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2020年5月号

はいさい!NHK沖縄放送局アナウンサーの竜田理史です。
先月に引き続き、新型コロナウイルス感染予防対策として、志ぃさーさんはテレビ電話で参加。スタジオ内も、出演者同士の距離をとったうえでアクリル板を設置し、放送時もマスクを着用しての放送でした。いつもとは違った雰囲気でしたが、元気いっぱいにお送りしました。

<左からテレビ画面の志ぃさーさん、竜田理史アナウンサー、渋谷遥華キャスター>
<左からテレビ画面の志ぃさーさん、竜田理史アナウンサー、渋谷遥華キャスター>
 

特集1:沖縄の塩 マースの魅力

はいたい!NHK沖縄放送局キャスターの渋谷遥華です。
私は、沖縄県民に欠かすことのできない塩(マース)についてお伝えしました。
きれいな海に囲まれている沖縄では、なんと100種類以上もの塩が作られているんです。

沖縄の塩 マース
今回は、塩づくりの現場を取材するため、うるま市の浜比嘉島の製塩所を訪ねました。
この日は、残念ながら曇っていましたがこんなにもきれいなエメラルドグリーンの海が広がっている浜比嘉島。ここで塩作りに取り組んでいるのが高江洲優(たかえす・まさる)さんです。
<浜比嘉島のビーチ>
<浜比嘉島のビーチ>
<高江洲優さん>
<高江洲優さん>

高江洲さんは浜比嘉の海水100パーセントの塩作りにこだわっています。
まず最初の工程は、くみ上げた海水を天日や風で濃縮することです。
手作りの装置を使い流下式塩田という方法で何度も循環させることで海水を濃縮していきます。

<流下式塩田>

<流下式塩田>

しかし台風や雨が多く湿度の高い沖縄での塩作りは、まさに自然との戦い。
屋外にあるため雨が降ってしまうと全部やり直しだそう。
苦労も多いそうですが「自然があるからこそおいしい塩が出来上がる」と高江洲さんは話します。

無事に濃縮が終わると、この後はそれを釜で炊いていく作業です。
これがまた大変な作業で…
作業場に入ると、中は蒸気でサウナのような状態。室温はなんと50度以上まであがることもあるそう!
見学していただけの私でも汗をかいてしまうほどなのに高江洲さんはこの中での作業ですから大変なのが伺えますよね。4時間かけて焚き上げるとこんな風に塩らしきものが見えてきました。

<塩の釜炊きをする高江洲さん>
<塩の釜炊きをする高江洲さん>

これをさらに乾燥させて苦みや塩辛さを整えると塩の完成です!!!
海水が塩になるまで約1週間。手間暇かけられている高江洲さんの塩は苦みが少なくまろやかな仕上がりになっています。

ところで、皆さんはどんな風に使う塩を選んでいますか?
私もそうですが、なんとなく選んでいる方が多いと思います。
そんな皆さんのために塩専門店のソルトソムリエの石川裕作さんに聞いてきましたよー!
<ソルトソムリエ・石川裕作さん>

<ソルトソムリエ・石川裕作さん>

石川さんによると、屋我地島の塩は塩味がしっかりしているので赤身の肉に合わせると肉の味に負けないんだとか。また、北谷の塩はさらさらしていて馴染みやすいので漬物に。
粟国島の塩は苦みが強いので苦みのあるコーヒーと合わせてまろやかにしたり、サバに合わせると臭みが和らいだりするそうです。
こんな風にそれぞれの特徴を知ることでより塩選びが楽しくなりますよね!
是非皆さんもお気に入りの塩を見つけてみてくださいね。

特集2:新型コロナウイルスに負けない!みんなでチバリヨー!

新型コロナウイルスの感染が広がり、まだ気の抜けない状況が続いています。
先月に引き続き、沖縄ゆかりの著名人や全国のリスナーから寄せられるメッセージを織り交ぜ、沖縄から「元気」そして「みんなで頑張ろう」というメッセージをお届けしました。

まずは、浦添市出身の俳優・仲間由紀恵さんからのチバリヨーメッセージ!
新型コロナの影響で、家で過ごす時間がとても多くなったという仲間さん。
「これまで仕事でこんなに長く家にいることができなかった分、家族と一緒にいる時間を噛みしめることができたり、これまで手をつけなかった場所をよし片付けようって思えたり、最近は、季節の野菜や、フキやウドなどを使った料理にチャレンジしたりしています」と話していました。
仲間さんは、この機会に自分なりの楽しみを見つけて、前向きに気持ちを切り替えて生活を楽しんでいるようでした。その言葉からは、ウチナーンチュの力強さも感じました。

続いては、沖縄発の5人組ガールズグループ「チューニングキャンディー」からのチバリヨーメッセージ!
首里城再建支援のための応援歌としてカバーした「ダイナミック琉球」が動画投稿サイトで100万回再生を突破するなど、10代を中心に人気に火がついているグループです。
スタジオにはリーダーのソフィーさんにお越しいただきました。

<ソフィーさん(チューニングキャンディー)>

<ソフィーさん(チューニングキャンディー)>

現役の大学生でもあるソフィーさん。いまは、オンラインで授業を受けています。
「最初はオンラインの設定に手こずりましたが、いまは順調です。5分前に起きても授業に参加できますし、簡単に先生にコメントを送れるので質問がしやすいです。今できる自分磨きを頑張っています」と話していました。
他のメンバーも、新型コロナの影響で思うように芸能活動ができない中、料理を始めたり、ギターを始めたりとそれぞれの「おうち時間」を楽しみながら、歌やダンスの練習に力を入れているそうです。
新型コロナが終息したら、ぜひ生でパフォーマンスを見たいですね。

