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http://www.nhk.or.jp/professional/2018/0521/index.html

10月15日放送 何度でも、立ち上がれバレーボール全日本女子代表監督・中田久美

「2020年、伝説に残るチームを作り上げたい」。

2016年10月の監督就任会見。中田久美は、高らかに宣言した。しかし、世界の強豪国には190センチ台の大型スパイカーがズラリと揃うなか、日本代表にはゼロ。ロンドン五輪銅メダルの立役者・木村沙織は引退し、その代わりとなる選手も見当たらない。4年後の東京五輪で“伝説”を作ることがいかに困難か、誰の目にも明らかだった。それでも代表監督に立候補した中田の“強さの源泉”を探るべく、密着取材は始まった。

2018年4月の代表合宿。まだ薄暗い体育館に中田は毎朝一番にやってきた。「誰がどの順番で体育館に入ってくるか、全部見たくて」。天才セッターとしての中田を支えた“観察眼”は健在。選手がやってくると一挙手一投足をつぶさに観察し、些細な変化を読み取る。そして、選手に「なんで?」と問いかける。やらされた練習をしている限り、成長はたかが知れていると考えるからだ。「答えを人に求めるんじゃなくて、自分で答えを探してもらいたい。指示を待ってる選手はケンカできないです」。

「目がダメなんだよ!顔が、表情が」
「できないっていうところから始めてるじゃん!」

練習中、中田は幾度となく厳しい言葉を選手に投げかけた。そのたびに体育館が凍り付く。まさに、“鬼の指揮官”。だが取材を進めると意外な一面が見えてきた。誕生日には監督自らケーキでお祝い。行き詰まっている選手がいれば、何気なく声をかける。木村沙織の後継者と期待される20歳の黒後愛は、中田を“久美さん”と呼び、こう語った。「監督っぽくない。選手に寄り添ってくれて一緒に戦ってくれる」。

中田が率いて以来、日本代表は強豪・ブラジルに勝利するなど一定の成果を挙げてきた。だが2018年5月に開幕したネーションズリーグで失速する。世界のトップ3に割って入るには絶対に勝たなければならなかったオランダにまさかのストレート負け。「2年目のスランプ」と中田は口にした。いかにチームを立て直し、2020年への道筋を描き直すか。“苦境に立たされたとき、その人の真価が問われる”。そう語っていた指揮官・中田久美の、半年にわたる知られざる戦いを明らかにする。


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