これまでの特選作品

NHK短歌 2018年11月11日の特選歌

選者: 真中朋久 題:「薄」または自由​

みどりごの つめのうすきに おののいて ちいさきはさみ ふたりいきききす
まふゆでも うすぎなだけで ほめられた はしもとくんの いまをしらない
ゆびさきに いまものこりし かんしょくは きゅうりょうぶくろの うすきてざわり
うすくなりし なふだあらたに かきかえん しせつにはいりて ごねんめのはは
うすびさす ごごのひるねに まぼろしの かっぱがかわべで われをよんでいる
げっこうに ぎんのすすきの ほなみゆれ しずけさこわし しまのカルデラ
おおべやの じじょうのちがう ろくにんを うすくへだてて カーテンゆれる
ゆめのなかで われにみみうち するわれは はっかたばこの においをさせて
きじゅのつまが ときをりつかふ ものさしに うすくのこれる かわゆききゅうせい

NHK短歌 2018年11月4日の特選歌
選者: 東直子 題:「本」または自由​

あめのひの ページによめば ヒロインの しのてざわりの やんはりとあり
なんぺーじも めくられてゆく あきぞらを もくどくしてる あおむけのしば
ミステリも まーぼーどうふも ほんかくは そんなあなたの くつしたはしろ
としょかんの ゆかのうえにて をさなごは 『おおきなかぶ』を ぜんしんでよむ
よむことと よまれることの えつらくに スピンはほぐれる やわくすそから
いがくしょの ひとつのページに しおりあり だれかもおなじ なやみでここに
てつがくと かがくに きょうかいせんをひく ほんやのたなの うすいきみどり
きさらぎの よわにぼこうの やけたれば ひのたまになりて ほんがとびたり
やわらかく オールがみずに もぐるたび とおいページを あなたはめくる

NHK短歌 2018年10月21日の特選歌
選者: 松村由利子 題:「働く」または自由​

はくちょうが いしだんのごと ひさいちの みづにためらふ ことなくおりき
はたらかぬことが なにより しあわせと ひじょうぶくろが あくびをひとつ
はたらいて はたらいてなほ はたらいて あかるいにじの はじつこをふむ
おっとでも ちちおやでもない かおをして あなたがそこに いるしゃいんしょう
ねむれない からだがだるい やすみたい たいふうはまだ おきなわにいる
いこくより はたらきにこし わかきらの じてんしゃのれつ こうじょうめざす
はたらきて おかねをもらう ということの しろっぽくありて けさのセミナー
まあこれも しごとだからと わらいつつ まあのところで ためいきをつく
うけつけも ティッシュくばりも やりました いまはやさいと はなしています

NHK短歌 2018年10月14日の特選歌
選者: 真中朋久 題:「渋」または自由​

しゅくだいの からくりどけいが しぶすぎて そふのかんよを うたがわれてる
うっすらと ちゃしぶののこる ゆのみあり おいゆくははの あらいのこしの
ハロウィンの しぶやスクランブル こうさてん ほんもののまじょに だれもきづかず
しぶがきを ほしたらあまく なりました わるガキはパパに なっていました
あてさきは しぶやくじんなん NHK かきかけやめた はがきがいちまい
かきのしぶ ぬられめいじの しるしある みそおけぎぼより つぎしはしょうわ
じゅうたいに はまればこどもが ゆめかたる あしながくるまや そらとぶくるま
すうびょうの せいしたもてず ぼくだけが モザイクかかった モノクロしゃしん
くうしゅうの けいほうおそれた しぶやえき ハチこういなかった せんじちゅうには

※過去1か月分を掲載しています。

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