さらに今回は那覇から西に約450キロ西表島のシンガーソングライター池田卓さんとも電話を結びチバリヨーメッセージを伺いました。西表島の中でも、道路がつながっておらず、船でしか行くことが出来ない船浮集落に住む池田さん。ことし3月、不便な島での生活が教えてくれた大切なことを綴ったエッセイ「不便が残してくれたもの」を出版しました。その中の一節です。
「手間暇をかけることで味わえる、楽しみや喜びがあります。足りないとき、少ないとき、できないときだからこそ、生まれるものがあります。不便な状況、不便な環境だからこそ残ってきたものがあります。それらのかけがえのないものは、『豊かな人生』をおくるうえで欠かすことのできない、とても大切なものなのです。」
私は自粛生活の中この本を読んで、いままさに新型コロナの影響で何をするにも手間暇がかかり、「不便」を強いられている私たちにも通ずると感じ、とても印象的でした。
池田さんは、「ないからこそ残ってきたものがあります。無いものねだりよりあるものに感謝して、この時期があって良かったなと思える過ごし方をするべきではないでしょうか」と話していました。
親交のある志ぃさーさんとの思い出話も盛り上がっていましたよ。
番組ではリスナーの皆さんからのたくさんのチバリヨーメッセージもご紹介しました。お便りありがとうございました。


番組中に紹介した曲

♪G-FA「キセキ」
♪「涙そうそう」(インストゥルメンタル)
♪池田卓「頑張り時の皆様へ」
♪チューニングキャンディー「ダイナミック琉球」

2020年4月号

今月号を担当しました、NHK沖縄放送局アナウンサーの荒木さくらです。
皆さん、いかがお過ごしですか?番組放送当日は、全国各地から多くのメッセージをいただき、ありがとうございました!
さて、番組でお届けした内容を紹介していきますよ~!

特集1:サトウキビの染物「ウージ染め」

今年の4月26日は「サトウキビの日」ということで、「ウージ染め」を紹介しました!
「ウージ」とは、沖縄の言葉、ウチナーグチで「サトウキビ」という意味です。
「ウージ染め」は沖縄本島南部の豊見城(とみぐすく)市の特産品として、生産されています。その魅力を探るため、4月上旬に豊見城市の工房にお邪魔してきました。

ウージ細かく切る作業

まずウージの葉を刈り取り、それを細かくしていきます!
細かくすればするだけ、煮出すときに色が出やすいそうです。

ウージ煮出す作業

細かく切ったウージを2~3時間煮出したら、染液の完成です。
煮出しているとき、本当に甘い、ウージの香りが漂ってきました。
目をつむって香りを感じると、まるでウージ畑にいるような気分になりました!

今回、私はハンカチ染めに挑戦しました!

ウージハンカチ染め荒木も挑戦

ハンカチがしっかりと染液につかるようにするのが、難しかったです!どうしてもハンカチに空気が入ってしまって、浮かんできてしまうんです……。
「綺麗に染まれ綺麗に染まれ」という願いを込めて頑張りました!
完成したものが、こちら!

ハンカチ染め

鮮やかな緑色に染め上がりました!

ウージの葉からは緑色が、花穂からはピンク色の染液が出るということで、色鮮やかなウージ商品が多く生産されています。

ウージ染めの商品たち

豊見城市ウージ染め共同組合の皆さんです。

ウージ染め共同組合のみなさん

みなさん、おしゃべりを楽しみながらも真剣にウージ染め制作に取り組んでいらっしゃいました。
番組でもご紹介した「ウージ染めマスク」を着用されていましたよ!
沖縄のパワーをぎゅっと詰め込んだウージ染め。魅力たっぷりでした!

特集2:新型コロナウイルスに負きららん!みんなでチバリヨ―!

新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るっています。こんな時だからこそ、沖縄から「元気」そして、「みんなで頑張ろう」という気持ちをお届けしたいと「新型コロナウイルスに負きららん(負けられない)!みんなでチバリヨ―(頑張ろう)!」と題してお伝えしました。
沖縄県ゆかりの方から「チバリヨ―メッセージ」そして「チバリヨ―ソング」を聞いてきましたよ!

「ありんくりん」のお二人 左から ひがりゅうたさん クリスさん

「ありんくりん」のお二人 左から ひがりゅうたさん クリスさん

まずは、芸人の「ありんくりん」さんからのチバリヨ―メッセージ!
新型コロナウイルスの影響で、劇場でのお笑いライブもすることができなくなってしまったお二人。お家にいながら、SNSを通して笑いを届けようという取り組みをされています。休校中のめいっ子と一緒にショートコントムービーを作成したり、元気の出る動画をあげたりしているそうです。
新型コロナウイルスが収束した時に向けて、準備を進めているお二人。今できることをやっていこうという、強い気持ちを感じました!

♪ひがりゅうたさんのチバリヨ―ソング
「ヒヤミカチ節」
♪クリスさんのチバリヨ―ソング
「パプリカ」

「DIAMANTES」のアルベルト城間さん

「DIAMANTES」のアルベルト城間さん
 
つづいては、沖縄を拠点に活動しているラテンバンド「DIAMANTES」のボーカル、アルベルト城間さんからのチバリヨ―メッセージ!
アルベルトさんは日系ペルー人3世です。南米ペルーの公用語でもあるスペイン語を使って、新型コロナウイルス感染拡大防止ソングをインターネットに公開しています。もともと「サルガデスカサ(salga de su casa)家から出よう」というスペイン語の歌を、「ケダテエントゥカサ(quédate en tu casa)家にいなさい」という替え歌にして、感染拡大防止を呼び掛けています。
メッセージでは、今の名護市屋我地島出身でペルーに渡ったアルベルトさんの祖母の言葉を紹介してくださいました。それは「なにがあっても恐れないで、自然なことだから」というもの。いつも大切にしている言葉だそうです。アルベルトさんは「今の状況は、きっと収まるだろうし、学びがあるだろう」と話してくださいました。
自粛が続く今、ネガティブな気持ちになりがちですが、逆の発想で、この機会をポジティブに捉えることが大切だと感じました。


♪アルベルト城間さんのチバリヨ―ソング
DIAMANTES 「GAMBATEANDO」


※チバリヨーメッセージはNHK沖縄放送局のHPでも順次公開しますので、そちらもぜひご覧ください!

ところで今回は、ラジオスタジオには私独りぼっち……。志ぃさーさんには沖縄市の事務所からリモートで番組に参加していただきました。写真はテレビ電話でお互いに顔を見ながら放送しているところです。離れていましたが、心を一つに番組をお伝えできていたら、嬉しいです。
すこし心細かったですが、みなさんからたくさんいただいたメッセージのおかげで無事落ち着いて番組を進行できました。ありがとうございました!

