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2017年10月~12月の放送予定

「心の進化をさぐる ――はじめての霊長類学」

講師 :松沢哲郎(京都大学高等研究院特別教授・霊長類学者)

人間とは何か・・・霊長類学の大家、松沢哲郎さんはそのことをずっと考えながら、日本で、アフリカで、チンパンジーと寄り添うように研究を続けてきた。彼らには人間の言語のようなことばはない。
けれども、彼らなりの「心」をもち、ある意味で人間以上に深い「きずな」がある。
人間の身体が進化の産物であるのと同様に、その心も進化の産物である。だから人間にもっとも近い進化上の隣人を深く知ることによって、人間の心のどんな部分が特別なのか、が照らし出され、教育や親子関係や社会の進化的な起源が見えてくる。
番組では、「霊長類学」入門の講座として、松沢さんの研究をさまざまに紹介しながら、チンパンジーの研究を通してたどりついた「人間とは何か」の答えを示していきたい。


出演者プロフィール

松沢 哲郎(まつざわ てつろう)

1950年愛媛県松山市生まれ。1974年、京都大学文学部哲学科卒業、理学博士。1977年11月から「アイ・プロジェクト」とよばれるチンパンジーの心の研究を始め、野生チンパンジーの生態調査もおこなう。 チンパンジーの研究を通じて人間の心や行動の進化的起源を探り、「比較認知科学」とよばれる新しい研究領域を開拓した。2016年3月に京都大学霊長類研究所を退職し、同年4月、京都大学高等研究院特別教授に就任した。 
著書に『想像するちから』(岩波書店2011年、第65回毎日出版文化賞受賞、科学ジャーナリスト賞2011受賞)など多数。 2001年ジェーン・グドール賞、2004年紫綬褒章受章、2013年に文化功労者に顕彰された。  


各回内容

第1回 10月1日  心の進化を探る
第2回 10月8日  アイ・プロジェクト
第3回 10月15日  アフリカにゆく
第4回 10月22日  ボッソウの野生チンパンジー
第5回 10月29日  おかあさんになったアイ
第6回 11月5日  子どもを育てる
第7回 11月12日  相手の心を理解する
第8回 11月19日  仲間とかかわる知性
第9回 11月26日  教えない教育、見習う学習
第10回 12月3日  どうして言葉は生まれたか
第11回 12月10日  芸術の誕生
第12回 12月17日  ボノボとチンパンジー
第13回 12月24日  希望を生み出す知性


2017年7月~9月の放送予定

「無意識との対話――身心を見つめなおす」

講師 :町田宗鳳(広島大学名誉教授、比較宗教学者、「ありがとう寺」住職)

私たちは日常生活で、意識的にしていることと、無意識でしていることがある。
「無意識」とは いったい何なのか…。今回のシリーズでは、講師が長年にわたる仏教の修行や比較宗教学の研究から得た「無意識」に対する考え方を、心理学や仏教における古今東西の例も交えながら、わかりやすく説いてゆく。私たちの誰もが持つ「無意識の力」に着目し、「無意識」と対話することによって、生き方や社会を見つめなおす。


出演者プロフィール

町田 宗鳳(まちだ そうほう)

町田 宗鳳(まちだ そうほう)

1950年京都府生まれ。14歳で出家し、以来20年間 臨済宗大徳寺で修業。34歳で寺を離れ、渡米。
ハーバード大学神学部で神学修士号、ペンシルバニア大学で哲学博士号を取得。

著書 :『人類は「宗教」に勝てるか』『法然 愚に還る喜び』(NHKブックス)『死者は生きている』(筑摩書房)


各回内容

第1回 7月2日  村上春樹とイチロー選手の共通点
第2回 7月9日  無意識はどう考えられてきたか
第3回 7月16日  唯識学に学ぶ
第4回 7月23日  盤珪禅師が説いた「不生の仏心」
第5回 7月30日  こころの中の「五重塔」
第6回 8月6日  潜在意識の奥にあるもの
第7回 8月13日  「光の意識」とは何か
第8回 8月20日  厳しい修行の意味
第9回 8月27日  「声の力」と無意識
第10回 9月3日  懺悔と感謝の大切さ
第11回 9月10日  腸内環境と人間心理
第12回 9月17日  祈りの力を考える
第13回 9月24日  日本人が誇りとする「結びの思想」


2017年4月~6月の放送予定

「人生を変える『声』の力」

講師 :山﨑広子(音楽・音声ジャーナリスト)

「声という音」の影響力について考えたことはありますか?それは何ひとつ持たなくても、身ひとつで人に思いを伝え、人の心を動かしていく、そして自分自身を心身から変えていく「声そのもの」の力です。

しかし、声が聴覚からどのように脳に取り込まれるか、脳でどのように作用し、心身にどのような影響を与えるかということが研究され始めたのは最近のことです。言葉は脳科学の分野でさかんに研究されてきましたが、声という音が脳で何を起こすのかということは、ほとんど手がつけられずにきました。

そこで今回は、音声と心と体の関係や、その影響を踏まえた認知心理学という観点から「声」について考えます。そして自分自身の「本物の声」へのアプローチと、声そのものの不思議で素晴らしい力を知り、その人ならではの豊かな世界、個性を見いだすことを目指していきます。


出演者プロフィール

山﨑 広子(やまざき ひろこ)

山﨑 広子(やまざき ひろこ)

国立音楽大学卒業後、複数の大学にて心理学および音声学を学ぶ。
音楽ジャーナリスト・ライターとして取材・執筆をすると共に、音声の人間の心身への影響について認知心理学をベースに研究し、「音・人・心 研究所」を創設。日本音楽知覚認知学会所属。
学校教材の執筆も多く手がけ、NPO法人「ミュージックソムリエ協会」では音楽心理学の講師を務める。

著書:「8割の人は自分の声が嫌い ― 心に届く声、伝わる声」(角川SSC新書)


各回内容

第1回 4月9日  恐るべき声の力
第2回 4月16日  あなたの声を作るもの
第3回 4月23日  声の影響力を知る人々
第4回 4月30日  声は社会や世相を映す鏡
第5回 5月7日  声を知ることは自分を知ること
第6回 5月14日  音と聴覚のひみつ
第7回 5月21日  聴覚と発声が織りなす奇跡
第8回 5月28日  自分の声を読んでみる
第9回 6月4日  本物の声=オーセンティック・ヴォイス
第10回 6月11日  本物の声を定着させるには
第11回 6月18日  自分の声が心と身体を変えていく
第12回 6月25日  声はいつでも人生の味方

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