バックナンバー

2019年5月号

台湾から沖縄が見えてくる

沖縄熱中倶楽部

今回は沖縄の最西端・与那国島からわずか111キロの距離にある台湾を取り上げました。
昨年度、台湾から沖縄に訪れた観光客は過去最高の90万人台に上りました。一方で、近年、沖縄の若者の間で、台湾は留学先として注目を集めるなど、人の行き来が盛んになっています。
そんな沖縄と台湾ですが、かつては今とは全く異なる人々の往来や交流がありました。
台湾を拠点に活動するフリージャーナリスト、松田良孝さん(写真右)をスタジオに招き、戦前から戦中、戦後にかけての沖縄と台湾の関わりをお話いただき、これまであまり語られてこなかった沖縄の姿を紹介しました。

前半は、松田さんの著作『与那国台湾往来記』を紹介してもらいました。
1895年に日本に台湾が割譲されると、沖縄から台湾に渡る人が急増。進学や就職が目的だったそうですが、沖縄にはない大きな建物や鉄道がある大都会へのあこがれも強かったようです。
本の中では、カジキの突きん棒漁に携わった方の証言が生き生きと紹介されています。
台湾東部、与那国に最も近い港、蘇澳南方には沖縄出身者が暮らす集落もでき、映画館や料亭などもあったそうです。

後半は、太平洋戦争末期、沖縄から台湾へ疎開した人々の証言をつづった『台湾疎開』を紹介しました。(台湾疎開については、これまで本島の地上戦や八重山のマラリア被害に比べて語られることが少なく、体系的にまとめられることもなかったそうです。)
松田さんによると、疎開した人の多くは、女性や子供、高齢者でした。
疎開先によって状況は様々だったそうですが、疎開者は空襲やマラリア、そしてひどい飢えに苦しみました。
終戦前後は支援が途絶えて引き揚げも遅れる中、多くの人は、民間の船をチャーターし、命からがらそれぞれの島に帰りました。その時に疎開者の受け入れ先となったのが、沖縄出身者の集落があった蘇澳南方だったそうです。
松田さんは「それまでの人々の往来や交流があったからこそ、疎開者の受け入れ先として機能した」と話します。
まさに、歴史は、人々の関わりが連なって作られていくものだと感じました。
番組では、近年、台湾と沖縄双方で生まれている、人々の往来や交流の歴史を大切にしようという動きも紹介しました。

沖縄熱中倶楽部
おやつタイムには、松田さんからの土産、パインケーキをいただきました。
観光客の皆さんにおなじみのパインも水牛ももともとは台湾から沖縄に伝わったものです。
沖縄熱中倶楽部

松田良孝さんの著作
与那国台湾往来記「国境に暮らす人々」(左)
台湾疎開「琉球難民の1年11カ月」(右)
(いずれも南山舎発行)

沖縄熱中倶楽部

「『沖縄籍民』の台湾引揚げ証言・資料集」
琉球大学の中村春菜さんが、赤嶺守教授とまとめた証言、資料集。
疎開者だけでなく、進学や就職した人、台湾で生まれた人、軍人など様々な境遇の人について、台湾から引揚げてきた当時の証言や資料をまとめたもの。
販売していませんが、沖縄県内全市町村の図書館と大学附属図書館、JICAの図書館に置かれています。


番組中に紹介した曲

♪ディアマンテス「片手に三線を」
♪KENYU(ケンユー・台湾の三線奏者)「蕃薯囝仔(ハンチャ・ギャー)」 
※元の歌は池田卓「島の人よ」

2019年4月号

宮古エリア“伊良部島のおばあ”に聞く!穴場スポット

平成最後の沖縄熱中倶楽部は、いま観光客に人気急上昇の宮古エリアを特集しました。
3月には、2つ目の空の玄関口として下地島空港に定期便が就航。ますます目が離せない現地を取材しました。

沖縄熱中倶楽部

<宮古島与那覇前浜ビーチ>

「この海はいくら見ても飽きない」と語る観光客の皆さん。たしかに綺麗さは格別です。
しかし!宮古の魅力は景色だけではありません。
今回は宮古島から橋で繋がる伊良部島を訪れ穴場スポットをご紹介しました。
案内してくださったのは島を知り尽くしたガイドの普天間一子さん(59)です。
普天間さんは、島の言葉を使った街歩きツアーのガイドを務めていて“伊良部の名物おばあ”として親しまれています。

