豪雪の下で千年受け継がれた祭り、岩手の黒石寺蘇民祭。真夜中、ふんどし一丁の男たちが裸でぶつかり合い、お守りを奪い合って五穀豊穣を祈る。日本有数の奇祭として注目を集め、人気を博してきた。この蘇民祭が、今年で終わると突如発表され、地域に衝撃をもたらした。人口900の静かな農村にとって蘇民祭は、年に1度、住民が一同に介するハレの場であり、青年部たちは絶対に祭りを失いたくない。祭男たちの3か月に密着した。
金曜の夜に“旬の話題”。大自然の威力。文化と歴史の引力。滋味深いひとの魅力。激動の時代こそ”地方”から新しいものが生まれる。東北が放つ今のエネルギー。