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2019年2月の放送予定

日本古代の儀式音楽とやまと歌

講師:犬飼 隆(日本語学者)

古代日本において、様々な儀式の場で歌われていた日本語の歌を「やまと歌」と言います。天皇の葬儀、朝廷の年中行事、神社の祭り、儒教の催し、仏教の供養などいろいろな場面で人々の口に代々伝えられてきた民謡風の歌が和琴の伴奏で歌われていました。このことが明らかになってきたのは、近年多数出土する木簡の記録からでした。万葉集や古今集成立の母体として、6世紀から8世紀前半にかけて、日本には「歌ことば」文化があったと推測されています。今回は、いわゆる「やまと歌」が古代日本の儀式音楽にどのような経緯で用いられ、どう発展し、そして文学としての和歌につながっていったのか、古代日本語研究の第一人者である犬飼隆さんに解説していただきます。

放送は4回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   犬飼さんの専門分野について、近年出土した木簡からわかった「やまと歌」について、など
2回   木簡記録にみる「歌」とやまと歌、万葉集や古今集との関係
3回   8世紀初頭の遣唐使以後に見られるやまと歌の変化について
4回   やまと歌が木簡に残されていた理由、和歌への発展について、など


出演者プロフィール

犬飼 隆(いぬかい・たかし)

犬飼 隆(いぬかい・たかし)

1948年名古屋市生まれ。東京教育大学国文科卒業後、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。学習院女子短期大学助教授、神戸大学教授を経て、1996年より愛知県立大学教授。木簡から古代日本語を再現する研究を行う。

<主な著書>『上代文字言語の研究』笠間書院(1991年)[増補版 2005年] 、『文字・表記探究法』朝倉書店(2002年)、『木簡による日本語書記史』笠間書院(2005年)[増補版 2011年] 、『漢字を飼い慣らす』 人文書館(2008年)、『木簡から探る和歌の起源』 笠間書院(2008年)、『儀式でうたうやまと歌—木簡に書き琴を奏でるー』 塙書房(2017年)


2019年1月の放送予定

盆山から盆栽へ~言葉でたどる「盆栽」の歴史

講師:依田 徹(遠山記念館学芸部長)

盆栽は、古く「盆山(ぼんさん)」と呼ばれていたといいます。平安時代には「鉢植えの木」として親しまれていたようで、ほかにも「鉢の木」「作り松」など、「盆栽」を示す用語(言葉)は定着していませんでした。江戸時代の記録には「盆栽」という表記はでてきますが、そこに「ハチウエ」とカナがふってありました。
依田徹さんは、東京芸大大学院美術研究科を卒業、茶道史や日本近代美術史の研究を続ける中で、このほど盆栽の歴史を『盆栽の誕生』という著書にまとめました。平安時代から近世までの盆栽文化の発展過程について、時代ごとの呼称や表現をキーワードと共に詳しく述べています。
番組では、日本の伝統文化のひとつである『盆栽』の歴史を「言葉」をてがかりに、話してもらいます。

放送は4回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   依田さんが「盆栽」の歴史について研究をはじめたきっかけと、平安時代以降の文献などに見える盆山(ぼんさん)、鉢の木などについて
2回   江戸時代に盛んになる盆栽について、またこの時代に特にはやった人工的な曲物作りについて
3回   江戸末期以降の「盆栽誕生」について
4回   明治以降の政財界や皇室と盆栽のかかわりについて


出演者プロフィール

依田 徹(よだ・とおる)

依田 徹(よだ・とおる)

1977年、山梨県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科学術学専攻、博士後期課程修了。美術博士。専門は、日本近代美術史、茶道史。

<主な著書>『近代の美術と茶の湯』『十三松堂茶会記』『盆栽の誕生』など多数。


2018年12月の放送予定

呼び名もいろいろ 日本のめん食文化

講師:奥村 彪生(伝承料理研究家)