沖縄熱中倶楽部
<普天間さん(左)、竜田アナウンサー(右)>

私(竜田)が釣り上げている(?)のは、カツオ!伊良部島では110年ほど前からカツオの一本釣りが盛んで、カツオ漁の県内シェアは約8割。まさに“カツオの島”です。まずは普天間さんに島の名物になっているカツオの「なまり節」の加工場に連れて行っていただきました。「なまり節」はカツオ節になる前のまだ柔らかい状態のものです。
この工場では多い日には1日50~60匹のカツオを加工します。頭や尾を落とし、ゆでて、骨抜きをしたあと1晩置いて熟成。さらに島に自生するモクマオウという木を燃やして、いぶして作られます。手間暇かけて作られる逸品です。
魚の食感がしっかり残っていて、炒め物やサラダに合わせてもおいしくいただけるそうです。
沖縄熱中倶楽部

<カツオのなまり節>

さて、次に訪れたのは・・・なんと普通の民家!ここで島の風習「やーがまくーがま」を体験しました。
やーがまくーがまは、宮古島の言葉で、ご近所同士でお互いの家に上がっておしゃべりをすることをいいます。島で暮らす方やガイドツアーの参加者と机を囲みながら、お家のおばあ手作りの「むーちー」(おもち)をいただきました。月桃の葉っぱで包んであるので、食べると甘くさわやかな香りが鼻に抜けます!ドラマ「ちゅらさん」のワンシーンのような温かい空間でした。

沖縄熱中倶楽部

<観光客とともに“やーがまくーがま”を体験>

こうした島の生活に入り込んだ見学や体験は、観光客の反応も良いとのこと。
普天間さんは「自然とか景勝地は、どこに行っても同じように見える。でも私は、この島だからこそできることを伝えたい。島の人との触れ合いを通じて人の良さも感じてほしい」と話していました。
 

清明祭の最新事情

ウチナーンチュにとって欠かせない春の行事「清明祭(しーみー)」。
年に一度、旧暦の3月「清明」の時期に行われる沖縄の伝統です。
一族の墓の前に親族が集まって、ご先祖様を拝んで食事を楽しむ、いわば墓参り兼ピクニックで200年以上の歴史があります。
今回は、パーソナリティーの志ぃさ~さんが、一家の清明祭に私を招待してくださいました。
墓に着くと、すでにご家族が集まっていました。墓前にはレジャーシートが敷かれ、その上には日よけのため運動会で使うようなテントが張られています。
そして墓前には数々のお供えの料理です。ご馳走は拝んだ後にご先祖様からのおさがりとして一同で頂きます。中でも必ず作るのが伝統の重箱料理です。ごぼう、豆腐、こんぶ、かまぼこ、魚の天ぷら、芋の天ぷら、三枚肉など、箱の中の並べ方も決まっています。

そんな中、志ぃさ~さんと一緒に、ほかの皆さんの清明祭にお邪魔してインタビューしました。すると墓前には、重箱料理のほかにピザやチキンが!!
「年々食べるものが変わってくるから、いまこういうものを食べていると先祖に教えているんです」「子どもたちにも人気なので持ってきました」といいます。お供えとともに、自分たちが食べたいものを持ってくる、ということのようです。 
ところで、今年初めて“QRコード”がついたお墓での清明祭をした人もいました!

沖縄熱中倶楽部
QRコードをスマホなどで読み取ると、亡くなった方が元気だった頃の写真が画面に現れる仕組みです。集まった人たちは「まるで一緒にいるかのようで、亡くなった人も喜んでくれていると思う」と話していました。
このサービスを運営している業者によると、データさえあれば写真に限らず生前の声や姿を動画で見ることもできるということで、志ぃさ~さんも驚きの声をあげていました。
「時代とともに清明祭も変化するけど、一方で家族の絆を強める宴であることは変わらないね」と話す志ぃさ~さん。清明祭にお邪魔させていただき、ありがとうございました!
沖縄熱中倶楽部

番組中に紹介した曲

♪与儀栄功 宮古民謡曲集「なりやまあやぐ」
♪しゃかり「童神」(instrumental)
♪BEGIN「恋しくて」

2019年3月号

特集 沖縄を代表するインディーズ出身バンド2組!