放送中様子
放送中荒アナ
リモートラジオ

番組中に紹介した曲

♪森山良子「さとうきび畑」
♪THE BOOM「島唄」
♪「小さな恋のうた」(インストゥルメンタル)
♪「ヒヤミカチ節」
♪DIAMANTES「GAMBATEANDO」


2020年3月号

今回はKiroroの金城綾乃さんをスタジオにお迎えし、志ぃさーさん、池間アナウンサーとウチナーンチュ3人でお届けしました。新型コロナウイルスの感染が拡大する中「こういう時だからこその、ラジオだね」と志ぃさーさん。「(外に出るのを控えている方も)気持ちが明るくなりますからね」と綾乃さん。勇気と元気をもって乗り越えようと放送しました。

沖縄熱中倶楽部

小中学生の3人のお子さんを育てている綾乃さんは、学校が臨時休校となっている今、“〇〇ペイ”にちなんで、家の中でPay制度を作って楽しんでいるそうです。お子さんが洗濯ものをたたんだり、ご飯を作ったりすると“20Pay”のようにポイントが貯まっていき、貯まるといつもより1時間長くゲームが出来るというような仕組みです。「(お母さんが)こういうことをやって君たちは生きているんだよ」ということを、みんな楽しく知っている様子でした。今不安な毎日だから改めて気づかされる「家族と一緒に過ごせている幸せ」を感じました。
今回、綾乃さんは今月出来上がったばかりの曲「奇跡のピアノ」を披露してくださいました。この曲は、東日本大震災の際、福島県で津波の被害にあい、がれきの中から見つかったピアノを題材にした歌です。中学校の体育館にあったピアノは地震の数時間前、卒業式でKororoの「未来へ」を奏でていました。綾乃さんは、沖縄でこのピアノを使ったコンサートが開かれた際に、弾かせてもらい、奥深く重いものを感じました。そして曲が出来ていったといいます。
綾乃さんは「被災して復活したピアノは“いま困難があっても復活してやっていける”という希望の象徴だと思う。その思いが全国の人たちと共有出来たら」と、世界を覆う現状にも重ね合わせたメッセージを伝えてくださいました。

特集:島を旅立つ若者たち!

後半の特集では、「島を旅立つ若者たち」を特集。
新型コロナウイルスの影響で世界中暗い話題が多い中でも、3月は卒業と新たな旅立ちの時期。希望を持って大きな一歩を踏み出す人たちの季節です。
ということで、MCの池間アナウンサーが沖縄の玄関口・那覇空港で旅立つ若者にインタビューしました。
ある女性は「立派な看護師になる!」と宣言して名古屋の看護学校へ、
ある男性は「弁護士になって冤罪事件を減らす!」と東京の大学へ。
それぞれが大きな夢を話してくれました。
こうした沖縄から旅立つ人たちの話を聞いていると「本土へと巣立つことを恐れていない」という共通点に気づかされます。それもそのはず。統計データを見ると、沖縄の高校を卒業して大学に進学する人のうち、本土の大学に進学する人は全体のおよそ5割。2人に1人は本土に巣立つため、古くからの友人と一緒に旅立つという人も多く、心強いのだとか。
しかし、志ぃさーさんが上京した30年前はまた違った一面があったそうで……。
沖縄の若者たちが本土に挑戦するときに直面する課題の歴史的移り変わりを志ぃさーさん、Kiroroの金城綾乃さんを交えてお伝えしました。


番組中に紹介した曲

♪Kiroro 「Best Friend」
♪HY 「no rain no rainbow」
♪金城綾乃 「奇跡のピアノ」
♪「花」(インストゥルメンタル)
♪BEGIN 「ミーファイユー」
♪前川守賢 「かなさんどー」


2020年2月号

熱中倶楽部2月号のMCを担当しました、NHK沖縄の黒住駿・仲本奈鶴季です。
全国の皆様からのメッセージ、本当にありがとうございました。

特集1:新たな産業への成長が期待されるかき養殖

かきのイメージがあまりない沖縄で、温暖な地域に生息する“ポルトガル牡蠣(かき)”の養殖が本格的に始まりました。
 

<ポルトガルかき>

<ポルトガルかき>

写真のように、縦の長さが約6cmと小ぶりなんですが、味が濃厚なのが特徴。
その名の通り、ポルトガルなどの南ヨーロッパや、沖縄にも近い台湾を中心として東アジアで盛んに食べられてきました。

7年前、この種類のかきが、沖縄本島の東海岸に自生しているという論文が発表されました。
自生している海の環境を活かせば、養殖出来る可能性も高いのではないかとプロジェクトが開始。
調査を重ね最適な場所を探し、2年前から本格的な養殖事業が始まりました。
今年夏に本格的な出荷を見込んでいます。

そのかきを一足先に志ぃさーさんに試食して頂きました!
旬は少し先ですが、味はしっかりとしていて食感もプリプリで最高!だったようです!笑

<焼いたかき>
<焼いたかき>

かきの養殖は、ホタテの貝殻を使って行います。
自然に存在するかきの赤ちゃん(幼生)は、海中のさまざまな場所にくっつく習性があります。
ホタテの貝殻を沈めると、幼生が付着し成長。
初めは、100分の3mmと肉眼では見えません!
しかし1か月~2か月くらいすると写真のように面影が分かるくらいになります。
<ホタテの貝殻についたかき>

<ホタテの貝殻についたかき>

ここまでが第1段階。
この状態になったら、漁船に乗せ、より栄養豊富な沖合に運びます。
かきがついた貝殻にひもを通し、12個ほどの貝殻をつなぎます。
このひもを、“浮き”に張った縄に括り付けて垂らし、海に沈めます。

漁船に乗せられたかきがついたホタテの貝殻 これを海中へ
漁船に乗せられたかきがついたホタテの貝殻 これを海中へ

<漁船に乗せられたかきがついたホタテの貝殻 これを海中へ>

この養殖の方法を“垂下式”といいますが、実はこの技術にも沖縄が関連しています。
考案したのは、実は沖縄本島北部・大宜味村出身の「世界のかき王」と呼ばれた宮城新昌さんなんです!

