難解と思われがちな“現代音楽”。でも扉を開けば、想像を超える面白さ、本能を揺さぶられる 何かが発見できるはず。作曲家・西村朗さんと未知の世界を冒険して下さい。

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「現代の音楽」は、作曲家・西村朗さんの分かりやすい解説で現代音楽の魅力を紹介しています。

9月6日と13日は『20世紀・現代音楽の系譜』のシリーズ。
2回にわたり「新民族主義にみえる現代音楽の様相」をテーマにお送りします。
自身のルーツである民謡やリズムを取り入れ独自の作品に仕立てた、20世紀に大きな潮流を
生み出した2人の作曲家にご注目下さい。

まず9月6日は、バルトークの特集です。
ベーラ・バルトーク(1881~1945)は現在のハンガリー南部に生まれ、その生涯において
ハンガリーや周辺地域の音楽の研究に力を注いだ作曲家であり、特に民謡の採集や研究、
保存に心血を注いだことは良く知られています。
代表的な作品の多くに民族的な要素が色濃くみられる一方、独自の音列を取り入れた作曲手法などは
「現代音楽の作曲家」としても評価され、現代の作曲家にも大きな影響を与えてきました。
「現代音楽」という側面からバルトークの作品に注目し、民族主義との融合を果たした独自の魅力を
紹介します。

9月13日は、ハチャトゥリヤンの特集です。
アラム・ハチャトゥリヤン(1903~1978)は、アルメニア人の両親のもとジョージアのトビリシに
生まれ、モスクワ音楽院で学びました。
当初から民族色の強い作品を手がけ、音楽院卒業直後からその存在を認められる作曲家となった
ハチャトゥリヤン。1942年に作曲した「ガイーヌ」は、今日まで彼の代表作として広く知られています。
社会主義リアリズム下での活動を余儀なくされたこともあり、基本的には民族主義音楽に徹する姿勢を
貫きました。
自身のルーツであるコーカサス地方のリズムを極限まで昇華させたハチャトゥリヤンの作品群は、
作曲史における不動の地位を築いています。

9月20日は、好評をいただいた番組のアンコール放送をお楽しみいただきます。
ハイナー・ゲッベルスの特集です。
ハイナー・ゲッベルスは1952年ドイツ生まれ。1980年代なかばから前衛的な作品を次々と発表
するようになり、その名を知られるようになった作曲家です。
1990年代からは音楽と演劇を組み合わせた舞台作品「ムジークテアター(音楽劇)」を創作。
1993年に初演された「プロメテウスの解放」、1993年初演の「あるいは不幸なる上陸」といった
作品は日本でも上演されてきました。
既存のテキストに触発され、言葉を音楽的なものとして再構築するゲッベルス特有の作品世界を
ご紹介します。

9月27日は、日本人作曲家にスポットを当て、その作品や功績を紹介する『日本の秀作シリーズ』。
伊福部昭の作品と功績から、その周辺の現代音楽史をひも解きます。
伊福部昭(1914~2006)は北海道生まれ。「芸術はその民族の特殊性を通過して共通の人間性に到達
しなくてはならない」という信条のもと、初期には日本らしさ、日本人としての音楽を追究した作品を
多く作曲し、後期にはユーラシアなど大陸的な視点による作品を多く残したとされています。
わが国のクラシック音楽史において、日本の作曲家としてのアイデンティティを確立したその功績を、
代表作とともにご紹介します。
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