2018年度の最後の沖縄熱中倶楽部は、沖縄を代表する2組のアーティスト、沖縄本島出身の幼馴染4人組の「かりゆし58」と、石垣島出身の“兄弟”と“いとこ”で結成されるバンド「きいやま商店」を特集しました。
2組はともに“ライブハウスでのパフォーマンス”に定評があり、どちらも沖縄で盛んな“インディーズバンド”出身です。
かつて「りんけんバンド」のメンバーとして活躍し、沖縄の音楽に詳しい志ぃさーさん。
番組では、まず2組の活躍までの道のりを詳しく教えて頂きました。
さらにNHK沖縄放送局のFM音楽番組「沖縄ミュージックジャーニー」のスペシャル版として
ライブハウスを貸し切って行われた公開収録の模様を全国の皆様にも聞いて頂きました。

沖縄熱中倶楽部

<かりゆし58・那覇市での公開収録の様子>

沖縄熱中倶楽部
<きいやま商店・那覇市での公開収録の様子>

番組では、2組のアーティストへのインタビューもお届けしました。
デビュー13周年目を迎えた「かりゆし58」の皆さんは、全国各地のライブハウスを巡るツアー中ということです。ボーカルの前川真悟さんは、バンドブームだった高校時代の思い出を話してくださいました。
「(当時は)どこもライブハウスがいっぱい。同級生がみんなチケット買ってくれるから、(会場が)パンパンになる時期もあった。モンゴル800がちょうど1個上で、高校生としてこんなに人を呼ぶのかと思った」
「(ライブハウスは)自分たちの1番分かりやすい楽しみがあった時代を今でも見せてくれる(場所だ)」と語ってくださいました。
沖縄熱中倶楽部

<かりゆし58・前川真悟さん>

ところで、この2組は沖縄への想いをこめた曲が多いことでも知られています。
とりわけ“きいやま商店”は出身地・石垣島の言葉や、八重山の島々の名前などを、多くの曲で歌詞にしていて、地元愛をストレートに伝えています。
だいちゃんこと、ボーカルとギターの崎枝大樹さんは「僕ら石垣に生活してきて、最初の音楽活動はデイケアサービスとかを回っていた。そのときにおじいちゃん、おばあちゃんが、車いすから立ち上がるぐらい、僕らの石垣を歌った曲を喜んでくれたので、それを大事にしたいと思った」というエピソードを教えてくださいました。

沖縄熱中倶楽部

<かりゆし58&きいやま商店・合同トーク ※右から2番目が 崎枝大樹さん>

「かりゆし58」と「きいやま商店」のライブ音源をたっぷりお聞きいただいた今回の放送。
私(黒住)も、改めて「音楽の島」と言われる沖縄の魅力に触れることが出来ました。

沖縄熱中倶楽部
<黒住駿アナウンサー(左)志ぃさーさん(右)>

次回の放送は4月26日(金)午後5時05分~。
宮古島の話題をお伝えする予定です!是非お聞きください!!

番組中に紹介した曲

<かりゆし58>
♪アンマー
♪オワリはじまり
♪バンドワゴン

<きいやま商店>
♪オーシャンOKINAWA
♪じんがねーらん

<2組コラボレーション>
♪ドゥマンギテ(歌:きいやま商店 / 演奏:かりゆし58)

2019年2月号

特集 平成の沖縄音楽

平成の時代に大きな飛躍を遂げた、沖縄の音楽シーン。今回は、1時間たっぷりかけて、平成の沖縄音楽を振り返るスペシャル版をお届けしました。

沖縄熱中倶楽部

ゲストは、NHK-FMで沖縄県内向けに月1回放送している「沖縄ミュージックジャーニー」でMCを務める幸田悟さん(写真前列右)です。幸田さんは、1980年代にバンド「NUDE」を結成し、沖縄のインディーズ界で大きな人気を博しました。その後、沖縄のカルチャーシーンを紹介する雑誌を創刊。イベントプロデューサーやMCとしても活躍してきました。現在も、沖縄カルチャーの広告塔として情報発信を続けています。

沖縄熱中倶楽部
番組では、志ぃさーさんも所属していた「りんけんバンド」や「ネーネーズ」が活躍した平成の初頭から、「BEGIN」「アクターズスクール」「インディーズ・バンド」「世界とのつながり」などをキーワードに、30年間の音楽シーンを振り返っていきました。幸田さんも志ぃさーさんも話が止まりません(笑)ちょっとした裏話も交えながら、平成の沖縄音楽について、熱いトークを繰り広げました。
沖縄熱中倶楽部

今回、50分間の番組のほとんどを使って特集しましたが、紹介しきれなかったものがたくさんあります。でもそれだけ、平成の30年間に、沖縄音楽が盛り上がったということだと思います。最後に幸田さんに、なぜ沖縄からこれほどまで多くのアーティストが生まれるのか聞いたところ、幸田さんは「そもそも音楽は祈りのもの。沖縄は祈りの島。『祈りの心』と、県民性としての『楽しむ心』。それがうまく“ちゃんぷるー”してるんだと思う。だから生活と音楽が近いし、これだけ多くの表現者が生まれてくるのでは」と話していました。

沖縄熱中倶楽部

次の時代も、新しい沖縄音楽の誕生を期待したいと思います。今回もたくさんのおたより&リクエスト、ありがとうございました!


