旅日記

「北海道 鵡川」

リポーター:リポーター:ディーン・ニューコム
私は冒険中毒です!ですから「北海道を流れる135キロの川を下る旅の話がある」と聞いたとき、迷いはありませんでした!

北海道は、日本の大自然の中に身をゆだねたい人にとって格好の遊び場です。そこではまるで体が意思を持っているかのように、朝起きたらスニーカーの紐を結び、走り出してしまいます。あの自然の中に、身を置きたくなるのです!

しかし、川から自然を見たり感じたりすることは、そうそう簡単にはできません。私は日本や他の国で何度かラフティングをした経験があり、カヤックにもかなり慣れてはいますが、ここでは幸運にも、6日間の旅をすばらしいチームにガイドしてもらえることになりました。寝泊りする場所や食べるものの心配をしなくて済みました。実際、キャンプで食べる食事は、レストランでの食事よりもワクワクするものです!

川のカーブを曲がるたびに、物語がありました。近代史の話もあれば、そこがアイヌの土地だった時代の話もありました。私は一人のアイヌの方とともに座り、その歴史を聞き、古くから伝わる儀式に参加させていただきました。それは一生に一度しかない経験だと思うし、アイヌの方々の話を聞いたあとでは、自分の人生への疑問などどうでもよくなってしまいます!

今回の旅が特別だったのは上に書いた理由のためでもありますが、撮影チームと一緒に頑張ったからでもありました。ただ私が何かを体験して、テレビ向けに動いているところを撮影される、というような旅ではありませんでした。スタッフも含め全員が、困難ながらも得るものの大きい挑戦をしたのです。それは私たちが北海道で共に体験した本物の冒険であり、私は…いえ私たちは、しばらくはこの旅を忘れることはないことでしょう!


「徳島 熱狂・阿波踊り」

リポーター:B.T.

阿波踊りのことは、英語教師をしていた9年前、勤め先の学校が使っていた教科書で初めて知りました。同僚の教師も生徒たちもその祭りについてあまり詳しくなかったので、日本を去る前にいつか見てみたいものとして、常に私の頭の中にありました。

今回の旅を振り返って、徳島はすばらしい場所でした。人々は本当に楽しくて温かく、風景は美しかったです。吉野川を見て、それが徳島の産業にきわめて大きな影響を与えた歴史を学びました。脇町も訪れ、日本の近代以前の建築や防火技術を学びました。藍染めや、地元の料理にも出あいました。藍染め体験は、においは強かったけれどとても楽しく、私はすでにもう一度体験に行きたいと考えているほどです。

それから、祭りです。私は、日本の地方の町が年に一度の祭りで盛り上がる様子を見るのが大好きです。昼間から太鼓や笛の音が聞こえ、町全体が休暇に入っているように感じます。女踊りには、どこか威厳が感じられました。それは編み笠のせいなのか、あるいは彼女たちの手の動きのせいなのかはわかりません。でも、その踊りを一日中見ていられる気がしました。男踊りもクールでした。踊りにおいても、国においても、人生においても、多様性というのが私の好きな要素のひとつなので、「連」と呼ばれるグループの多くが阿波踊りに個性を加えているのを見て、心からワクワクしました。天狗や河童など有名な妖怪に扮した“日本妖怪連”というのがあったら、面白いだろうと思います。おそらく来年の祭りに間に合うように、誰かが結成することでしょう…。


「与那国島 はるかなる西へ」

リポーター:ビル・サリバン

ある時、ディレクターが私に言いました。「ビルさん、遠い亜熱帯の島へ、スキューバダイビングとカジキ釣りに行きませんか?」

「え… いいけど… 本当に!?」

私は長年「ジャーニーズ・イン・ジャパン」のナレーターとして、他の人たちの冒険を文字通り何百も見てきました。そして今回は、私の番でした!

ワクワクは、到着してすぐに始まりました。与那国の海底に広がる神秘的な地形を発見したその人に出迎えてもらった時の、私の驚きを想像してみてください!それは単なる自然の岩なのか、あるいは古代人の手で作られた壮大な建造物なのか、論争がいまだに続いているものです。

その場所に行くには残念ながら条件に恵まれなかったので、私たちは島の北西の4か所で潜りました。信じられないほどの透明度。美しいサンゴ。そして速い潮の流れ!

次は海上で、まるまる2日間のクロカジキ釣りです。船長の松川さんが、歌がちりばめられた昔話で私たちを楽しませてくれました。かつてクロカジキはたくさんいて、船の上にまで飛び込んできたこともありました。近年では、島周辺の海水温の上昇によって魚が深いところに生息するようになったため、漁獲量は減る一方だそうです。

エキゾチックな冒険と言えば、恋がつきもの。実は私自身にもそれが訪れました!「与那国馬」は、絶滅が危惧されている小型の在来種の馬です。2歳の太郎くんは、150頭ほどしかいないこの穏やかな馬の1頭。私たちは、すぐに心が通じ合いました。一緒に走って逃げようと試みたのですが、私の足どりがおぼつかなくてあきらめました。与那国の道は、サンダルばきでは長くは歩けなかったのです。

しかし私が何よりも気に入ったのは、島の人達は何かにつけ、すぐに歌を歌い出すということです。カジキの釣り大会が終わり、宿にもどるバスの中で歌う人々。豊かで悲しい島の歴史を歌うガイドの與那覇有羽さん。空や海に向かってささやくように優しく歌う松川船長…などなど!多くの町や村で失われてしまった、ふるさとへの愛着や共同体意識を、私はこの島に見いだしました。

言うまでもなく、丘や牧草地は青々としており、青い海や空は魅力的です。それから…暑くて湿度が高いことは、もうお伝えしましたっけ?

