これまでの特選作品

NHK短歌 2019年8月18日の特選歌
選者: 大辻隆弘 題:「旅」または自由​

ゆうぐれの そらいちめんの りょこうばと ねむりはわれの くうらんならん
そらのたび わがてにおえて とけてゆく ゆきよわたしで よかったろうか
みずいろの ちゃっかざいへと ひがうつり ぎしきのような りょかんのこなべ
ひこうきに のりてがんかを ながむれば ぐーぐるあーすの ようなものみえ
やまゆりの かおりただよふ あさのにわ ひとりたびにも なれたるやどの
とうきょうの こちずのうえを たびすれば ぎんざあたりで あえそうなそふ
たびさきで つめきりをかう じんせいで なんこめの つめきりなのだろう
さいかいは なつのうすぎの ままでいい たびのとちゅうで ゆうじんをとう
なんちょうの きみへたびする ことのはは ひとえきごとに とまるがごとく

NHK短歌 2019年8月11日の特選歌
選者: 佐佐木頼綱 題:「肌」または自由​

こよいまた しろきやわはだ ゆにしずめ われをまつなり きぬごしどうふは
とりいれの むぎのほさきが はださして きおくのははは てぬぐいふたえ
ひとはだが こいしきねこと ねこはだが こいしきひとが こよいよりそふ
はげやまは じはだのままで れいわにも つめあとのこす あしおどうざん
えんしから きんしのめがねに かえるとき はだはいっしゅん ときはなたれる
もりあがる ほうごうのあと なぞるゆびさき までみんな いちまいのはだ
いりょうききの りーどがはだに くいこみて いきてることを われにしらしむ
せきどうに やけたはだして はたにたつ おいのすがたは なきちちににる
きゅうじつの こうごうせいしているときの わたしのはだに きざすさみどり

NHK短歌 2019年8月4日の特選歌
選者: 江戸 雪 題:「永」または自由​

えいえんが あぐらをかいて ゐるやうな あじさいばたけに あめをまつきみ
しごとさえ あればえいじゅうしたかった ふるさとだつた やまをみてゐた
いきしにの とまることなき えいえんの ときのたまゆら つまはこをうむ
えいきゅうに こんでええわと いいつつも おかんがまるをする かれんだー
ことさらに じみなくちべに えらびをり えいねんきんぞく ひょうしょうのあさ
はなたれかいの えいせいかんじ みまかりて ふるさととおく とおくなりゆく
えいえんと よぶはずだった なつがすぎ わたしのために かみをきること
かながきの きみのなほどけば うつくしき らせんとなりて みずにかえりぬ
かんごきろくの さいごのぺーじに えいみんと しるしてあつき かるてをとじぬ

NHK短歌 2019年7月21日の特選歌
選者: 大辻隆弘 題:「紺」または自由​

ほうちょうを とぎおわりたり なすのこん すぱりとひらき なつはじまりぬ
にんげんに せいさんせいと いうことば むけられており こんいろのそら
こんいろの さらにサラダを もりつける きみのほしがる にわのつもりで
かたみなる ははのあわせを ほどきいて おりめよりいず あでやかなこん
せいふくの なんだかあかるい こんいろの ずるしていきるの むずかしくって
アンデスの よあけのごとく のうこんの しやくはきへと かわりつつあり
そうこのひ けして きらびやかなかしを やみのこんへと しずめてしまふ
いそがしい きょうのおわりに ひそやかに たつこんぺきの てんがんびんは

※過去1か月分を掲載しています。

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