番組中に紹介した曲

♪ネーネーズ「黄金の花」
♪りんけんバンド「乾杯さびら」「ありがとう」
♪BEGIN「恋しくて」「島人ぬ宝」
♪MAX「Ride on time」
♪DA PUMP「if…」
♪SPEED「White Love」
♪安室奈美恵「NEVER END(Chanpuru Mix)」
♪MONGOL800「あなたに」「小さな恋のうた」
♪HY「AM11:00」
♪ORANGE RANGE「上海ハニー」
♪THE BOOM「島唄」
♪ディアマンテス「勝利のうた」
♪The Sakishima meeting「アイランドラッシュ」
♪夏川りみ「涙そうそう」

2018年12月号

星空保護区八重山の冬の夜空を楽しむ

2018年の最後の沖縄熱中倶楽部。前半の特集は離島から。沖縄県の南西、石垣島などがある八重山の国立公園が今年3月“国内で初めて”「星空保護区」に認められました。星空保護区は、国際的な団体が“暗い夜空を守り、星空を鑑賞しやすい環境”を地域が大切にしている実績を評価して認定するものです。世界基準で“八重山の星空”が注目されるきっかけとなりました。

沖縄熱中倶楽部

<星空ツアー:寝ながら星を鑑賞する様子 >
【写真提供:星空ツーリズム社】

番組ではガイドの方の解説を聞きながら星を眺める星空ツアーの様子をお伝えしました。リクライニングチェアで、ドリンクを飲みながら、ゆったり星空を鑑賞することが出来ます。天の川や流れ星に参加者は歓声をあげていました。
また、緯度の関係から日本国内では八重山地域からしか見えないといわれる「南十字星」もご紹介しました。
「南十字星」は、その形にロマンを感じる人が多く、星空鑑賞の愛好家の間で人気の星座です。八重山では冬の時期、水平線近くに雲がなければ見ることが出来ます。

沖縄熱中倶楽部

<今年初めて、12/20午前6時30分に石垣島から撮影された南十字星>
【写真提供:国立天文台・石垣島天文台】

八重山では星空保護区認定を追い風に、満天の星の下で結婚式を行う星空ウェディングや真っ暗な海の上でドリンクを飲みながら星を楽しむ星空クルーズ、更には今年初めて石垣市主催でキャンプイベントも開催されるなど楽しみ方が広がっています。是非皆様も1度、その美しさを確かめに足を運んでみて下さい!

シアトルマリナーズからドラフト指名 砂川・ジョセフ・オブライエン選手

番組後半では、アメリカ・大リーグのシアトルマリナーズから今年ドラフト指名され、メジャーを目指してプレーする沖縄県本島中部・北中城高校出身の21歳、砂川(すながわ)ジョセフ・オブライエン選手をスタジオにお招きしました。右投げの本格派投手で155kmの直球に加え、多彩な変化球も持ち合わせています。

沖縄熱中倶楽部

<砂川ジョセフ選手>

砂川選手はアメリカ人の父親と日本人の母親の間に生まれ、父の仕事の関係で3歳から沖縄に住みました。
小学校時代に始めた野球でしたが、父親がヤンキースの大ファンだったために幼い頃から夢はメジャーリーガー。小学校高学年の頃に書きタイムカプセルに納めたボードには…「メジャーリーガーになる」と記しました。

沖縄熱中倶楽部

<砂川ジョセフ選手・幼い頃に夢を記したボード>

砂川選手は、北中城高校を卒業後、夢の実現に向けて渡米。現地の2年制大学でプレーして好成績を収め、ドラフト指名を受けました。
ところで砂川選手は夏に右肘を痛め、あの大谷翔平選手と同じ右肘の靭帯を再建する手術を8月に受けました。現在はリハビリに励んでいます。そこでメジャーの最新のトレーニングやリハビリ事情についても聞きました。
その一つが砂川選手のスマートフォンに入っている身体管理のためのアプリです。ここには毎日チームからトレーニングのメニューが送られて来ます。砂川選手はそれをもとに練習をこなし、メニューを終えると自分がどれだけの負荷をかけて行ったかなどを入力します。こうした仕組みでたとえ日本に滞在中でも常にトレーナーとコンディションを共有しているそうです。

沖縄熱中倶楽部

<スタジオで3人記念撮影>

「早くメジャーの舞台に立てるように、日ごろの取り組みを真剣に積み重ねていく」と強い決意を語ってくれた砂川選手。年末年始は沖縄で過ごした後、また再びアメリカに渡りメジャーを目指す戦いに挑みます!
日本から砂川選手の挑戦を応援しましょう!


