日曜朝に心豊かなひとときを!
今回は、朝鮮半島南東部にあった新羅から日本に渡来していた尼理願(あまりがん)という名の女性の死をめぐる挽歌を取り上げます。当時の渡来人は貴族の邸宅に寄宿して、学問や技術などを伝えていました。尼理願は大伴氏の邸内に住み、石川命婦、大伴坂上郎女の母娘と家族同様に暮らしていたといいます。國學院大學文学部教授(特別専任)上野誠さんが、この母娘の間で尼理願の死がどのように受け止められたのかを読み解きます。
今回は孝徳天皇の皇子で、謀反の企てありとして捕らえられ、無念の死を遂げた「有間皇子(ありまのみこ)」の悲劇を取り上げます。有名な松の枝を引き結ぶ歌は、護送中に自らの死を予見し、自分は無実であるという気持ちを込めて詠んだ歌です。國學院大學文学部教授(特別専任)上野誠さんが、多くの歌人によって詠み継がれてきた「有間皇子」の死の意味を考え、その歌を読み解きます。死者への最大の供養とは何かを語ります。
こころをよむは、文学・美術・映画など、各分野の第一人者が、現代人が抱える、老い・家族・環境など、さまざまな問題をストレート・トークで分かりやすく読み解いていく番組です。
毎週日曜 午前6時45分
毎週土曜 午後5時45分