お題はこちら

※過去1ヶ月分を掲載しています。

10月20日放送の「お題」
◇BGM選手権 :

おかあさんが、れいぞうきのふたを お開けなさると、いいにおいがしました。
「二郎ちゃん、メロンがつめたくなっていますよ。にいさんが帰ったら、切ってあげましょうね。」とおっしゃいました。
二郎さんはじぶんも、にいさんの写生に行っている、牧場へ行ってみようかと思っていると、おばさんが、きみ子さんをつれておいでになりました。
きみ子さんは、すぐお庭へ出て、ぶらんこにのりました。
二郎さんは、バケツの中のカニを、きみ子さんにみせてやりました。
「メロンを切りましたから、いらっしゃい。」
と、おかあさんがお呼びになりました。ふたりは、飛んできました。
「この冷たいのを、にいさんに やりたいなあ。」
と、二郎さんが いうと、
「まあ、かんしんなこと。」
と、おばさんが おほめに なりました。
おかあさんは、メロンをバスケットに入れてくださいました。
「わたしも いっしょに。」
と、きみ子さんは、二輪車の後ろにのりました。
二郎さんは スピードを 出して はしりました。
シャツのそでが風にふくらんで、かみのけが ふわふわしました。
「メロンをもってきた!」
と、ふたりがさけびました。
すずしい木の下で、太郎さんは、クレヨンで 牛の絵を書いていました。


小川 未明 作「つめたいメロン」

10月13日放送の「お題」

◇勝手に名付け親 :

ライヒ作曲「マレット楽器、声とオルガンのための音楽 から」
※曲を聴いて受けた印象をもとに、新たな曲名を考えて送ってください。

10月6日放送の「お題」
◇BGM選手権 :

I
梢が
空にとどいている
美しい樹々よ
花の咲かない…………
花はなくとも
ああ   せめてもの   わが願い
 
II
樹々の編む
光りのハンモックに
僕はつつましく腰をおろす
風が静かにひかるとき
ゆれないハンモックで
僕はそっと時間を見失う
 
III
小さな口をあけて
ぽくぽくと駆けてくる
波頭(なみがしら)よ
そうして

何もかも洗うがいい…………
貝殻の中の小さな海にも
冷い空が
匂うように光る

IV 
青い塔の半円形も消え
匂いの向うへ花がこぼれた
重たい風船のように暗い秋の陽(ひ)が
落ちてしまって…………
ひと掬(すく)いの歌もない
海よ
貨物船よりもじっとして
お前を視ている僕

森川 義信 著 「季節抄 “梢が”」

9月29日放送の「お題」

◇勝手に名付け親 :

バリオス作曲「練習曲 第6番」
※曲を聴いて受けた印象をもとに、新たな曲名を考えて送ってください。

9月22日放送の「お題」
◇BGM選手権 :

あわれ秋風よ
情(こころ)あらば伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉(ゆうげ)に ひとり
さんまを食らいて
思いにふける、と。

さんま、さんま
そが上に青き蜜柑の酸をしたたらせて
さんまを食うはその男が古里のならいなり。
そのならいを あやしみ なつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎて夕餉にむかいけむ。
あわれ、人に捨てられんとする人妻と
妻にそむかれたる男と食卓にむかえば、
愛うすき父を持ちし女の子は
小さき箸をあやつり なやみつつ
父ならぬ男にさんまの腸(はら)をくれむと言ふにあらずや。

あわれ秋風よ
汝(なれ)こそは見つらめ
世のつねならぬ かの団欒(まどい)を。
いかに秋風よ
いとせめて
証(あかし)せよ かの一(ひと)ときの団欒ゆめに非(あら)ずと。

あわれ秋風よ
情あらば伝へてよ、
夫を失はざりし妻と
父を失はざりし幼児(おさなご)とに伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉に ひとり
さんまを食らいて
涙をながす、と。

さんま、さんま、
さんま苦いかしょっぱいか。
そが上に熱き涙をしたたらせて
さんまを食うはいづこの里のならいぞや。
あわれ
げに そは 問はまほしく をかし。

佐藤 春夫 作 「秋刀魚の歌」

9月15日放送の「お題」

◇勝手に名付け親 :

ヴィヴァルディ作曲「オーボエ協奏曲 ニ短調 作品8第9 RV454から 第1楽章」
※曲を聴いて受けた印象をもとに、新たな曲名を考えて送ってください。

9月8日放送の「お題」
◇BGM選手権 :

そうこうするうちに三年ばかりたちました。
その年の春先から、かぐや姫は、どうしたわけだか、月のよい晩になると、その月を眺めて悲しむようになりました。
それがだんだんつのって、七月の十五夜などには泣いてばかりいました。
翁たちが心配して、月を見ることを止めるようにと諭しましたけれども、
「月を見ずにはいられませぬ」といって、やはり月の出る時分になると、わざわざ縁先などへ出て嘆きます。
翁にはそれが不思議でもあり、心がかりでもありますので、ある時、そのわけを聞きますと、
「今までに、度々お話しようと思いましたが、御心配をかけるのもどうかと思って、打ち明けることが出来ませんでした。
実を申しますと、私はこの国の人間ではありません。
月の都の者でございます。
ある因縁があって、この世界に来ているのですが、今は帰らねばならぬ時になりました。
この八月の十五夜に迎えの人たちが来れば、お別れして私は天上に帰ります。
その時はさぞお嘆きになることであろうと、前々から悲しんでいたのでございます」

和田萬吉 訳 「竹取物語」

9月1日放送の「お題」

◇勝手に名付け親 :

芥川也寸志作曲「絃楽のための三楽章“トリプティーク”から 第1楽章」
※曲を聴いて受けた印象をもとに、新たな曲名を考えて送ってください。

Page Top