<宮城新昌さん 写真提供―NPO法人 おおぎみ まるごとツーリズム>
<宮城新昌さん 写真提供―NPO法人 おおぎみ まるごとツーリズム>

明治生まれの宮城新昌さんが、かきの養殖技術を考案したのは大正時代。
宮城さんは宮城県石巻市で大規模な養殖を開始します。
徐々に規模を拡大するとともに、宮城さんは自ら考案した技術を自由に使えるようにして養殖技術を世界中に広めました。
その功績から、宮城県石巻市と沖縄県大宜味村には、宮城新昌さんの石碑が建てられています。

このほど沖縄で始まった養殖ですが、元になる技術は、沖縄の方が考案したものだということを知り、取材を通して沖縄とかきの深い繋がりを感じました。

全国に出荷できる量にするには、まだ時間がかかるということですが、県内への本格的な出荷は今年の夏から始める予定です。
是非、沖縄にいらした際には、新たな特産となる可能性を秘めた“南の島のかき”を食べてみてください!
 

特集2:県民食となったステーキ文化の歩み

続いても、食べ物の話題。いまでは沖縄の県民食ともいえる「ステーキ」についてお伝えしました。
県内コンサルティング会社によると、沖縄には、ステーキハウスが100軒以上あり、人口比にすると、全国一という結果が出ています。
ステーキは沖縄県民にとって、お祝いの日やスタミナをつけたいときに食べる、欠かせない存在なんです。
生まれも育ちも沖縄、ウチナーンチューの私(仲本)も、月に1度は食べる大好物です。
どうしてこれほどまで沖縄に根付いているのか、その歩みを取材しました。
<創業67年ステーキハウス>

<創業67年ステーキハウス>

那覇市にある、創業67年の沖縄で最も古いといわれているステーキハウスで、沖縄のステーキのルーツを見つけました。

それが、このメニュー表です。
お品書きが英語で書かれています。

<メニュー表>

<メニュー表>

ここに、沖縄のステーキの始まりと深い関わりがありました。
お店の2代目店主で、創業当時から店を手伝う藤浪睦子さんにお話を伺いました。

<2代目店主・藤浪睦子さん>
<2代目店主・藤浪睦子さん>

「メニューが英語で書かれているのは、創業当時、お店の客はほとんどがアメリカ兵だったからです。沖縄で初めてステーキ店ができたのは、戦後の米軍統治下の頃。沖縄の人たちがアメリカ兵を相手に始めた商売だったんです」。
沖縄にステーキが広まったきっかけは、アメリカ軍の基地の中のレストランで働いていた沖縄の人たちが、基地の外にこぞって自分のお店を出すようになったことだったのです。
藤浪さんは「特にペイデー(給料日)は多くのアメリカ兵でにぎわっていた」と懐かしそうに話してくださいました。
<テンダーロインステーキ>

<テンダーロインステーキ>

当時から一番人気という店の看板メニューが、テンダーロインステーキのミディアムレアです。
私もいただきました。
「これぞ、沖縄のステーキ」という味で、噛みしめるたびに赤身のうまみが口いっぱいに広がりました。

店の常連客は「復帰前、ウチナーンチューにとって、ステーキはとても高価で、憧れそのものでした。
本土復帰を境に沖縄の人たちも所得が上がり、次第に手の届く存在になりました」と言います。
今ではすっかり“県民食”として定着し、取材中も、デートのディナーで訪れたカップル、娘の誕生日祝いを楽しむ家族、中には、県外から沖縄に帰省中で「ステーキがどうしても食べたくなって来た」というお客さんにもお会いしました。
ステーキがウチナーンチューにとって欠かせない存在になっているということが感じられますよね。
どのテーブルも、ステーキの香りに包まれ、笑顔の花が咲いていたのが印象的でした。

さて最近では観光客にとっても沖縄旅行で欠かせないグルメになったステーキ。
そんな中、観光客から人気を集めているのが、沖縄産の和牛「石垣牛」です。
実はその育て方がとてもユニーク。

<海で放牧>

<海で放牧>

この写真、水牛じゃないですよ。
実はこれ、立派な放牧です。石垣島では、海や山で、多くの牛を放牧しています。
ビーチで過ごすことで足腰が鍛えられ、健康な牛が育てられるんだそうです。
エサにも工夫があります。
泡盛の酒かすや、サトウキビの葉などを独自の配合で混ぜたものを与える畜産農家も少なくありません。
島の恵みをいっぱいに受けて育った牛は、柔らかく甘みのある肉質になるそうです。

<スタジオの石垣牛ステーキ>
<スタジオの石垣牛ステーキ>

こだわりが詰まった石垣牛。志ぃさーさんは、一言「うまい!」。
絶賛していました。
<スタジオで召し上がる志ぃさーさん>

<スタジオで召し上がる志ぃさーさん>

石垣牛は、いま、タイや香港など、世界各地から注文を受けていて、ステーキの本場アメリカでも提供されるようになりました。
今まで沖縄のステーキ界が追いかけてきたアメリカ。
そのアメリカで沖縄のステーキが食べられているんですね。
まさに沖縄の誇りです。
全国の皆さんもぜひ、ステーキを食べに沖縄にお越しください。


番組中に紹介した曲

♪かりゆし58 「そばの唄」
♪「涙そうそう」(インストゥルメンタル)
♪DA PUMP 「U.S.A」


2020年1月号

特集1:密着!ホエールウォッチング

 
ことしもホエールウォッチングのシーズンが到来した沖縄。
遠くアラスカなどの海から、毎年ザトウクジラを中心に200頭あまりが冬を越すためにやってきます。
そんな沖縄では、この時期、クジラをみる「ホエールウォッチング」のツアーが盛ん!
そしてクジラの研究も盛ん!
ということで、今回の前半特集はクジラをテーマにお送りしました。
 
取材でお邪魔した座間味島……

密着!ホエールウォッチング

見て下さいこの息をのむ美しさ……。
砂浜は大きめのサンゴのかけらで構成されている所が多く、波が引くときは、「カラカラカラ……」という独特の音が響いてなんとも素敵な場所でした。

密着!ホエールウォッチング
番組の中で話を伺った大城 晃さん。
座間味島で生まれ育ち、クジラ歴も30年近くの“ベテラン”です。
「島から出て行って帰ってこない人もいるのに、クジラは毎年帰ってくるから涙が出るよね」という言葉がとても印象的でした。

そしてこちらが番組取材で出会ったクジラ。
大きな尾ひれを水面から出す様子を何度も見ることができました。
この尾ひれの右側にも注目!
小さなクジラの背中が見えますよね?
こちら今月(1月)生まれたばかりの赤ちゃんクジラ。
ずっとお母さんクジラにぴったりとくっつきながら、お母さんの動きをまねて泳いでいました。
密着!ホエールウォッチング

クジラの鳴き声について教えていただいたのは、美ら海水族館に併設された研究室で働く小林希実さんです。
学生時代から動物の鳴き声を研究し続けていて、今はクジラを専門にしています。

密着!ホエールウォッチング

朝から夕方まで船にのってクジラの鳴き声を収集するとても大変な作業。
それでも「これまで聞いたことない鳴き方をするクジラを見つけると興奮しますね!」
とクジラに向き合う姿を見せて頂きました。

密着!ホエールウォッチング
沖縄でのホエールウォッチングは、4月ごろまで続きます!
 