日本人は無類の「めん」好きとして知られています。一言に「めん類」と言っても、ラーメンやそば、うどん、そうめん、ほうとう、きしめんなどその種類は様々です。伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)さんは、近畿大学理工学部で学んだ後、料理研究家の土井勝氏に師事し伝統料理の研究を始めました。その後、伝承料理研究家として独立、神戸山手女子短大ならびに神戸山手大学教授、奈良女子大学生活環境学部食物栄養学科非常勤講師などを歴任してきました。奥村さんは、2009年に『日本のめん食文化1300年』という600ページにも及ぶ著作を刊行、日本のめん食文化について、様々な角度から考察しています。今回は、特に日本各地における「めん食文化」をその名前を手がかりに、探究していきます。

放送は5回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   奥村さんが日本の伝統料理研究へ向かったきっかけと、日本最古のめんといわれる「さくべい」について
2回   「ほうとう」について
3回   「そうめん」について
4回   「うどん」について
5回   「そば」について


出演者プロフィール

奥村 彪生(おくむら・あやお)

奥村 彪生(おくむら・あやお)

伝承料理研究家。元神戸山手大学教授、大阪市立大学非常勤講師。
1937年生まれ。近畿大学理工学部中退後、料理研究家土井勝氏に師事。27年後に伝承料理研究家として独立。以後、神戸山手大学教授、奈良女子大学非常勤講師、大阪市立大学非常勤講師などを歴任。現在、奥村彪生料理スタジオ「道楽亭」主宰。

<主な著書>『おくむらあやお ふるさとの伝承料理』全13巻 農山漁村文化協会、『聞き書 ふるさとの家庭料理』(解説) 農山漁村文化協会、『再現万宝料理秘密箱』 ニュートンプレス、『日本めん食文化の1300年』 農山漁村文化協会 など。

2018年11月の放送予定

共通語と方言のすれ違い

講師:篠崎 晃一 (東京女子大学教授)

篠崎晃一さんは方言学・社会言語学・言語行動学が専門で、方言など各地の言語の変化が起こす状況をとらえて、そこで見られる人間同士のコミュニケーションギャップを研究しています。
去年『東京のきつねが大阪でたぬきにばける・誤解されやすい方言小辞典』という本を出版しました。その中で同じことばでも地域が違うと言い方が変わる例や、意味が変わる例を示しています。例えば「あがく」ということばは、共通語ではなんとか抜け出そうと四苦八苦する状態ですが、福井では「こどもが騒ぐ」という意味で使われています。そして、もともとは馬が前足で地面をかくこと、というように研究の成果をていねいに紹介しています。
番組では、篠崎さんに、地方で共通語だと思って使われていることばが、実はある地域独特の使われ方をされている、という例をふんだんに紹介してもらいます。

放送は4回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   篠崎さんの「方言」研究の経緯について
2回   篠崎さんの「方言小辞典」を手がかりに、多数の事例の紹介
3回   自分では共通語と思っている言い方が・・・実は方言的表現だという具体的事例
4回   東北・北海道方言から見える県民性
5回   九州地方の方言から見える県民性
                                                         など


出演者プロフィール

篠崎 晃一(しのざき・こういち)

篠崎 晃一(しのざき・こういち)

<主な著書>『九州・沖縄「方言」から見える県民性の謎』『北海道・東北「方言」から見える県民性の謎』など多数。


2018年10月の放送予定

夢をめぐる表現の歴史

講師:酒井 紀美 (歴史学者(元茨城大学教授))

人は誰でも夢を見ます。そして人々はこれまでの歴史の中で、夢について様々な思いをめぐらせ、多くの文書に夢を記録してきました。歴史学者の酒井紀美さんは歴史研究の中で「夢」というものが人間活動に大きな影響を与えてきたことに注目し、古くからの文献に残る「夢見・夢語りの記録」を調査し、その系譜をたどってきました。今回は、研究成果を集めたご自身の著書『夢語り・夢解きの中世』『夢の日本史』に収められた事例をもとに、時代時代の「夢」をめぐる表現の歴史をたどりながら、日本人と「夢」との関わり、「夢」に対する作法など、夢と人々の暮らしとの関係についてお話いただきます。

放送は4回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   酒井さんが、日本中世史、特に夢の記録を研究するに至ったきっかけ
2回   古代の夢見記録から神仏との関わり、「お告げを乞う」形の夢見
3回   「夢合わせ」ということをめぐって
4回   共同体が「夢見を共有する」ということ
5回   「夢」の意味の変遷(近世~近代の夢見)
                                                         など


