これまでの特選作品

NHK短歌 2020年1月12日の特選歌
選者: 佐佐木頼綱 題:「ボクシング」または自由​

じてんしゃと さびたバイクが あつまって みゃくうつよるの ボクシングジム
ねたきりに なりたるははの らんしんを サンドバッグと なりうけるちち
かろやかに ジャブ・ジャブ・フック くりだして はるいちばんが とおっていった
グローブを すてられないで いるひとが こをだくときの てのやわらかさ
ガラスより えいりなあせの ちるばしょを ふむボクサーの リングのシューズ
しょうねんが げこうとちゅうに かざおとをきく ボクシング ジムのあるまち
よのなかは うまくできてる。グローブを つければつよくて ぶきようになる
みずからへ タオルをなげる ようにして じょうしへだした たいしょくとどけ
あさやけの ホームでひとりの しょうねんが シャドーボクシング するむじんえき

NHK短歌 2020年1月5日の特選歌
選者: 江戸雪 題:「暦」または自由​

「またあした」 あしたあえない ひともいて こよみどおりの ふゆをむかえる
わがむねの こよみにのこる もうひとつの さいげつありて くちなしのはな
かわかぜに やなぎがゆれて ひろしまの こよみはとまる はちがつむいか
ひとりいの ちちのこよみの もくように 「きみこ」がよっつ あとはくうはく
ろくがつの ままのこよみを ひとつずつ ちぎればかぜは ながれはじめる
とおやまに とりのゆきがた あらわれて こよみどおりに しゅんこうはじまる
だれにでも ひとしくこよみは しめされて じかんのうみに きんせいひかる
カレンダーは ないたわらった ねがえった いちねんかけて はなばたけになる
りょうしんへ これがさいごの いたずらと あにとしかける かんれきパーティー

NHK短歌 2019年12月15日の特選歌
選者: 大辻隆弘 題:「話」または自由​

まだはなし ことのできない ことすごす へやにとけいる ようなゆうやけ
そのひとは じゅわきのわれに はなしをり よるのこさめの ようにしずかに
はなしがながい ひとがすき でこぼこの てをよせてきて スープはぬるい
バスをまつ あいだにとりが はばたいて ゆくかのように かわされるしゅわ
なきひとの おもいでばなしは ほそながく そとにはあきさめの ふりはじむ
ぬかにてを あてるはおわびの しぐさらし ふしめとなりて しゅわのてとまる
キジバトが ないていますね バスおくれ みしらぬひとと はなしはじめぬ
にちようび よこになりつつ ながむるは かみぬまえみこの わげいこくほうきゅう
にちようび よこになりつつ ながむるは かみぬまえみこの わげいこくほうきゅう

※過去1か月分を掲載しています。

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