プッチーニはエンターテイメントの名手でもありました。その時に武器としたのがテノールです。17~18世紀、カストラートは主役でしたが、それが廃れてテノールとソプラノの時代が来ます。そして高音でも力強い声で歌い上げる、テノール歌手、エンリコ・カルーソーの出現によって圧倒的なテノール人気が訪れます。今回はその当時の音源とともにご紹介します。
大衆の娯楽がオペレッタや映画、スポーツに移ろうとする中、プッチーニが「蝶々夫人」の次に選んだのが、アメリカ西部が舞台の「西部の娘」。1910年12月にニューヨークのメトロポリタンオペラで初演され大ヒット、名声は世界的にひろがります。美文的なものより、通俗的な作品を好んで取り上げ、歌で奇跡を演出します。「トゥーランドット」にもつながる「西部の娘」の聴きどころを音楽評論家の堀内修さんが解説します。
この番組では、音楽、演劇、美術、映画、古典芸能に至るまで幅広い芸術分野を取り上げます。講師にはその分野の第一人者を迎え1テーマを3か月にわたりじっくり掘り下げて聴くことができます。
毎週水曜 午後8時30分
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