出演者プロフィール

酒井 紀美(さかい・きみ)

酒井 紀美(さかい・きみ)

歴史学者、専門は日本中世史。元茨城大学特任教授。
1947年生まれ。大阪市立大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。
大阪府立渋谷高等学校教諭、慶應義塾大学講師などを経て、茨城大学教育学部教授。2000年、大阪市立大学文学博士。

<主な著書>『中世のうわさ』(吉川弘文館1997)、『夢語り・夢解きの中世』(朝日選書 2001)、『夢から探る中世』(角川書店 2005)、『夢の日本史』(勉誠出版 2017)など。


2018年9月の放送予定

外国人の日本語学習の歴史をたどる

講師:河路 由佳 (日本語教育者)

近年、日本語学習ブームの再来、と言われています。これまでの日本語教育・日本語学習は、どのように行われてきたのでしょうか?
河路由佳さんは、慶応義塾大学経済学部を卒業後、同大文学部大学院に進学、日本語教授法講座を修了。東京の国際学友会日本語学校の教師となります。その後、中国の西安交通大学日本語科や東京農工大学留学生センターで日本語教育に従事する傍ら、外国人の日本語学習の歴史を研究してきました。特に1930年代から1950年代、戦争中から占領期にかけて行われた日本語教育に関心をもち、一橋大学で学位を取得。東京外国語大学では日本語教員養成のコースを担当しました。そして、元・外国人日本語学習者や、その教師だった人々へのインタビューを行ってきました。その成果の一つとしてドナルド・キーンさんへのインタビュー『ドナルド・キーン わたしの日本語修行』があります。
番組では、古代からの外国人の日本語学習の歴史を、明治以降特に戦争中から戦後にかけての歴史を中心にたどっていきます。

放送は5回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   日本語教育・日本語学習の歴史研究への関心の経緯
2回   来日外国人への日本語教育―6世紀~明治初期
3回   近代日本の日本語学習者―明治初期~1930年代
4回   戦中から戦後にかけての日本語学習―1930~1980年代
5回   現在の外国人の日本語学習、そしてこれからの研究課題


出演者プロフィール

河路 由佳(かわじ・ゆか)

専門は日本語教育学・教育史。歌人としても活躍。
「朗読と演劇を学ぶ」というテーマでNHK出演。現代歌人協会会員(現代短歌評論優秀作受賞)

<主な著書>『日本語教育と戦争』『歌集・夜桜気質』ほか多数。


2018年8月の放送予定(今月は4月放送分のアンコールです)

呼び名でたどる日本髪の歴史

講師:田中 圭子(東京都教育庁文化財調査担当学芸員、明治学院大学講師)

現在「日本髪」と称されている髪型は江戸期に発達したもので、明確な特徴は「髷の形」にあります。髷(まげ)の形の組み合わせかたで、多種多様に変化して現在に至りました。美術史家、田中圭子さんは、近代日本美術史が専門でロンドン大学大学院修了です。特に日本美術における女性表象の分野の研究を続けています。今回、田中さんは「日本髪大全」という大部の本を出版しました。古代から現代までの日本髪の髪型と結い方の歴史が網羅されています。古代からの長い歴史の中で生み出されてきた髪型は、それぞれの時代と社会を反映して変化を遂げてきました。中でも髪型の呼称、結い方の表現などに、日本語として興味深い用語(呼び名)が用いられています。「たぶさ」、「もとどり」、「まげ」、「わげ」、「たぼ」、「つと」などがあります。番組では、日本髪の歴史を用語、呼び名の内容を手がかりに、日本人の髪型に込めた言葉の表現をたどります。

放送は4回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   田中圭子さんの研究経緯、古代日本人の結髪~角髪時代~
2回   平安室町時代~垂髪時代~、武家の髪型~巻髪時代~
3回   江戸時代~結髪の開花(元禄島田、丸髷など)
4回   明治以降の髪型文化と言葉の表現


出演者プロフィール

田中 圭子

田中 圭子(たなか・けいこ)