番組中に紹介した曲

♪八重山古謡「むりかぶしゆんた」
♪八重山の民謡「流星」(ピアノ演奏)
♪ブライアン・アダムス「We're Gonna Win」


2018年11月号

ネット動画で大ブレイク!せやろがいおじさん

開口一番「お~~~い」という叫び声で登場したのが、今人気の沖縄発YouTuber「せやろがいおじさん」。
沖縄の青い海を背景に、赤いふんどしを身につけた「おじさん」が、時事問題を早口でまくしたて、最後に「せやろがい!」(関西弁で「そうだろうが!」)という言葉で締める動画が今、ネットで話題を呼んでいます。

沖縄熱中倶楽部

「せやろがいおじさん」の正体は、沖縄のタレント榎森耕助さん。コンビ「リップ・サービス」のツッコミとして、沖縄のお笑いコンテストを4連覇するなど実績を残してきた実力派芸人です。そんな榎森さんが、この夏から「せやろがいおじさん」に扮して動画を配信し始めると、全国で大ブレイク。
「お客様は神様と思っている人に一言」「渋谷のハロウィンで悪ふざけが過ぎる人達に一言」といったタイトルの動画は、社会にもの申しながらもユーモアや笑いにあふれていて、これまでに30本近く制作された動画は、SNSで200万回以上再生されています。

沖縄熱中倶楽部
番組では東京で開かれたトークライブを取材。集まったファンからは「我々がモヤモヤ抱いていた気持ちをスパッと語ってくれる」「コメントが的確だけど(賛否両論ある問題は)片方の意見だけではなくてどちらの意見も尊重しているところが共感できる」といった声が聞かれました。
今後について、榎森さんは、笑いそのものを追求する芸人としての活動と、「せやろがいおじさん」のように柔らかくメッセージを発信していく活動を、並行してやっていきたい。ネットの社会で、少しでも建設的な議論ができるように貢献していきたい」と話していました。

この特集は「読むらじる。」でもご覧いただくことが出来ます。
 

来年誕生から300年!沖縄伝統の芸能「組踊」

琉球古典音楽や琉球舞踊などで構成される沖縄伝統の芸能「組踊」。琉球王国時代、中国からやってくる使者・冊封使を接待するため、日本の歌舞伎などからヒントを得て作られたもので、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。来年で誕生300年を迎えるのを前に、若手実演家の仲嶺良盛さんに、組踊の世界やその歴史を紹介してもらいました。
 
沖縄熱中倶楽部

仲嶺さんは現在24歳。沖縄芝居役者の祖父、琉球古典音楽の師範で沖縄県立芸術大学の先生を父に持つ芸能一家に生まれ育ちました。現在、県立芸大の大学院生として、組踊を学びながら、組踊の公演に出演したり、組踊を若い人に知ってもらう活動をしたりしています。

沖縄熱中倶楽部

組踊は、役者が台詞を唱え、その背後で地謡と呼ばれる演奏者が、楽器を使って役者の心情を表現します。今回スタジオでは、志ぃさーさんが、仲嶺さんに教えてもらいながら、組踊の台詞を唱えることに挑戦しました。志ぃさーさんが台詞を唱えると、仲嶺さんの唄三線が覆い被さるようにフェードイン!このフェードインの具合が、組踊の醍醐味のひとつなんだそうです。志ぃさーさんも自分で台詞を唱えてみたことで、これまで見るだけだった舞台上の役者の気持ちを味わえたと話していました。

沖縄熱中倶楽部

番組中に紹介した曲

ORANGE RANGE「Family」(Instrumental)


