実は仏教に由来するものが多い「格言」。「煩悩あれば菩提あり」迷いがあってこそ覚りがあると教義を説くようなものがある一方、仏教に関わるものを軽く笑い飛ばし、日常生活の憂さを晴らすようなものも多い。仏教を身近に引き寄せ、日常生活の知恵としてきた格言はどう生まれ、時代の変容とともにどう語り継がれてきたのか。専門の菩薩思想研究の傍ら、仏教由来の格言を収集してきた大正大学名誉教授の勝崎裕彦さんにうかがう。
柳宗悦(1889-1961)は人々の日常に用いられる雑器に究極の美を見出し、それを「民藝」と名付けた人物。宗教哲学者だった柳は、その美の中に書物や経典を読むまでもなく人々の心に直接届く「救い」を発見した。柳の代表的な著作を読みときながら、その生涯と思想をたどる。第2回は、柳が宗教や神についてどのように考えていたのか。初期の著書『宗教とその真理』などから考える。【出演 批評家・随筆家 若松英輔】
宗教によって示された生き方、宗教的な体験、経典や聖典の解説など、さまざまな角度から宗教に関する話題を取り上げる番組です。
毎週日曜 午前8時30分
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