1977年生まれ。ロンドン大学大学院修了。クラーク日本美術文化研究センター勤務。

<主な著書>『日本髪大全』(2016年、誠文堂新光社)、『Japanese Beauties: Glamorous,Decadent,Sensuous, and Bizarre』The Clark Center for Japanese Art and Culture,Hanford, CA.2009年)など多数。


2018年7月の放送予定

名付けからたどる雲の種類

講師:荒木 健太郎 (気象庁気象研究所研究官)

雲は、空を見上げればほとんど毎日見ることのできる自然現象です。その種類は実に様々です。気象庁気象研究所の研究官である荒木健太郎さんは、気象庁気象大学校卒業後、地方気象台などで予報・観測業務に従事しました。現在は、「雲研究者」となのり雲の研究を行っています。
雲に関する本は、これまでにも多種多様に出版されていますが、2017年12月に出版された荒木さんの著書『雲を愛する技術』では、言葉の表現に工夫をこらして分かりやすく雲の種類と特徴を解説しています。今回は、「雲の名付け」という観点から、様々な雲についてその名前とその雲の持つ性格についてお話いただきます。身近な存在でありながら、あまり知られていない雲の実態について、紹介していきます。

<主な内容>
(1)荒木さんが気象研究、雲研究へと進んだきっかけ
(2)雲の出来る条件とは
(3)雲の種類(十種雲型)とその見分け方~十種類の基本雲型と名付け、その変種の雲について
(4)雲を美しく引き立てる気象現象の仕組み
(5)災害をもたらす雲について
                                                                  など


出演者プロフィール

荒木 健太郎(あらき・けんたろう)

1984年生まれ。慶應義塾大学経済学部を経て気象庁気象大学校卒業。地方気象台で予報・観測業務に従事し、現職に至る。専門は雲科学、雲の仕組み、雲の物理学の研究に取り組んでいる。

<主な著書・発表など>『雲の中では何が起こっているのか』(ベレ出版2014)、 『雲を愛する技術』(光文社新書 2017)、 『世界でいちばん素敵な雲の教室』(三才ブックス 2018)など。


2018年6月の放送予定

鉄道とともに歩んだ歌謡史のことば

講師:松村 洋(音楽評論家)

旅、駅、都市と故郷、戦争そして戦後の歌謡曲にでてくる鉄道にまつわることば・・・
鉄道を歌った流行歌や愛唱歌は、近代日本人の歩みと重なります。そこから、鉄道が庶民の意識や暮らしを、どう近代化していったのか、見ることができます。
音楽評論家の松村洋さんは、ポップ・ミュージックの研究が専門です。小さいころは鉄道マニアで、機関車の撮影や各地の乗り物への関心が高かったといいます。その松村さんが2015年、300頁にもおよぶ鉄道歌謡史(上下2巻)を完成、出版し話題を呼んでいます。
内容は、明治の文明開花以来、鉄道とともに生まれた有名無名の、各種の歌謡を集めたもので、日頃、我々が目にすることのない膨大な量の歌詞が掲載されています。
明治150年にあたる今年、松村さんが収集した『歌謡の言葉』を紹介しながら、鉄道とともに歩んできた日本人の暮らしを「鉄道歌謡史」から振り返ります。

放送は5回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<主な内容>
(1)   松村さんの、鉄道への思い。 鉄道歌謡収集の動機。
(2)   鉄道出現当時の、庶民の受け止めと歌謡。
(3)   明治時代なかば、鉄道敷設の盛んな時代の歌謡。
(4)   市街鉄道、電車の出現と歌謡。
(5)   戦時、戦後の時代と鉄道歌謡。


出演者プロフィール

松村 洋(まつむら・ひろし)

1952年、大阪府生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。東大で初のロック音楽を扱った卒論を書く。NHK入局、テレビディレクターとして活躍のあと、音楽評論家として独立。特に沖縄、タイを中心とした東南アジアの音楽文化に造詣が深い。

<主な著書>『8ビート・シティ音楽の視界へ』(新曜社1988年)、『ワールド・ミュージック宣言』(草思社1990年)、『唄に聴く沖縄』(白水社2002年)、『日本鉄道歌謡史』(上下2巻)(みすず書房2015年)ほか多数。
<トークイベント>相倉久人×松村 洋『聴き語り昭和歌謡史』(全10回)は、大きな反響を呼ぶ。