2018年10月号

沖縄県民のソウルフード「沖縄そば」を特集。沖縄そば店の店主で作る沖縄そば発展継承の会会長・野崎真志さんをゲストにお迎えしました。野崎さんによると県内で沖縄そばを出す店は実に1万店と見積もられているそうですが、志ぃさーさんの話では関東地方でも実に1000店と言われているそうです。放送中には沖縄そばが大好きという全国のリスナーから「仕事帰りに沖縄県のアンテナショップで買って帰ります」「即席麺をいつも食べています」など沢山のメッセージをいただき、人気の広がりを感じました。
そんな沖縄そばの原点とされる「唐人そば」がスタジオに登場!1902(明治35)年に那覇市で開業した店が売ったとされるしょうゆ味、やや太麺のそばです。文献や資料などをもとに野崎さんたちがおよそ1年かけて再現しました。すでに県内11店舗(放送日現在)で販売されており、野崎さんは近いうちに新たなご当地グルメにしていきたいと考えています。
また番組後半では、12月8日(土)と9日(日)那覇市で開かれる“社会をよりよくしていく為の人材をどのように育てていくか考える”のがテーマのイベント「リープデイ」を人材育成の会社の取締役、畑中ひらりさんに紹介していただきました。社会起業家などとして世界の第一線で活躍する人が集まり、思いを語るほか、社会貢献する企業に出資している投資家の前でプレゼンテーションして、うまくゆけば、資金調達出来るというプログラムなどが予定されているということです。SDGsが掲げられるいま、新たなムーブメントが沖縄から沸き起こるかもしれませんね。
このほか放送日ちょうど読谷村で開かれていた「Okinawan Dream100万人の平和コンサート」の会場からFMよみたんの比嘉美由紀さんにリポートしていただきました。


番組中に紹介した曲

♪HY「帰る場所」
♪イクマあきら「ダイナミック琉球」(インストゥルメンタル)
♪Kiroro「Let’s Go Together」


2018年9月号

この日は台風24号が沖縄に接近中。スタジオの窓の外では木々が大きく揺れはじめていました。交通機関の見通しや暴風警報が出ていた宮古島のようすなど、台風情報を交えながらの番組進行となりました。
前半の特集は、沖縄の特産「シークヮーサー」をとりあげました。
シークヮ―サーは、国内シェアの99%を沖縄が占めています。まさに“沖縄の誇る柑橘類”です。

沖縄熱中倶楽部

特徴はその酸っぱさ。スタジオに用意したシークヮーサーを志ぃーさーさんに試食いただくと強い酸味に顔をしかめていました(^^)。そのシークヮーサーは、最近では様々な形に加工され全国的に知名度が上昇中です。写真の“シークヮーサーのラーメン”など、意外な組み合わせの商品が沖縄県内ならず本土でも販売されていることを紹介しました。お近くでシークヮーサーの商品を見かけたら、是非“酸っぱいけれど美味しい味”をご賞味下さい!

沖縄熱中倶楽部
また番組では県内最大の産地・大宜味村で、地元の中学生が開発に携わったシークヮーサーのお酢も披露しました。中学生が何度も味を検討し、大人へのアンケートも行って出来上がったという商品です。こちらも志ぃーさーさんが味見!長い時間をかけて完成された繊細な味に、「おいしい!」と太鼓判を頂きました。大宜味村の“ふるさと納税”の返礼品にもなっています。
沖縄熱中倶楽部

2つ目の特集は、沖縄の伝統的な言語“しまくとぅば(島言葉)”の魅力について、その大切さを県民に見直してもらおうと活動する、県のコーディネーターの照屋(てるや)敏(とし)恵(え)さんをスタジオにお招きしました。しまくとぅばは、戦後“共通語”を使うように教育機関で奨励されたことなどで衰退し、ユネスコから消滅危機に瀕する言語に指定されています。

沖縄熱中倶楽部

照屋さんの自己紹介「はいたい ラジオ ちちょみせーる ぐすぅーよー わんねー  てるや としえ んでぃ いちょーびん  ゆたさるぐとぅ うぬげー さびら」(こんにちは。ラジオをお聞きの皆さん、私は照屋敏恵と申します。よろしくお願いします。)で始まったコーナー。スタジオに島の空気が広がりました。
照屋さんがクイズで言葉の成り立ちの解説。しまくとぅばの面白さをお伝えしました。この放送では伝えきれなかった沖縄のしまくとぅばがたくさんありますので、是非沖縄の言葉にも興味を持っていただけたら嬉しいです!では「じゅーぐゎちん ゆたさるぐとぅ うにげーさびら」!(10月<号>も よろしくお願いします!)
※照屋さんに教えて頂きました※


番組中に紹介した曲

♪BEGIN    「かりゆしの夜」 ※インストゥルメンタル
作詞:BEGIN、大島保克/作曲:BEGIN

♪安室奈美恵さんライブ
「Do it for LOVE」
「How do you feel now」

2018年8月号

沖縄熱中倶楽部

この日の放送では、2人の素敵な女性ゲストをお迎えしました。
1人目は、石垣島出身で、台湾でタレントとして活動している梨梨亞さん。(画像左)
2人目は、5年前東京から沖縄に移り住み、活躍している歌人の佐藤モニカさんです。(画像右)
梨梨亞さんは、スタジオに台湾のかき氷を持ってきてくれました。
台湾では「もうけたければ1番は医者になり、2番はかき氷屋になることだ」という言葉があるほど、かき氷店が人気を集めているそうです。