特集2:収穫真っ盛り!サトウキビ最新事情

沖縄のしまくとぅばで「うーじ」とよばれるサトウキビは、収穫の最盛期を迎えています。荷台いっぱいにサトウキビを積み込んだトラックが製糖工場に向かうようすは沖縄の冬の風物詩です。
まず、生産が盛んな沖縄本島南部の八重瀬町を訪れました。
収穫をすべて手作業で行っているという、サトウキビ農家の野原和文さんは「サトウキビの収穫は力仕事ですね。肩に担いで運ぶので、全身の筋肉が痛くなる。後継者不足も危機的な状況です」と教えてくださりました。
八重瀬町のサトウキビ畑と野原和文さん

<八重瀬町のサトウキビ畑と野原和文さん>

こうした中、県内で進むのがサトウキビ収穫の機械化です。
本島から東に360キロ、人口1200人あまりの南大東島では100%機械でサトウキビを収穫しています。

サトウキビの収穫機

<サトウキビの収穫機>

重さ10トン余りにおよぶ巨大な収穫機、ハーベスターが刈り取ります。
運転席にお邪魔すると・・・

収穫機の運転席のようす
<収穫機の運転席のようす>

なんと!運転手さんがハンドルから手を離しています。
今シーズンから、自動運転による収穫の実証実験が始まりました。
島内に4か所設けた基地局からの電波を使って位置を修正し、事前に入力したルートを数センチ以内の誤差で走ることができます。

島内で農業法人を立ち上げた金川均さんは「ITを活用した“スマート農業”がうまくいけば面白くて楽しい農業ができると思う。若い人も農業をやるような気持ちになって、活力が出るのではないか」と話していました。

本格的な活用にはまだ時間がかかりそうですが、農家の高齢化による人手不足が深刻な中、時代のニーズにあった取り組みだと感じました。
左から竜田理史アナウンサー、黒糖をかじる志ぃさーさん、池間昌人アナウンサー

<左から竜田理史アナウンサー、黒糖をかじる志ぃさーさん、池間昌人アナウンサー>


番組中に紹介した曲

♪安室奈美恵「HERO」
♪沖縄民謡「汗水節」
♪ARIAN ASIA(Ryukyu Rock Violin)「島人ぬ宝」 アレンジバージョン
♪森山良子「さとうきび畑」


2019年11月号

はいたい!みなさん、はじめまして!
NHK沖縄放送局アナウンサーの荒木さくらです。
 

特集1:離島フェアリポート!

今年で31回目を迎えた「離島フェア」。沖縄本島に18の離島市町村が大集合!
離島が一堂に会するこのイベントは、県民のみなさんにとっては毎年楽しみにしている催しとのこと。

さっそく私も行ってきました!

離島フェア看板

フェアに行った当日(16日)は、晴天!11月とは思えない、汗ばむ気候でした。

写真2 離島フェア会場盛り上がり
会場に入ると、人!人!人!買い物袋を持った、たくさんの人でにぎわっていました。

番組で志ぃさーさんがおいしそうに頬張っていた、粟国島のもちきび生麺!
粟国島は、那覇泊港よりフェリーでおよそ2時間です。
「離島フェア2019」で優良特産品、優秀賞を受賞したこちらの麺には、「マージン」とも呼ばれる「もちきび」というイネ科の植物が練りこまれています。
離島フェア もちきび生麺

特設ステージでは、島じまの芸能を観ることもできました!

離島フェア大東太鼓
まずは大東太鼓です。島民のルーツである八丈島の文化が今も息づく、南大東島の大東太鼓。とてもリズミカルでした。
離島フェア慶良間太鼓

つづいては慶良間太鼓。パフォーマンスにも力を入れていました!

1日で沖縄の島じまを巡る、プチ旅行をした気分になりました!
 

特集2:火災から1か月 首里城への人々の思い

現在の首里城

10月31日、火災により焼失した首里城についてです。首里城をめぐる動き、沖縄県民にとって首里城とはどのような存在だったかなど、琉球史研究家の賀数仁然さんと一緒に考えました。
賀数さんは、県民に悲しみが広がる理由について「沖縄戦で焼けてしまった首里城の再建は、かつてコンプレックスを持っていたウチナーンチュが、平成になり、どんどん自信を持っていった1つの象徴だった。その存在を失ってしまったからだ」と分析します。志ぃさーさんも「本土復帰して、芸能やスポーツが認められていく中で、首里城が出来たときには心のシンボルが出来た気持ちだった」と話していました。

池上永一さん

番組内では、首里城を舞台にした小説「テンペスト」の作者、小説家の池上永一さんへのインタビューも放送しました。「テンペストは立派な首里城にふさわしいソフトウェア(物語)が必要だと思って書きました。新しい城が再建されたときには、また新しい物語でお祝いしてあげるべきだと思うので、その時は書きます」と話されていました。

首里城は焼失してしまいましたが、沖縄県民の思いや魂が無くなったわけではありません。
再建までには長い時間がかかるでしょうが、首里城のことを忘れずにいたいと思います。
土橋大記アナウンサー、荒木さくらアナウンサー、賀数仁然さん、志ぃさーさん

土橋大記アナウンサー、荒木さくらアナウンサー、賀数仁然さん、志ぃさーさん

次回は、来年、2020年の1月31日(金)の放送です。
みなさん、良いお年を!