2018年5月の放送予定

日本語の数詞をさかのぼる

講師:安田  尚道(日本語学者、青山学院大学名誉教授)

一つ、二つ、三つ・・・など日本の数の数え方は、いつごろから始まったのでしょうか。日本語学者の安田尚道さんは、長年、日本語における数の数え方、数詞の研究を続けてきました。日本語本来の数詞(和語数詞)については、明治時代末より、日本語系統論の方面から注目されてきましたが、他の言語との比較研究が多く、和語数詞が実際に古くはどのような形だったのか、という基本的な研究は多くはありませんでした。安田さんは、2015年に刊行された著書『日本語数詞の歴史的研究』の中で、和語数詞の歴史についての研究成果をまとめました。今回は、日本語本来の数の数え方、数の仮名遣いなどを始めとして、日本における数の数え方、和語数詞をめぐる様々な側面(個数詞、日数詞、人数詞など)から、その特徴をお話いただきます。

放送は4回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<主な内容>
(1)   古代日本語研究と数詞研究の関係
(2)   日本語数詞の様々な系列について概観(和語数詞系列、漢語系列、外来語系列など)
(3)   個数詞・日数詞・人数詞の数え方の歴史的流れと語源探求
(4)   倍数を表す個数詞
(5)   端数を表す表現について   など


出演者プロフィール

安田 尚道(やすだ・なおみち)

安田 尚道(やすだ・なおみち)

1943年生まれ。東京大学文学部国語国文学専修課程卒業。青山学院大学文学部日本文学科専任講師・助教授・教授をへて、青山学院大学名誉教授。

<主な著書・発表など>『日本語数詞の歴史的研究』(武蔵野書院2015)、「石塚龍麿と橋本進吉―上代特殊仮名遣の研究史を再検討する―」(国語学会 2002)、「上代日本の金石文等に見える「〇月中」の「中」の源流について」(訓点語学会1981)、「朝鮮語と日本語の母音調和と両国語の母音の対応について」(国語学会 1971)


2018年4月の放送予定

呼び名でたどる日本髪の歴史

講師:田中 圭子(東京都教育庁文化財調査担当学芸員、明治学院大学講師)

現在「日本髪」と称されている髪型は江戸期に発達したもので、明確な特徴は「髷の形」にあります。髷(まげ)の形の組み合わせかたで、多種多様に変化して現在に至りました。美術史家、田中圭子さんは、近代日本美術史が専門でロンドン大学大学院修了です。特に日本美術における女性表象の分野の研究を続けています。今回、田中さんは「日本髪大全」という大部の本を出版しました。古代から現代までの日本髪の髪型と結い方の歴史が網羅されています。古代からの長い歴史の中で生み出されてきた髪型は、それぞれの時代と社会を反映して変化を遂げてきました。中でも髪型の呼称、結い方の表現などに、日本語として興味深い用語(呼び名)が用いられています。「たぶさ」、「もとどり」、「まげ」、「わげ」、「たぼ」、「つと」などがあります。番組では、日本髪の歴史を用語、呼び名の内容を手がかりに、日本人の髪型に込めた言葉の表現をたどります。

放送は4回シリーズ。
聞き手:NHK放送研修センター日本語センター 秋山和平アナウンサー

<内容>
1回   田中圭子さんの研究経緯、古代日本人の結髪~角髪時代~
2回   平安室町時代~垂髪時代~、武家の髪型~巻髪時代~
3回   江戸時代~結髪の開花(元禄島田、丸髷など)
4回   明治以降の髪型文化と言葉の表現


出演者プロフィール

田中 圭子(たなか・けいこ)

田中 圭子(たなか・けいこ)

1977年生まれ。ロンドン大学大学院修了。クラーク日本美術文化研究センター勤務。

<主な著書>『日本髪大全』(2016年、誠文堂新光社)、『Japanese Beauties: Glamorous,Decadent,Sensuous, and Bizarre』The Clark Center for Japanese Art and Culture,Hanford, CA.2009年)など多数。


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