それ以上のたくさんのことが、与那国島で待っています。あなたの旅は、あなたが作るもの。さあ、エキサイティングな旅に出ましょう!


「山形・村山 誇りの味」

リポーター:デボラ・テン

山形出身の友人から山形県のいいところを聞いていた私は、北日本のその地をいつか訪れてみたいと常に願っていました。東京から飛行機でわずか1時間、降り立った空港で迎えてくれたのは、「おいしい山形」という言葉でした。

そのキャッチフレーズはまさに的を得ていて、新鮮な農産物から地元の料理まで、いただいた何もかもが驚きのおいしさでした。最初に味見をしたのは、高級なサクランボでした。日本にいる人なら大抵、山形といえばこの繊細な果物を連想します。国内でも海外でも非常に高価なフルーツですが、今回の旅でその理由を知ることができました!

もうひとつの発見は、山形で有名な地元の「スポーツ」、さくらんぼの種飛ばしでした。単に「口から種を捨てる」という行為がここでは大げさに扱われているように思えて、その誇大評価ぶりを見極めるために私も競技に参加してみました。不思議に聞こえるかもしれませんが、人間はサクランボの種を20メートル近くも飛ばすことができるのです!

家族経営の民宿で体験したそば打ちも、楽しいものでした。新鮮な手作りのそばはこの上なく美味だったうえ、夕食に出されたほかの料理も驚きのおいしさでした。特に面白かったのは、宿の主人である章さんとのおしゃべりでした。彼の話す山形弁が、私にはとても愉快に響きました。

さらに、カヌーにも初挑戦しました。ガイドの梅原さんのおかげで、最上川の川下り体験が本当の冒険になりました。私たちは雨の中、6キロの距離を、ある時は激しい波に乗ってワクワクし、ある時は静かな水面をゆったりと漕ぎ進み、驚くほどの癒しを得ました。
カヌーに乗ることで、こんな色々な気持ちになれるとわかったことは、得がたい収穫でした。


「真鶴 ふるさとの宝」

リポーター:カイル・カード

「ジャーニーズ・イン・ジャパン」最新の旅で、私は、東京にほど近い神奈川県の静かな漁港の町、真鶴を訪れました。真鶴は一見普通の漁村のようですが、いろいろ歩いてみると、とてもユニークな場所だと分かりました。特徴的なおわん型の入り江がある真鶴には、美しい海の眺めをさえぎる高い建物はほとんど見られません。

まがりくねった細い小道が家々や建物の間をめぐり、発見と美にあふれた迷路を作りだしています。風景に点在する果樹は、美しさだけでなく、豊かさと安らぎももたらしています。

こういった細い道や、果樹、その他数えきれないほどあちこちにみられる特徴は全て、いわゆる『美の基準』の一部であると知りました。自治体が作った条例である『美の基準』が都市計画を規制するものとなり、それによって地元の人々は、町独特の雰囲気やライフスタイルを大切にし、維持し続けているのです。

基準や特徴はさておき、私にとって真鶴で本当に印象深かったのは、その細い小道や果樹の中で出会う地元の人々でした。どの道に曲がってもあれほど心温かく迎えてくれる人々ばかりと出会うのは、珍しいことです。地元の方々は、わざわざ手を止めて私の質問に答え、その特別な暮らし方について教えてくれました。彼らはよそから来た人にオープンに接し、歓迎し、ライフスタイルを共有します。その人が町の基準を守るならば、です!

『美の基準』そのものは、必ず従うべきルールブックというよりも、職業は様々であろうと価値観の似通った人々が、持ち寄り、守ることを合意したアイデアの集大成といった感じです。結果として日本中から人が集まり、ライフスタイルを楽しみながら維持しています。実はこの私も、真鶴で大いに心地良さを感じ、かの地で暮らす自分を想像しました。真鶴で私が見て感じたことから考ると、おそらく日本中――あるいは世界中――の町や市は、このようなコミュニティー構築の仕組みから得るものがあると思います。そして何よりもこの旅は、現代において次第に消えつつある、強く緊密に結ばれたコミュニティーの温かさと大切さを、私に思いおこさせてくれました。

「高知・物部 “いざなぎ流”の里」

リポーター:アレッサンドラ・ルピ

「ジャーニーズ・イン・ジャパン」の旅を通じて、毎回とても感動的な体験ができ、個人的にも成長できます。私にとっては、日本文化への理解が深まるだけでなく、人として、自らの人生や自分自身に反映することができる旅です。

今回は、高知県の物部へ行ってきました。ここでの一番の思い出は、素敵な人たちとの出会いです。その真のおもてなしの心には、本当に驚かされました!そして、この地の美しい自然も忘れることはできません。森、川、土のにおい、風の音…。自分自身をリフレッシュできる時間でした。

外国人は日本のことを、わかりにくくて価値観なども異なっている国だと思いがちです。しかし人生についての感覚、たとえば喜びや疑いといったものは、みな共通なのだと私は思えるようになってきました。これからどこの国を訪れようと、決して忘れてはならない大切な教訓を、今回の旅は与えてくれました。


※過去6回放送分を掲載しています。
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