番組中に紹介した曲

♪DIAMANTES「HASTA MANHA」
♪金城恵子「ヒヤミカチ節」


2019年10月号

熱中倶楽部10月号のMCを担当したNHK沖縄の黒住駿です。志ぃさーさんと楽しく進行させて頂きました。
全国の皆様からのメッセージ、本当にありがとうございました。

特集1:23年連続出荷量全国1位!沖縄の誇る味覚・車えび

特集の1つ目として、沖縄の誇る味覚・車えびについてお伝えしました。
沖縄は車えびの養殖が非常に盛んで、現在23年連続で出荷量が全国1位を誇っています。
高級食材として知られる車えび。
沖縄県内では、いけすの水温が下がって適温になる10月頃から活きた車えびの出荷が始まります。

<沖縄県産・旬の車えび>

<沖縄県産・旬の車えび>

沖縄本島北部のある養殖場でも、10月から出荷が始まりました。
作業は毎朝6時半からスタートし、いけすから水揚げしていきます。
その後、手際よく大きさごとに選別。生きたまま“おがくず”を詰めた箱に梱包され、午前中には全国に出荷されていきます。
鮮度を保つため、時間との勝負です。

<車えびを5つの大きさごとに選別する作業>
<車えびを5つの大きさごとに選別する作業>

車えびの収穫は、下の写真のような1度入ると出られないワナのようになっている仕掛け網を水の中に入れて行われていることもご紹介しました。
<車えびの収穫で使われる仕掛け網>

<車えびの収穫で使われる仕掛け網>

車エビは夜行性なので、夕方に仕掛け網を仕込むと、翌朝にはエサにおびき寄せられた多くの車エビが網の中に!
最盛期には1日に800キロも水揚げされます。

最後に、こだわりの餌で育った巨大な車えびも紹介。

<巨大サイズの車えび 志ぃさーさんと一緒に撮影!>

<巨大サイズの車えび 志ぃさーさんと一緒に撮影!>

市場では、20センチを超えるものは「大車(おおぐるま)」と呼ばれ、希少価値が高いそうです。
魅力たっぷりの車えび、是非一度、食べてみて下さい!

特集2:那覇市出身のシンガーソングライター・Coccoさんインタビュー

番組後半では、那覇市出身の歌手・Cocco(こっこ)さんのインタビューをお送りしました。
聞き手はCoccoさんと同世代で、大ファンの堀越将伸アナウンサーです。
「どのように歌が作られていくのか」という質問に、「歌は自然に生まれてくるもの。色々な感情や思いが自分の中に蓄積されていくと、それが貯めていられなくなって歌となって出てくる」とのお答え。
だからこそ多くの人がCoccoさんの曲で共感するのだなと改めて感じました。

<Coccoさんと聞き手・堀越将伸アナウンサー>

<Coccoさんと聞き手・堀越将伸アナウンサー>

また「ふるさと沖縄と自分の関わり」についても話してくださいました。
当初は“沖縄のアーティストということで評価されたくない“と考え、沖縄のテイストを積極的には出さなかったというCoccoさん。
しかし次第に、その気持ちが変化していきました。2010年には、初めて全編を島言葉で歌った『絹ずれ~島言葉~』を発表。
実は父親をはじめ家族から「中途半端な島言葉は使わなくていい」と子どものころから島言葉を教えてもらえなかったというCoccoさん。
この曲は、そんな父親が島言葉で歌詞を書いてくれたもので「はじめてウチナーンチュであることを父に認められた気がした。ウチナーンチュCoccoにとって大切な曲で、大好き」と話してくださいました。


番組中に紹介した曲

♪「海の声」(三線バージョン)
♪Cocco 「強く儚い者たち」
♪Cocco 「海辺に咲くバラのお話」
♪Cocco 「絹ずれ~島言葉~」

2019年9月号

特集1:しまくとぅばを後世に ~沖縄芝居の可能性~

9月18日は、く(9)とぅ(10)ば(8)の語呂合わせで「しまくとぅばの日」です。
沖縄県内各地で受け継がれてきた言葉「しまくとぅば」。暮らしの中で主に「しまくとぅば」を使うという人は沖縄県民の6.5%で、ユネスコは「消滅の危機に瀕する言語」に指定しています。今回は、「しまくとぅば」を話せる人が年々減る中、芝居を通じて継承しようとする人たちの姿を取り上げました。
沖縄で紙芝居を上演している佐渡山安博(さどやん)さんは、「しまくとぅば」を交えた紙芝居を30作品作っています。

那覇市の書店で行われた紙芝居イベントのようす

那覇市の書店で行われた紙芝居イベントのようす

「しまくとぅばが物語の中で感情にのって出てくることで覚えやすくなる」と語るさどやんさん。しまくとぅばの入門編として、子どもたちにクイズを出しながら言葉の楽しさや語感の面白さを知ってもらおうとしています。
参加した子どもたちは「くわっちーさびら(いただきます)」や、「いっぺーまーさん(とっても美味しい)」といった言葉を楽しみながら覚えていました。

一方、「しまくとぅば」を生活感あふれる“生きた言葉”として残したいと話すのは、国立劇場おきなわの嘉数道彦さんです。初心者向けの「沖縄芝居鑑賞教室」を企画しました。
沖縄芝居は、明治時代に県内各地の芝居小屋で誕生した沖縄独自の喜歌劇で、娯楽が少ない頃に圧倒的な人気を集めました。地元の風土に根ざした、絶妙な掛け合いが繰り広げられます。
全編「しまくとぅば」で演じられますが、鑑賞教室では舞台の両袖に共通語の字幕がついていて、セリフが聞き取れなくても楽しめます。
嘉数さんは「しまくとぅばは沖縄のアイデンティティが詰まった言葉。意味や発音だけではなく、そのニュアンスや感覚の世界観を味わってほしい」と話していました。
実は、先にご紹介したさどやんさんも沖縄芝居の大ファン。沖縄芝居を題材にした新作の紙芝居を制作中で、年内の完成を目指しているそうです。

特集2:熟しても緑色!大きくて甘いキーツマンゴー

マンゴー生産量が日本一の沖縄。中でもマンゴーの里とよばれる豊見城市では、8月から9月にかけて「キーツマンゴー」の収穫が最盛期を迎えました。熟しても緑色という不思議な果実。大きさは、一般的な赤いマンゴーの約2倍、糖度20度にもなる濃厚な甘さが特徴です。ゲストに若手農家の大城徹也さん、JAおきなわの眞壁浩一さんをお招きし、日頃の管理や、収穫後に室温を20度前後に保った倉庫で追熟させることで甘くなると伺いました。最近ではシンガポールや香港にも一部輸出しているとのこと。アジア各地で沖縄のキーツマンゴーが見られる日が来るかもしれません!

