは問診を重ねていく。原因は、クライアントから度々設計の変更を求められたストレスか?そして、ついにドクターGはある重要な事実を聞き出した!
【ドクターG】藤田保健衛生大学病院 救急総合内科 医師・山中克郎
【ゲスト】 秋野暢子、ブラザートム

~くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)~
頭蓋骨の中の脳は、3つの膜で保護されています。外側より硬膜、くも膜、軟膜です。くも膜下には脳の栄養血管が張り巡らされています。この血管が傷んで切れると、くも膜下出血が起こります。症状は、ほとんどの人が、「いままでに体験したことのないような激しい頭痛」を感じ、同時に、激しく嘔吐したり、意識を失ったりします。まれに、激しい痛みを伴わない場合もあります。ほとんどは、脳動脈瘤と呼ばれる動脈のコブからの出血と考えられています。破裂した脳動脈瘤が再破裂して出血が増え、脳のダメージがより深刻になり、生命の危険が高くなることが多い病気です。この再破裂を防止するためには、開頭手術をして瘤をクリップで止めたり、血管内手術を施します。今回の症例は、まれですが、激しい頭痛を伴わなかったケースです。1週間前にもわずかな出血があり、病気の“警告”をしていたことが問診で明らかになりました。

8月2日(金)

第13回 患者の訴え「覚えていない」

夫と2人で小さなパン屋を営む42歳女性。この日、地元ケーブルテレビ局の中継で店が紹介され、値引きのサービスを口にした。放送終了後、お客さんで盛況! ところが、女性は、値引きを話した記憶がない…。お客さんを怒らせてしまった。物忘れではない、何か異変が身体に起きている。不安を訴える女性に、ドクターGはどんな診断を下すのか? 全身に起きている症状から、はたして病気の謎は解けるのか!
【ドクターG】医師・青木眞
【ゲスト】 カンニング竹山、城戸真亜子

~感染性心内膜炎(かんせんせいしんないまくえん)~
心臓の内側を覆っている心内膜や弁膜に細菌などが感染して起きる病気。症状は発熱、全身のだるさ、関節痛などです。心内膜に炎症が起き、血液のかたまりや組織の一部が、血流をとおして腎臓や脾臓、脳に運ばれて、血管が詰まったりすると、危険な合併症である脳梗塞や腎梗塞をおこすこともあります。細菌の感染ルートを特定するのは難しいといわれています。治療は、抗菌薬の点滴、投薬などで、とにかく早い処置が必要です。今回は、発熱もなく、極めてまれなケース。心内膜炎の血液のかたまりが脳の海馬(記憶をつかさどる部位)に飛んで、ある時間だけの記憶が無くなったという症例です。入院後の身体診察で、心臓の音には雑音があり、血液検査で菌が検出され、海馬には小さな梗塞も見つかりました。

9月6日(金)

第14回 患者の訴え「体が言うことをきかない」

小さい頃から剣道をたしなむ33歳女性。仕事は図書館の司書。ある日、剣道の稽古をした後、コーラを一杯飲んだところ…道場に崩れおちてしまった。体が言うことを聞かない。振り返ってみると微熱が出たことや関節が痛かったことがある。そういえば、図書館で仕事中、力が入らなくて本のページをめくれなかったことも…。ドクターGは様々な病気の可能性を探りながら、ある症状に注目!その症状とは?
【ドクターG】JR東京総合病院医師・津田篤太郎
【ゲスト】 温水洋一、サヘル・ローズ

~ベーチェット病~
ベーチェット病は、再発を繰り返すこともある全身性炎症の自己免疫の病気です。口内炎や外陰部潰瘍をはじめ、皮膚に赤い皮疹がでたり、目が見えにくくなったり、さらに、関節の痛みや発熱など多彩な症状がでます。体質と環境の両方に原因があるとも言われていますが、はっきりした原因が不明の難病です。 トルコのベーチェット教授が初めて報告したのでこの名がつきました。日本をはじめ、韓国、中国、中近東、地中海沿岸諸国によくみられるため“シルクロード病”ともいわれています。最近の調査では発症にはほとんど性差はありません。 発病年齢は、20~40歳に多く、日本での患者数は約17,000人です。すべての病状に対応できる単一の治療があるわけではありません。副腎皮質ステロイド薬や消炎鎮痛薬を用いて、その病状や重症度に応じての治療となります。今回の患者は、コーラを飲むと症状が出る旨、訴えていましたが、たまたまタイミングが重なっただけで、コーラとの因果関係はありません。
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