沖縄熱中倶楽部
特徴はこの豊富なトッピングです。薬草ゼリーに、果物の種から作ったゼリー、ピーナッツや緑豆を煮たもの、そして芋から作ったお餅。プリンやタピオカをのせることもあるそうで、もうかき氷と言うより、食事です。
かき氷に限らず、台湾の人たちは新鮮なものが好きで、ドリンクスタンドや屋台でも自分でチョイスするスタイルが一般的だそうです。

もともとは石垣島から、進学のために台湾に渡った梨梨亞さんですが、台湾の人たちのフレンドリーさや、エネルギッシュさにひかれて台湾に残ることになりました。

台湾は那覇から飛行機で一時間半の距離。似ている部分も多く、マンゴーやパイナップル、さとうきびはもともと台湾から渡ってきたそう。また台風の通り道で、コンクリートの建物が多いのも共通点だとのこと。
一方で、豚の角煮は似ているようで、沖縄と台湾、味が全然違うのだそうです。
台湾と沖縄、それぞれ訪ねて似ているところ、違うところ探してみるのも面白いかもしれませんね。
梨梨亞さんは、互いの違いを理解しあえる関係を築いていけるよう活動を続けていくのが目標だそうです。


佐藤モニカさんは歌集『夏の領域』で、新人歌集に贈られる大きな賞、現代歌人協会賞、日本歌人クラブ新人賞をW受賞されています。
部瀬名岬(ぶせなみさき)や東恩納(ひがしおんな)といった沖縄の地名や、言葉を織り交ぜた歌。歴史や基地をめぐる状況を詠った歌。そして出産や子育てについて歌った歌。作品への感想がリスナーから本当にたくさん寄せられました。

モニカさんの短歌に、沖縄で「ほろ酔い」を意味する、「さーふーふー」という言葉を使った作品があります。実はこの言葉、志ぃさーさんが出した沖縄の言葉を解説するCDを聞いて覚えた言葉だったことが判明!沖縄に来る前に知人からたまたまもらったCDで、「さーふーふー」が気に入っていたそうです。本当に不思議な縁ですね。

これからも沖縄から、平和を考える歌を発信していきたいというお気持ちも語っていただきました。

2018年7月号

○特集 沖縄の高校野球

7月27日(金)の放送では、沖縄県立博物館美術館 学芸員の外間一先(ほかま かずゆき)さんをゲストに、県民の心を熱くさせる高校野球の歴史を振り返りました。
今年、100回を数える夏の全国高校野球。沖縄のチームが初めて甲子園に行ったのは、ちょうど60年前のこと。以来、沖縄県民は、球児の活躍に一喜一憂してきました。
ゲストの外間さんは、高校野球100年の特別展を企画した元高校球児。志ぃさーさんは、いままさに高校球児のお父さん。スタジオは和気藹々と盛り上がり、あるある話やおもしろエピソードの連発となりました。

沖縄熱中倶楽部

沖縄に野球が伝わったのは、1894年(明治27)。当時の沖縄中(いまの首里高校)の生徒が修学旅行で京都大学の学生に教わったんだそうです。
初めて甲子園に行った首里高校の選手たちが甲子園の土を持ち帰れなかったエピソードはもちろん、手作りの用具や球場、あやふやなルールの話など、黎明期の沖縄の高校野球を熱く語ってもらいました。

番組後半は、沖縄の高校野球を全国屈指のレベルに引き上げた名将、栽弘義さんについて。豊見城高校で3年連続のベスト8。その後、沖縄水産を率いて、1990、1991年と、2年連続で夏の甲子園準優勝に導き、2007年に亡くなりました。
栽さんには、志織さんという長女がいます。沖縄水産が準優勝したときにちょうど高校生。別の高校に通っていたのに、沖縄水産でマネージャーをしていました。
幼い頃から栽野球を間近で見てきた志織さんに、栽弘義さんを監督として、父としてどう見てきたのか伺いました。

ゲストの外間さんも、志ぃさーさんも、高校野球には思いがたっぷり。50分では話し尽くせず、また特集したいねと盛り上がって番組を終えました。

球児たち、チバリヨー!