(左から)眞壁浩一さん 竜田理史アナウンサー 志ぃさーさん 大城徹也さん

(左から)眞壁浩一さん 竜田理史アナウンサー 志ぃさーさん 大城徹也さん


番組中に紹介した曲

♪下地勇「うさぎとかめ」
♪池田卓「うさぎとかめ」
♪安室奈美恵「NEVER END」
♪BEGIN「島人ぬ宝」

2019年8月号

特集1:デビュー20年! 沖縄を思い続ける歌手・夏川りみさん(石垣島出身)

今回は、糸満出身の私、池間昌人が、デビュー20年を迎えた歌手・夏川りみさんのインタビューをお送りしました。
8月中旬、お会いしたのは東京のスタジオです。コンサートの準備などでお忙しい中でしたが、目を見ながらやさしい表情で話してくださいました。
(左から)池間昌人アナウンサー 志ぃさーさん

(左から)池間昌人アナウンサー 志ぃさーさん

まず伺ったのは、ご本人も大きな転機となったという『涙そうそう』との出会いです。
同じ石垣出身のBEGINが「涙そうそう」を歌っているのも見て、曲に一目惚れ。
「私にも歌わせて!!」と懇願してリリースしたいきさつを聞かせて下さいました。
最初は断られてしまったそうですが、何度も何度もアタックし、作詞の森山良子さんにもお願いし、ついに歌うことが許されました。
しかしレコーディングの現場に来ていたBEGINの皆さんからは「曲の意味をわかって歌っているのか?」という厳しい指摘を受けました。
以来、歌詞の意味を踏まえながら、大切に歌い続けているそうです。
ちなみに最初、BEGINの皆さんは「涙そうそうは無理だけど」ということで、代わりになる曲を作って提供してくれたとのこと。同郷の愛を感じますね。
そんな夏川さんといえば、衣装にミンサ―柄を取り入れるなど、沖縄の文化を大切にしています。
いま取り組もうとしているのは「島々に伝わる歌を歌い継ぐこと」。
「私の歌声で、各地の伝統を残していきたい。いつか、島唄だけを収めたCDを出したい」。そう、力強く話して下さいました。

特集2:日本遺産認定『琉球料理』の魅力とは!?


地域に残る伝統文化を発展させようと文化庁が定める日本遺産に、ことし『琉球料理』が認定されました。
『琉球料理』は、いま沖縄の食卓に上る料理とは少々異なる琉球王国時台からの伝統料理のことを指します。
たとえば、いまゴーヤーチャンプルーというと、ランチョンミート(缶詰肉)を入れるのが定番ですが、実はこれは米軍占領下で、ランチョンミートの使用が増えていった影響を受けています。
かつては時間をかけて茹でた豚の三枚肉を多く使っていました。こうした調理法では、塩分や脂などがある程度そぎ落とされます。
そこでいま、健康食としても改めて注目されているのです。

琉球料理(写真左が福飯御雑炊)

「琉球料理(写真左が福飯御雑炊)」

番組では那覇市内の琉球料理教室を訪問。
ジューシーの一種『福飯御雑炊』(フクハンウジューシュー)の作り方を教わりました。
普段よく目にするジューシー(クファジューシー)とはちょっと違い、色は淡く、優しい味が特徴です。
暑さで食欲が落ちがちなこの季節にもピッタリの味でした!材料と作り方をご紹介しますので、挑戦してみてはいかがでしょうか!?

『福飯御雑炊(フクハンウジューシー)』のレシピ
【材料】(5人分)
コメ・・・・・・・3合
豚肉(三枚肉)・・・150グラム、
干しシイタケ・・・3~4枚
きくらげ・・・・・2枚
薄揚げ・・・・・・4分の1枚
ニンジン・・・・・50グラム
(調味料 炊飯用)
豚だし・・・・・・3カップ半
塩・・・・・・・・小さじ1
(調味料 具材用)
砂糖・・・・・・・小さじ1
しょうゆ・・・・・大さじ3
かつおだし・・・・大さじ4

【作り方】
1.    コメを豚だしと塩小さじ1で炊いておく
2.    具材(豚肉・干しいたけ・きくらげ・薄揚げ・ニンジンの順で)をそれぞれ5ミリ角に切り、フライパンで炒める
3.    火が通ったら調味料を(砂糖・しょうゆ・かつおだし)加え、味を調える
4.    炒めた具材を炊きあがったご飯と混ぜ合わせる
5.    フタをして5~10分蒸らす できあがり!


番組中に紹介した曲

♪夏川りみ「涙そうそう」
♪夏川りみ「美らさ愛さ」

2019年6月号

特集1:魅力満載! 船でしか行けない里・船浮へGo!

「イダの浜」

「イダの浜」

船浮(ふなうき)集落は、西表島の西部にある集落で、住民はおよそ40人。集落を一歩出るとマングローブや原生林が広がる、まさに秘境の里です。他の集落からの陸路はなく、交通手段は船のみ。集落の人は自前のボートをマイカー代わりに、隣の白浜集落まで往き来します。
そんな船浮を訪ねました。
案内してくれたのは、船浮出身のシンガーソングライター、池田卓(いけだ すぐる)さん。
海岸沿いの集落を少し歩けば、天然記念物の植物や琉球王国時代の伝説に出会えます。地元の民宿で作るパンも名物です!中でも人気は愛らしいイリオモテヤマネコをモチーフしたパン。

「ヤマネコパン」

「ヤマネコパン」

集落から約600m、徒歩15分の「イダの浜」は、まさに手付かずの絶景ビーチ。波が穏やかなのでシュノーケリングには最適で、竜宮城に迷い込んだ気分になれます。夜の集落は昼間とは違う風情が。コノハズクやカエル、コウモリの大合唱を堪能できます。
さらに誰もが知っている童謡「うさぎとかめ」を池田さんが「船浮」弁で披露、ふるさとへの思いも語っていただき、船浮の魅力をお伝えしました。

