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2022年1月~3月の放送予定

「数学者たちのこころの中」

講師 :三浦伸夫(神戸大学名誉教授)

「数学なんて一体何の役に立つのか?」。多くの人々が、学校で習う数学の時間にそう思う疑問です。しかし物理学や化学、生物科学や天文学など自然科学の分野における発見・学説の根本には、数学的な論理が存在します。人類はその歴史の中で、数学に関して様々な発見をし、その論理や法則が、脈々と受け継がれてきました。現在、我々の持つ数学的知識は、過去の偉大な数学者たちによって築きあげられてきたものです。このシリーズでは、ピュタゴラスやアルキメデス、オイラーといった、数学の世界を切り開いてきた天才たちの業績や興味深いエピソードを交えながら、彼らがなぜ、そのような思考に至ったのか、何をヒントにそう考えたのか、数学者たちの心の深層に迫っていきます。

出演者プロフィール

三浦伸夫(みうら のぶお)

三浦 伸夫(みうら のぶお)

1950年生まれ。名古屋大学理学部卒業、東京大学大学院理学研究科科学史・科学基礎論専攻修士課程修了、同博士課程単位取得。現在は神戸大学名誉教授。専門は、科学史、比較文明論。
著書:『古代エジプトの数学問題集を解いてみる』(NHK出版)、『ガウスが切り開いた道』(翻訳シュプリンガーフェアクラーク東京) 、『数学の歴史(放送大学教材)』(放送大学教育振興会)他

各回内容

1.和算文化~算額から見る日本の数学
2.ピュタゴラスの定理は誰のもの~ピュタゴラス
3.論証数学の始まり:エウクレイデス『原論』
4.すべてはアラビア数字から始まる~フワーリズミーとオマル・ハイヤーム
5.商人から数学研究へ~ピサのレオナルド
6.「神は数学者」~ケプラー
7.世俗と信仰の間で~パスカル
8.バロックの万能人~ライプニッツ
9.魔女から聖女へ~アニェージ
10.女性数学雑誌~『レイディーズ・ダイアリー』と数学愛好者たち
11.熱き数学者~フーリエ
12.東欧で生まれた幾何学世界~ボヤイ・ヤーノシュ
13.数の魔術師~ラマヌジャン


2021年10月~12月の放送予定

「ドイツ文学における哀しみの女たち」

講師 :久保哲司(一橋大学大学院特任教授)

「恋愛においてはどんな男性でも悩み苦しみ、ダメ男になってしまう」という観点でまとめた『こころをよむ 哀しき恋を味わう ~ ドイツ文学のなかの〈ダメ男〉』は、2016年10~12月に放送し、好評を得た。この男性版に対して、今回はドイツ文学に登場する女性たちを探りたい。19世紀ドイツの思想家ヴィルヘルム・フォン・フンボルトは「女性は、何ができるかということよりも何者でありうるかということによって強みを発揮し、外に現れた感情よりも、むしろ内に秘めた感情によって豊かな表情を見せる」と語る。時に強く優しく、また時には凛々しく、しなやかに、多様な魅力を放つ、型にはまらない女性たちの姿を通して、人生の喜びや哀しみ、たのしみを考えたい。

出演者プロフィール

久保 哲司(くぼ てつじ)

久保 哲司(くぼ てつじ)

1957年、鳥取県生まれ。東京大学文学部卒業、同大学大学院人文科学研究科修士課程修了。ドイツ学術交流会奨学生として西ドイツ(当時)に留学。東京大学助手、高知大学講師を経て現職。専門はドイツ文学。主な著訳書に『ドイツの言語文化 ~ 読んで、聴いて、感じて、考える』(放送大学教育振興会)、『はじめて学ぶドイツ文学史』(共著/ミネルヴァ書房)、ヴァルター・ベンヤミン『ベンヤミン・コレクション 1~7』(共訳/ちくま学芸文庫)、ヴァルター・ベンヤミン『図説 写真小史』(編訳/ちくま学芸文庫)、ハワード・ケイギル他『ベンヤミン』(翻訳/ちくま学芸文庫)など。


各回内容

1.『アンティゴネー』から始まる 
2.グレートヒェンの生命の輝き ―― ゲーテ『ファウスト』(一)
3.女性的なるものはわれらを導く ―― ゲーテ『ファウスト』(二)
4.不思議少女ミニョン ―― ゲーテ『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』(一)
5.ミニョンの白い衣 ―― ゲーテ『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』(二)
6.メアリがエリザベスに会っていたら―― シラー『メアリ・スチュアート』(一)
7.歴史と人間の真実 ―― シラー『メアリ・スチュアート』(二)
8.風変わりな少女ジャンヌ ―― シラー『オルレアンの乙女』(一)
9.使命と感情のあいだで葛藤する女―― シラー『オルレアンの乙女』(二)
10.自動人形オリンピア―― ホフマンの三つの物語(一)
11.悪魔的な女たち、音楽の化身―― ホフマンの三つの物語(二)
12.さまざまな名を持つ女ルル ―― ヴェデキント『地霊・パンドラの箱』(一)
13.女と男の希望へ―― ヴェデキント『地霊・パンドラの箱』(二)