番組中に紹介した曲

「ハイサイおじさん」♪喜納昌吉&チャンプルーズ
作詞/作曲:喜納昌吉
「遠い夏(インストルメンタル)」♪天咲(てぃんしゃ)
作詞:島太朗/作曲:杉内麗音


2018年6月号(2)

○作曲家・金井喜久子さん

ことしも6月23日「慰霊の日」がやってきました。この日は、激しい地上戦によって県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦で、旧日本軍の組織的戦闘が終了したとされる日です。沖縄熱中倶楽部は、沖縄の平和を願い楽曲を作り続けた作曲家・金井喜久子さん(1906-1986)を特集しました。

金井さんは、沖縄県宮古島出身。県内の高校を卒業後、都内の音楽大学に通い作曲を学び、日本人女性として初めて交響曲を作曲したとされています。一方で、沖縄戦で負傷した兵士の看護にあたり犠牲となった「ひめゆり学徒隊」の死を悼み、「ひめゆり平和祈念資料館」の開設に尽力しました。

番組前半では戦前戦中の金井さんの歩みをたどり、後半は生前の金井さんをよく知る宮古島在住の新城悦子さんに話を伺いました。新城さんは、戦後、金井さんの秘書として作曲や演奏会の準備を手伝いました。

新城さんによれば、金井さんは身長150センチほどと小柄ながら行動力があり、周りから「スーパーレディ」と呼ばれていたと語っていました。また「ひめゆり平和祈念資料館」の開設に向けて並々ならぬ思いがあったということです。戦後、故郷・沖縄に帰り「ひめゆりの塔」を訪れた際、ボロボロと涙を流し「同じような悲劇を二度と起こしてはならない」と何度も語っていたということです。

金井さんの平和に対する楽曲に込められた思いは次の世代に受け継がれています。新城さんは毎年6月、「慰霊の日」に合わせ、地元の子どもたちを対象にコンサートを開いています。その際、金井さんが楽曲に込めた思いも紹介しています。新城さんは「沖縄と平和のことを常に考え行動していた金井さんの思いを、これからも引き継いでいきたい」と話していました。


番組中に紹介した曲(すべて金井喜久子作曲)

「沖縄ラプソディ ~ピアノと吹奏楽のための」
「交響曲第1番ハ短調」
「トロンボーンによる『3つの奇想組曲』」
「フルートとピアノのための『てぃんさぐの花変奏曲』」
「沖縄復帰祝典序曲『飛翔(はばたき)』」


2018年6月号

○「やんばる」の自然の魅力

沖縄本島北部、亜熱帯の深い森が広がる、やんばる地域の自然についてお伝えしました。やんばるは、生物多様性に富み、ヤンバルクイナやノグチゲラ、ヤンバルテナガコガネなどの固有種も多く生息しています。スタジオでは、生き物の「鳴き声」に注目。森に住むカエル3種(イシカワガエル・ホルストガエル・ナミエガエル)を聞き比べました。イシカワガエルの鳥のような鳴き声には志ぃさーさんもビックリ。ホルストガエルは低音で牛のような音、ナミエガエルは洗濯板を擦ったような音で、それぞれ全く違う鳴き声でした。ゲストの金城道男さんは「草木が生い茂るやんばるではお互いの姿が見えにくいので、音声によるコミュニケーションに頼ることになり、多種多様な鳴き声になった」と話していました。
またやんばるの木材が、建材や薪、炭などとして利用されてきた歴史も紹介しました。かつて山の中の炭窯で作った炭を町に運んでいくときに歌われた唄が「国頭サバクイ」。ネーネーズが歌ったバージョンをお送りしました。
やんばる
やんばる
やんばる

○注目集まる沖縄の雑穀

注目の集まる雑穀についてご紹介しました。ゲストの中曽根直子さんとともに、その歴史を沖縄に雑穀がもたらされたと言い伝えられる久高島の五穀種伝来伝説から紐解きました。そしてお神酒の材料やムーチーの材料として使われてきた、暮らしとの関わりを振り返りました。
雑穀は、戦後、栽培する人が少なくなってしまったのですが、去年、農家や雑穀好きの人たちが集まり「沖縄雑穀生産者組合」が結成され、沖縄在来の雑穀の復活に向けて努力を続けています。スタジオでは、組合長でもある中曽根さんが作った「もちきび」料理①もちきびを混ぜて炊いたごはん②おかゆ状に炊いたもちきびに豆乳と醤油を加え、野菜炒めと一緒に白米の上に載せる「たまご風どんぶり」を試食しました。

たまご風どんぶり

番組中に紹介した曲

「国頭(くんじゃん)サバクイ」ネーネーズ
「童神」Instrumental
「Hero」安室奈美恵
 


※過去12か月分を掲載しています。

Page Top