「ヤエヤマハマゴウ」
「ヤエヤマハマゴウ」
「セマルハコガメ」
「セマルハコガメ」

特集2:慰霊の日の平和の詩「生きる」が合唱曲に

「今年(2019年)の慰霊の日」
「今年(2019年)の慰霊の日」

「今年(2019年)の慰霊の日」

6月23日の「慰霊の日」。沖縄戦最後の激戦地糸満市摩文仁にある平和祈念公園で開かれる「全戦没者追悼式」で毎年注目されるのが児童生徒による平和の詩の朗読です。
今回は去年(2018年)、この場で発表された詩、当時中学3年生だった相良倫子さんの「生きる」が合唱曲となり、広がろうとしているという話題をお伝えしました。
この詩は、相良さんの会場全体を見渡しながら、一度も下を見ず、一人一人を見つめるように伝えた表情、そしてメッセージ性が大きな反響を呼び、著名人も絶賛しました。
それから1年。このほど長崎市在住の音楽家寺井一通さんが、この詩に曲をつけ、千葉県で合唱が披露されました。

「千葉県での公演」

「千葉県での公演」

寺井さんは50年近くにわたり、被爆地長崎で平和を訴える曲を手がけてきました。去年6月23日、相良さんの詩の朗読をテレビで見ながら作曲を決意。そのときの気持ちを「1も2もなく作曲しようと。こういう体験というのは初めてですね」と振り返ります。その後「15歳の女の子の思いにこの曲は、メロディーは即しているだろうかとずっと考えた」という寺井さん。半年をかけて21分間の合唱曲に仕上げました。

「寺井一通さん」
「寺井一通さん」
「合唱曲生きる」
「合唱曲生きる」

50年のキャリアで最も難しかったと曲作りでしたが、その原動力となったのは『平和とは当たり前に生きること』という詩の一節でした。(話はそれますが、先日放送させていただいたベトナム戦争などの取材で知られる報道カメラマン石川文洋さんは「普通の生活ができることが平和なんです。ビルがあって、コンビニがあって、何か買ったり。当たり前が平和なんです。戦争を見てきたから、戦争がないということはどんなに平和な事かと感じます」と話されていました)「倫子ちゃんよりずっと長く生きてきた人間としてやっぱり考えなければいけない。なんか倫子ちゃんに背中を押されたような気がした」と寺井さん。今後、幅広い世代に歌って欲しいと願っています。

沖縄熱中倶楽部

番組中に紹介した曲

♪池田 卓「島の人よ」
♪モンゴル800「小さな恋のうた」
♪朝霞舞・国吉なおみ・国吉昭子「月桃」


2019年5月号

台湾から沖縄が見えてくる

沖縄熱中倶楽部

今回は沖縄の最西端・与那国島からわずか111キロの距離にある台湾を取り上げました。
昨年度、台湾から沖縄に訪れた観光客は過去最高の90万人台に上りました。一方で、近年、沖縄の若者の間で、台湾は留学先として注目を集めるなど、人の行き来が盛んになっています。
そんな沖縄と台湾ですが、かつては今とは全く異なる人々の往来や交流がありました。
台湾を拠点に活動するフリージャーナリスト、松田良孝さん(写真右)をスタジオに招き、戦前から戦中、戦後にかけての沖縄と台湾の関わりをお話いただき、これまであまり語られてこなかった沖縄の姿を紹介しました。

前半は、松田さんの著作『与那国台湾往来記』を紹介してもらいました。
1895年に日本に台湾が割譲されると、沖縄から台湾に渡る人が急増。進学や就職が目的だったそうですが、沖縄にはない大きな建物や鉄道がある大都会へのあこがれも強かったようです。
本の中では、カジキの突きん棒漁に携わった方の証言が生き生きと紹介されています。
台湾東部、与那国に最も近い港、蘇澳南方には沖縄出身者が暮らす集落もでき、映画館や料亭などもあったそうです。

後半は、太平洋戦争末期、沖縄から台湾へ疎開した人々の証言をつづった『台湾疎開』を紹介しました。(台湾疎開については、これまで本島の地上戦や八重山のマラリア被害に比べて語られることが少なく、体系的にまとめられることもなかったそうです。)
松田さんによると、疎開した人の多くは、女性や子供、高齢者でした。
疎開先によって状況は様々だったそうですが、疎開者は空襲やマラリア、そしてひどい飢えに苦しみました。
終戦前後は支援が途絶えて引き揚げも遅れる中、多くの人は、民間の船をチャーターし、命からがらそれぞれの島に帰りました。その時に疎開者の受け入れ先となったのが、沖縄出身者の集落があった蘇澳南方だったそうです。
松田さんは「それまでの人々の往来や交流があったからこそ、疎開者の受け入れ先として機能した」と話します。
まさに、歴史は、人々の関わりが連なって作られていくものだと感じました。
番組では、近年、台湾と沖縄双方で生まれている、人々の往来や交流の歴史を大切にしようという動きも紹介しました。

沖縄熱中倶楽部
おやつタイムには、松田さんからの土産、パインケーキをいただきました。
観光客の皆さんにおなじみのパインも水牛ももともとは台湾から沖縄に伝わったものです。
沖縄熱中倶楽部

松田良孝さんの著作
与那国台湾往来記「国境に暮らす人々」(左)
台湾疎開「琉球難民の1年11カ月」(右)
(いずれも南山舎発行)

沖縄熱中倶楽部

「『沖縄籍民』の台湾引揚げ証言・資料集」
琉球大学の中村春菜さんが、赤嶺守教授とまとめた証言、資料集。
疎開者だけでなく、進学や就職した人、台湾で生まれた人、軍人など様々な境遇の人について、台湾から引揚げてきた当時の証言や資料をまとめたもの。
販売していませんが、沖縄県内全市町村の図書館と大学附属図書館、JICAの図書館に置かれています。


番組中に紹介した曲

♪ディアマンテス「片手に三線を」
♪KENYU(ケンユー・台湾の三線奏者)「蕃薯囝仔(ハンチャ・ギャー)」 
※元の歌は池田卓「島の人よ」

※過去12か月分を掲載しています。

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