2021年7月~9月の放送予定

「お笑い」のチカラ

講師 :竹中功(作家、謝罪マスター)

今、テレビでお笑い番組をみない日はありません。今回のシリーズでは1959年に大阪で生まれ、関西の寄席や劇場、番組とともに成長し、吉本興業に入社した講師が自ら肌で感じた「お笑いの力」について語ります。
講師によると関西人には、場を和ませるためによく雑談をする印象があるといいます。本筋とは関係のない傍から見ればどうでもいいような話を延々と続けます。張り詰めた空気はいつしか緩み、人の気持ちも打ち解けます。思考も柔軟になって閃きが生まれやすくなるのでしょう。「お笑い」は雑談の場でも需要な要素です。講師が育った関西のお笑い文化の歴史を俯瞰し、自分の半生も振り返りながら「お笑いの力」について皆さんとともに考えていこうと思います。

出演者プロフィール

竹中 功(たけなか いさお)

竹中 功(たけなか いさお)

1959年大阪市生まれ。同志社大学卒業 同志社大学大学院修士修了。 吉本興業株式会社入社後 宣伝広報室に配属 『マンスリーよしもと』初代編集長、芸人養成所「よしもとNSC」開校などに携わる。一方、沖縄映画『ナビィの恋』、香港映画『無問題(モウマンタイ)などを製作。よしもとクリエイティブ・エージェンシー専務取締役などを経て、2015年に退社。現在は作家活動に加え、広報、危機管理などに関するコンサルタント活動を行う。また法務省の求めに応じ、刑務所で受刑者に対する改善指導も行う。著書は、『よい謝罪』(日経BP)、『吉本興業史』(角川新書)など多数。


各回内容

1.高度成長期の吉本発「お笑い」文化
2.ラジオに進出したお笑い芸人
3.大阪万博 が見せた近未来
4.大阪ローカルの番組が全国区へ
5.『マンスリーよしもと』で芸人を身近に
6.大阪の楽屋のノリが笑いを変えた
7.芸人を作れ!お笑い養成所「NSC」の誕生
8.ニューウェイブ漫才とノーブランド漫才
9.「吉本新喜劇」の大リストラ騒動
10.騒動の顛末と新たな劇場の誕生
11.震災時、「お笑い」にできること
12.コメディ映画への挑戦
13.「住みます専務」で地方創生


2021年4月~6月の放送予定

「健康長寿の“賢食”術 ~ 冒険病理学者、世界で健診する」

講師 :家森幸男(武庫川女子大学教授)

世界保健機関(WHO)の標語に「賢く食べ(Eat Wisely)元気に生きる(Live Well)」という言葉があります。家森さんは「賢い食べ方」とは何なのか、科学的に実証するために30年以上かけて世界61地域を巡り、健康診断をしてきました。その結果、毎日の食事で生活習慣病の予防防ができることを検証し、まさに「賢い食べ方」があることを実感したと言います。
今回は健診で訪れた、コーカサス(黒海とカスピ海の間に連なる地域)、アフリカのタンザニア、中国の貴州、ブラジル、ハワイなどでの調査を取り上げながら、ヨーグルトや大豆、減塩食など、その地域特有の食べ物や調理法、食習慣などを例にあげ、具体的に「賢い食べ方」を紹介します。そして近年わかってきた「遺伝子で寿命のすべてが決まるのではなく、食事などの生活習慣でそれを乗り越えることができる」ということを解説。
このシリーズを通して、コロナ禍でも、その後の社会でも、みなさんが元気に生きるための知識のワクチンをお届けします。

出演者プロフィール

家森 幸男(やもり ゆきお)

家森 幸男(やもり ゆきお)

1937年、京都市生まれ。京都大学大学院医学研究科を修了。医学博士。京都大学名誉教授。兵庫県健康財団会長。
NPO法人世界健康フロンティア研究会理事長。世界で初めて脳卒中ラットの開発に成功、脳卒中が栄養で予防できることを実証した。そして更に世界保健機関(WHO)の協力で世界の61地域を30年かけて調査し、和食に多い大豆や魚介類を摂取する地域では生活習慣病のリスクが少ないことを証明した。著書は『大豆は世界を救う』(法研)、『世界一長寿な都市はどこにある?』(岩波書店)など多数。


各回内容

1.世界61地域で健診する
2.コーカサスのヨーグルトパワー
3.マサイの健康の秘密
4.チベット族の塩分摂取量
5.大豆のふる里、貴陽
6.シルクロードでの食生活~遊牧の民、オアシスの民
7.アンデス・長寿村の食材
8.長寿は遺伝か環境か~ブラジルで日系人を検診する
9.ハワイの伝統の調理法
10.和食は美しい(令)バランス(和)食
11.“一日一膳”の勧め
12.2つの長寿食~和食と地中海食
13.健康長寿への3つの鍵


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